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鱧

鱧の旬は夏と晩秋の2回!美味しい食べ方と調理のポイントを紹介

投稿者:ライター 佐々木このみ(ささきこのみ)

監修者:管理栄養士 渡邉里英(わたなべりえ)

鉛筆アイコン 2022年11月 8日

京料理で有名な魚「鱧(はも)」は、年2回旬をむかえる。本記事では鱧の旬が2回ある理由やそれぞれの時期の違いについて解説する。また、鱧とはどのような魚なのか、特徴や選び方、美味しい食べ方についても合わせて紹介していく。

  

1. 鱧の旬は2回

ハモ 2匹
鱧には年2回旬が訪れるが、その理由は何だろうか。またそれぞれの時期がいつなのか、時期によりどのような違いがあるのか詳しく見ていこう。

旬の時期

鱧は、6~11月にかけて水揚げされる。ただし、8月頃の産卵期の鱧は身が痩せ脂のりもよくない。そのため、産卵前の初夏(6~7月)と、産卵後の晩秋(10~11月)が鱧の美味しい時期となり、旬が2回に分けられているのだ。
  • 初夏(6~7月)の鱧:産卵に備えて栄養を蓄えるため美味しい(身はあっさり)
  • 晩秋(10~11月)の鱧:産卵で使った栄養を補給しているため美味しい(脂のりがよい)
【鱧は多回産卵型の魚類】
志布志栽培漁業センターでは鱧の産卵回数を調べる研究を行った。その結果によると、鱧は1回の産卵期のなかで2~3回産卵するそうだ。(※)

主な産地

鱧の産地は明石港や淡路島(兵庫県)をはじめ、西日本を中心とした地域である。京都のイメージが強い魚だが、四国地方や中国地方、九州地方でも多く水揚げされる。温かい海水を好む魚のため、主に瀬戸内海などで獲れ、関東地方や東北では漁獲されにくい。
また、世界の広い範囲に生息し、中国や韓国で獲れた輸入ものの鱧も安価で販売されている。

2. 鱧の特徴と選び方

鱧
鱧はウナギ目ハモ科の魚で、アナゴのようにウロコのない細長い体形をしている。また、大きな口と細長いアゴ、鋭い歯をもつのが特徴だ。

上手な選び方

鱧をまるごと購入する場合は、活〆されたばかりの死後硬直が始まる前のものを選ぶとよい。また、大き過ぎるものは避けたほうが無難だ。鱧の調理には骨切りといい包丁で小骨を細かく刻む作業が欠かせないが、大きなものは骨が太く難しい。骨を抜いて使用することになる。
【骨切り済みのものがおすすめ】
鱧の骨切りには職人技が求められるため、一般の人が自宅で調理する場合は骨切りされた状態のものを選ぶとよい。身の色をチェックし、透明感のあるものを選ぼう。

3. 鱧の食べ方と調理のポイント

鱧しゃぶ
鱧は淡泊な味わいの白身魚だが、脂のりがよく甘みがあり、ふっくらとやわらかく大変美味しい。上品な味わいを生かしてさまざまな食べ方を楽しもう。

おすすめの食べ方

【鱧しゃぶ】
鱧のアラで出汁をとり、薄造りの身をサッとくぐらせてポン酢などで食べる。〆は雑炊にするのが定番の食べ方だ。
【鱧の落とし(鱧ちり)】
開いて骨切りした鱧を熱湯にくぐらせ冷水に落とし、身を締める。包丁を入れたところが熱で開き、花のように見えるのが特徴だ。梅肉醤油、辛子味噌などで食べる。
【鱧すき】
兵庫県の郷土料理で、寄せ鍋風の出汁で煮込む。淡路島産の玉ねぎを使い、〆にはそうめんを入れて食べる。
【鱧の焼き物】
京都府の郷土料理で、蒲焼きや塩焼きにする。鱧は焼くと皮が収縮し丸まってしまうため、串を打ってから焼くのがポイントだ。身が薄く熱を加え過ぎると硬くなるため、焼き過ぎには気を付けよう。
【鱧の天ぷら】
開いて骨切りした鱧に衣を付けて揚げる。骨切りでできた切り目の隙間にも粉をしっかりとまぶすときれいに揚がる。衣の軽い食感と身のやわらかさを同時に楽しめる。
【鱧の吸い物】
骨切りして5cm幅に切った鱧に塩をふり、水気をふきとり粉をまぶす。沸騰した湯で茹で、器に盛り、味付けしただし汁を注ぐ。高級料理店などでは土瓶蒸しにすることも多い。

結論

鱧の旬は、産卵前の6~7月頃、産卵後の10~11月頃の2回である。産卵期に複数回卵を産む魚のため、旬の時期には多くの栄養を蓄えることが想像される。産地である西日本を中心に食べられている魚だが、東日本でも入手することは可能だ。骨切り済みの鱧を購入し、自宅でさまざまな鱧料理を楽しんではいかがだろう。
(参考文献)
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  • 更新日:

    2022年11月 8日

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