- 1. キウイフルーツとはどんな果物?
- 2. キウイフルーツに含まれている栄養素
- 3. キウイフルーツは皮ごと食べられる?
- 4. グリーンキウイとゴールドキウイの違い
- 5. キウイフルーツの食べごろと保存方法
- 6. キウイフルーツの「栄養素充足率」とは?
1. キウイフルーツとはどんな果物?
まずは、キウイフルーツの産地や旬について紹介する。
キウイフルーツの産地は?
キウイフルーツの原産地は、中国であることは意外と知られていない。1904年に中国を訪問した旅行者によってニュージーランドに持ち込まれ、品種改良されたものが現在のキウイフルーツの原種である。ニュージーランドのシンボルである鳥の「キーウィ」に似ていることからキウイフルーツという名前が付けられた。
キウイフルーツの品種は?
ここでは、キウイフルーツの代表的な品種であるヘイワードとゼスプリゴールドを紹介する。
ヘイワード
ヘイワードとは、世界で最も栽培されている、いわゆる緑のキウイフルーツだ。甘みと酸味のバランスがよいことが特徴だ。
ゼスプリゴールド
最近、日本のスーパーでも取り扱いが増えているのが、黄色のキウイフルーツのゼスプリゴールドである。酸味が少なく糖度が高いのが特徴だ。
キウイフルーツの旬は?
年中出回っているキウイフルーツだが、旬は11月~4月頃である。
美味しいキウイフルーツの選び方
スーパーなどでキウイフルーツを選ぶときは、シワや傷などが表面になく、毛が密生し、表面の茶色が均一に着色しているものがよい。
またすぐに食べたいと考えている人は、食べごろのキウイフルーツを探す必要がある。食べごろのキウイフルーツを探す方法については、のちの段落で述べるので参考にしてほしい。
2. キウイフルーツに含まれている栄養素
キウイフルーツに含まれている栄養素と効能について紹介する。
ビタミンC
キウイフルーツには、ビタミンCが多く含まれている。ビタミンCは、コラーゲンをつくるために不可欠な栄養素だ。またビタミンCには、非ヘム鉄の吸収を助ける働きがあることが知られている。(※1、2)
食物繊維
キウイフルーツには、不溶性食物繊維が多く含まれている。不溶性食物繊維には、便の量を増やして便の調子を整える働きが期待できる。(※1、3)
カリウム
キウイフルーツには、カリウムが多く含まれている。カリウムは腎臓内でのナトリウムの再吸収を抑える働きがあるため、血圧を下げる効果がある。(※1、4)
鉄分
キウイフルーツには、鉄分が多く含まれている。鉄分の65%はヘモグロビンの構成成分であり、酸素を運搬するという重要な役割を果たしている。
不足すると鉄欠乏性貧血になり、身体の重さを感じたり、顔色が悪くなったり、疲れやすさを感じたりという症状が表れる。(※1、5)
アクチニジン
キウイフルーツには、アクチニジンが多く含まれている。アクチニジンには、たんぱく質からアミノ酸などに細かく分解して、体内に吸収されやすくする働きがある。肉や魚などのたんぱく質を多く含む食品の食べ過ぎたときは消化促進のため、キウイを食べるといい。(※6、※7)
3. キウイフルーツは皮ごと食べられる?
皮の部分は残すイメージのあるキウイフルーツだが、実は皮ごと食べても衛生的に問題がない。
スーパーなどでよく見かける有名なキウイフルーツメーカーのZespri(ゼスプリ)では、キウイフルーツに対する農薬は、安全面を考慮し必要最低限の使用に留められている。(※8)軽く表面を水で洗えば、皮ごと食べられるのだ。
またキウイフルーツを皮ごと食べると、食物繊維やビタミンE、葉酸をより摂取することができる。(※9)柔毛が食べにくいと感じる人は少しこすって柔毛を落とすか、スムージーにして食べるとよい。
4. グリーンキウイとゴールドキウイの違い
スーパーでは、グリーンキウイとゴールドキウイを並べて置いてあるのをよく見るようになった。この2つのキウイの栄養の違いはなんだろうか。
栄養素の大きな違いは以下のとおりである。
グリーンキウイ:より食物繊維が多く含まれている(※8)
ゴールドキウイ:よりビタミンCが多く含まれている(※8)
5. キウイフルーツの食べごろと保存方法
食べごろの見分け方
キウイフルーツの表面やヘタの部分を軽く指で押したときに、弾力があり、少しへこむぐらいになると食べごろである。
一方で、キウイフルーツを指で押したときに、少し硬いと感じた場合は、まだ未熟で酸っぱい場合が多い。
早く食べごろにしたいときは?
早く食べごろにしたい場合は、追熟を行う必要がある。ビニール袋やポリ袋に入れ、室温にそのままおいておこう。その際、バナナやりんごなどの果物を一緒に入れておくとより追熟が進む。(※10)
キウイフルーツの保存方法
完熟しているキウイフルーツは、熟しすぎる前に食べたいものだ。乾燥しないように、ビニール袋やポリ袋に入れて冷蔵庫で保存しておこう。冷凍保存すれば、より保存性が増すのでおすすめだ。
6. キウイフルーツの「栄養素充足率」とは?
「栄養素充足率」という言葉は聞いたことがない人がほとんどだろう。
栄養充足率とは、同じ量の果物(100g)を食べたときに、17種類の栄養素が基準値に対してどれくらい含まれているかを計算し、指数化したものである。
キウイフルーツは、身近に手に入るバナナやりんご、みかんなどの果物の中で、最も栄養素充足率が高いフルーツであるといわれている。(※11)
それだけ栄養素が豊富に含まれているすごいフルーツなのだ。
結論
キウイフルーツには、食物繊維やビタミンC、カリウム、葉酸などの栄養素が豊富に含まれていることがわかった。またグリーンキウイとゴールドキウイには、甘さや酸味以外にも、栄養価の違いがあることも紹介した。また意外にもキウイフルーツは皮ごと食べるとより栄養を摂取することができる。柔毛をとったり、スムージーにしたりしてぜひ食べてみてほしい。
(参考文献)
※1出典:文部科学省「食品データベース」
https://fooddb.mext.go.jp/
※2出典:森永製菓株式会社「ビタミンCの働きと摂取目安量、多く含む食品を紹介」
※3※4※5出典:公益財団法人 長寿科学振興財団
※6出典:株式会社わかさ生活「キウイフルーツ」
※7出典:駒込女子大学・駒込女子短期大学「キウイフルーツによるタンパク質消化促進効果について」
※8※10※11出典:ゼスプリインターナショナルジャパン株式会社
※9出典:クックパッド株式会社「【衝撃】「キウイは皮ごと食べる」が正解って知ってた?」