目次
- かぼす:テニスボール程度の大きさ、重量100~150g
- すだち:ゴルフボール程度の大きさ、重量40~50g
- かぼす:大分県産
- すだち:徳島県産
- 味:酸味が強いが甘みもあり、さわやかな味
- 香り:上品で控えめ
- 果汁:多い
- 使い方:果汁を中心に使用。ジュースに加工されるほか、ポン酢として酢の物に使われる。白身の焼き魚など淡泊な料理とも相性がよい。果皮もすりおろして鍋の薬味として使える。
- 味:クセがなくおだやかな酸味
- 香り:上品で強いさわやかな香り
- 果汁:やや少なめ
- 使い方:皮を中心に使用。香りの強い食材とも相性がよい。スライスしてお吸い物、松茸、サンマ、素麺などに添えられる。また、絞った果汁やすりおろした果皮は、お酒や炭酸飲料にも使われる。
- 果皮の状態:ツヤと張りがあり、緑色が濃いもの、傷の少ないものがよい
(黄色っぽくなっているものは熟しているため、酸味や香りが劣る) - ヘタの状態:茶色くなっていないもの
- 重さ:同じ大きさのものから選ぶ場合は、より重みのあるものがよい
1. かぼすとすだちの見た目の違い

かぼすとすだちは「香酸柑橘」と呼ばれる柑橘類で、ゆずやレモン、ライムと同じ仲間だ。いずれもさわやかな香りと酸味が特徴である。深い緑色でつやのある果皮は共通しているが、かぼすとすだちは見た目にわかりやすい違いがある。
大きさと産地の違い
かぼすとすだちの見た目の違いは、大きさである。かぼすの重量はすだちの約3倍で、一目見てわかるほど差があるため簡単に見分けられる。それぞれの大きさと重量は下記の通りだ。
断面を比較すると果肉の色にもやや違いがある。かぼすは赤みがかった黄色、すだちは黄緑色に近い黄色をしている。また、それぞれ下記のように異なる地域の特産品として取り扱われている。
2. かぼすとすだちの味の違い

見た目や産地だけでなく、かぼすとすだちは味にも違いがある。そのため、使い方も異なる。詳しく見ていこう。
味と香りの特徴
かぼすにもすだちにも、香酸柑橘ならではの香りと酸味がある。しかし、かぼすは香りよりも酸味が強く、すだちは酸味がおだやかで香りが強い。また、果汁の量などにも違いがある。それぞれの特徴やおすすめの使い方を比較してみよう。
かぼす
すだち
特徴的な成分と効能
かぼすやすだちなどの香酸柑橘には、クエン酸が含まれる。酸味の主成分で、疲労回復、血流改善、新陳代謝の促進などに役立つといわれ、美肌の維持にも効果が期待できる。とくにかぼすは、クエン酸の含有量が多い。(※1)
また、すだちの皮にはスダチチンというポリフェノールが含まれている。マウスを用いた研究により、スダチチンには抗肥満・抗糖尿病作用がある可能性が示唆された。(※2)
スダチチンの機能性については、現在も研究が進められている段階である。
3. かぼすとすだちの選び方

かぼすやすだちを購入する際は、できるだけ鮮度や品質のよいものを選びたい。選び方のポイントは、いずれも同じである。かぼすとすだちを選ぶ際は、下記のポイントを意識するとよいだろう。
選び方のポイント
好みによっては熟したものを選んでもよい
かぼすやすだちの香りや酸味を楽しみたい場合は熟しているものは避けるとよいが、熟した柑橘のまろやかさが好みの場合は選び方も変わる。好みに合わせて選び分けるとよいだろう。
結論
かぼすとすだちは同じ香酸柑橘の仲間だが、大きさが違うため一目で見分けられる。また、かぼすは香りよりも酸味が強めで、すだちは逆に香りを中心に楽しむ食材だ。いずれも特徴に合わせてやや異なる使い方をするが、共通点も多い。大分県産のかぼす、徳島県産のすだちの違いを踏まえ、料理や飲料の風味付けを楽しもう。
参考文献