1. 卵焼きは冷凍できる!解凍後も美味しい卵焼きのコツ
意外かもしれないが、卵焼きは冷凍することができる。しかし、解凍後もいつも通りふわふわで美味しい卵焼きにするためには、いくつかのコツがあるらしい。ここでは冷凍の卵焼きが美味しくない理由を紐解きながら、美味しく作るためのコツについて言及していこう。
冷凍の卵焼きが美味しくない理由
いつも通りに作って冷凍した卵焼きを食べたことはあるだろうか?おそらく多くの人が、パサパサしている...とかぽろぽろしている...と食感に違いを感じることだろう。卵焼きを冷凍すると水分が抜けてしまい、このような状態になってしまうのだ。卵焼きを冷凍し、美味しくいただくためには、そもそも水分を極限まで減らし、さらにその流出を防ぐ必要があるといえるだろう。
コツ1:しっかり中まで火を通す
半熟の卵焼きは、とろりとした食感で美味しいが、冷凍には向いていない。これは半熟状態だとそもそも不安定だから。また菌の心配も増加する。しっかりと中まで火を通すことが重要だ。
コツ2:マヨネーズをプラスする
解凍後もふわふわ食感をキープしたいなら、マヨネーズを加えるのがおすすめだ。マヨネーズの原料は卵と油と酢である。マヨネーズの油と酢がふわふわの食感をアシストしてくれるのだ。
コツ3:片栗粉をプラスする
次に、水分をなるべく出さない工夫も必要だ。ここで役に立つのが片栗粉である。片栗粉には保水の性質があるので、これを活用するのだ。
コツ4:出汁巻きは顆粒出汁を使う
前述の通り、冷凍の卵焼きが美味しくない理由は水分が抜けてしまうこと。水分をたっぷりと含んだ出汁巻き卵は、そもそも冷凍に向いていない。どうしても作りたい場合は、出汁ではなく顆粒出汁で代用するのがおすすめである。
コツ5:砂糖を入れる
片栗粉と同じく、砂糖にも保水の力が備わっている。このため、冷凍する卵焼きには砂糖を入れるのがおすすめだ。甘めの卵焼きにすることで、よりパサつきを抑えることができるということになる。
2. 卵焼きの上手な冷凍方法
卵焼きは工夫をすれば、冷凍することもできる。ここでは上記のコツを活用した卵焼きの作り方と冷凍方法について解説をしていこう。
手順1:卵焼きを焼く
まずは卵焼きを焼く。ポイントは卵を溶く前に片栗粉、砂糖、マヨネーズ、塩やめんつゆ、顆粒出汁などの調味料を混ぜておくこと。その中に溶いた卵を入れるとダマにならない。白身のコシを切るように混ぜたら、あとはいつも通り焼いていく。
手順2:余熱で火を通す
焼き上がったら、アルミホイルに包んで余熱を活用して火を通す。こうすることで中までしっかり火が通る。粗熱が取れるまで、そのままにしておく。
手順3:しっかり冷ます
粗熱が取れたら、ホイルをあけて冷ます。温かいまま冷凍庫に入れると、冷凍庫内にあるほかの食材が劣化してしまう可能性も考えられるので、しっかりと冷ますこと。
手順4:切り分けて冷凍する
しっかりと冷めたら、食べやすい大きさにカットする。使いやすい量をラップに包んで、保存袋に入れて冷凍庫に入れる。
3. 冷凍の卵焼きの解凍方法
冷凍の卵焼きの解凍方法は、電子レンジと自然解凍の2パターンある。シーンによって使い分けるのがよい。どちらの方法もしっかり覚えておこう。
レンジで解凍する方法
すぐに食べたいときは、電子レンジで解凍するのがおすすめ。1切れあたり、600Wで30秒ほどだ。加熱しすぎるとどうしてもパサパサとなってしまうので、注意したい。
お弁当なら自然解凍でOK
冷凍した卵焼きは、自然解凍もすることができる。このため、お弁当の場合は冷たいままの卵焼きを詰めてもOKだ。朝ごはんに食べたい...そんな場合は、前の晩から冷蔵庫に入れて解凍しておくのがおすすめだ。
4. 離乳食用の卵焼きの冷凍方法
冷凍の卵焼きは、離乳食用に活用することもできる。卵はアレルギーがある可能性があるので、卵焼きを与える前に、固茹で卵などで試してから行う必要がある。半熟になっている部分がないよう、しっかりと中まで火を通したものを与えよう。また、主にアレルギー症状を起こすのは卵白といわれているため、(※1)卵黄だけで卵焼きを作るという方法もある。
5. 冷凍した卵焼きの日持ちの目安
冷凍した卵焼きの日持ちは、2週間程度。なるべく早く食べるのが、美味しくいただくコツだ。ただし、カビが生えている、見た目がおかしいなど、異変がある場合は食べるのを控えること。
結論
卵焼きは水分を減らし、保水力を高める素材を加えれば、冷凍することができる。しっかりと冷ましてから急冷することで、美味しさをさらにキープすることができるだろう。お弁当のたびに作るのが少し大変...そんなときは一度に数本作って、冷凍しておくとよさそうだ。
(参考文献)
※1:厚生労働省「鶏卵でアレルギー症状を起こすのは、卵白と卵黄のどちらですか。」