- みかんの乾燥を防ぐため、キッチンペーパーでみかんをひとつずつ包む。
- ポリ袋の中にみかんを数個ずつ入れて、軽く口を結ぶ。
- 傷むスピードを遅くするため、ヘタ部分を下にして冷蔵庫の野菜室に入れる。
1. みかんを冷蔵庫で保存する方法
みかんは湿気、乾燥、高温に弱い果物で、温度が高い場所での保存は適さない。季節によっては、常温保存ではなく冷蔵庫で保存することをおすすめする。ここでは、冷蔵庫で保存する際のポイントをまとめていこう。
冷蔵保存に適した季節
みかんは、風通しのよい涼しい場所(5~10度)に保存するのが適している。夏場はもちろん、冬でも暖房を使用していて室温が高い場合は冷蔵庫に入れて保存するのがよい。涼しい場所に保管できる場合は常温での保存も可能である。
保存方法とポイント
みかんは冷蔵庫の野菜室に入れて保存すると、保存期間も伸びるのでおすすめだ。野菜室で保存した場合は、2週間日持ちするようになる。冷蔵庫保存の際のポイントをまとめよう。
2. みかんを冷蔵庫に入れると甘くなる
みかんの中には酸味が強いものも含まれていて、すっぱい!と思わず声を上げてしまった経験はないだろうか。どうせ食べるのであれば、甘くて美味しいみかんを食べたい。みかんと同じ果物、りんごには果糖が多く含まれていて、寒い場所に保存しておくと甘みが増すが、みかんはどうなのだろうか。ここではみかんを冷蔵庫で保存した場合の、甘みの変化について紹介していく。
長期保存はNG
1.クエン酸が甘みのカギとなる
みかんは収穫されたあとも呼吸をし続け、クエン酸を消費している。気温が高いと呼吸も活発になり、クエン酸を多く消費するので甘みが増す。一方、冷蔵庫に入れて保存温度が低くなると、呼吸数が減りクエン酸が消費されずに酸味が増してしまう。みかんはりんごのように果糖を多く含む果物ではないため、長い期間冷蔵庫で保存してしまうと酸味が増す一方だが、短期間であれば実が引き締まり甘みが増すという効果もある。その特性を利用して、甘いみかんを食べたいときは、冷蔵庫で保存する期間を短期間にしてみることをおすすめする。
2.カビが生えることも
冷蔵庫に保存すれば、カビの発生を防ぐことができると思うかもしれないが、低温を好む菌によって、冷蔵庫に保存したみかんにもカビが発生してしまうこともある。みかんの冷蔵庫保存は、日持ちもするので安心しがちだが、なるべく早めに食べきるように心がけることが大切である。
3. 冷蔵保存したみかんのおいしい食べ方
みかんを冷蔵庫で保存したあと、ひと手間を加えるだけでさらにみかんの甘みが増す。ここではすぐに実践できる、みかん冷蔵庫保存後の簡単なひと手間を紹介しよう。
手でもむ
みかんを食べる際、手でもんでやわらかくしてから食べるひとは多いのでないだろうか。みかんを手でもみ、軽い刺激を与えるとダメージを修復するためにクエン酸を消費する。そのため、みかんをもむことで甘みが増すことにつながるのだ。みかんを冷蔵庫保存した場合も食べる2~3時間前に冷蔵庫から出し、もんでおくことでさらに甘いみかんを食べることができる。
結論
大量に購入したり、人にもらったりすることの多いみかん。ここではみかんを冷蔵庫で保存する方法を紹介した。みかんを冷蔵庫で保存することで日持ちもするうえ、短期間保存であれば甘みも増すのでおすすめだ。一方でカビを生やしてしまわないよう、冷蔵庫に保存したからと安心せず、早めに食べることを心がけよう。
監修管理栄養士:小林里穂
経歴:管理栄養士養成施設を卒業後、栄養士資格・管理栄養士資格・栄養教諭資格を取得。学校給食センターでの勤務時に小・中学生に食育を実施した経験を活かし、栄養分野の記事執筆・監修を中心に活動中。