目次
1. 鱈の冷凍保存と期間

秋から冬にかけて旬の鱈は、淡泊な味の中にもしっかり旨みを感じる美味しい魚だ。足の早い鱈だが、ポイントをおさえて冷凍保存すれば、美味しさをキープしたまま長持ちさせられる。
保存期間の目安
鱈を家庭用冷蔵庫で冷凍する場合の保存期間の目安は、約2週間とされている。ただ、冷凍庫を開けることで庫内の温度が下がってしまい、保存期間が短くなる可能性もある。鱈に限らず、魚や肉などを冷凍保存する場合は、無駄な冷凍庫の開閉は避けよう。また、2週間というのは目安であって、風味や色が気になった場合は食べるのは控えよう。
2. 鱈を冷凍保存する方法

ここでは鱈の冷凍方法について説明する。まず冷凍する鱈は、買ってすぐの新鮮な状態のものにしよう。まるごと1尾の場合は、エラや内臓を取り除き、しっかり下処理しよう。急速冷凍するために、なるべく薄く切り分けるのがよい。急速冷凍室がない場合は、アルミ製のトレイに乗せて冷凍庫に入れると、通常より早く冷凍できる。また、鱈に下味をつけて冷凍保存すれば、使うときに冷凍のまま焼いたり、煮付けにしたりすることができて時短にもなるのでおすすめだ。
そのまま冷凍
鱈の切り身に軽く塩を振り、じんわり水分が出てきたら、清潔な布巾やキッチンペーパーで拭き取る。鱈を一切れずつラップで包んだら、冷凍できる袋などに入れ、冷凍庫で保存するだけだ。このとき使用する袋は、鱈の乾燥や酸化や、ほかの食品へのニオイ移りを防いでくれる密閉のものを使おう。
下味をつけて冷凍
今回は鱈のハーブにんにく味レシピを紹介する。鱈に塩をふり、余分な水気を拭き取る。次に冷凍できる袋にスライスしたにんにく、ドライハーブミックス、白ワイン、オリーブオイル、こしょう少々を入れたら、よく混ぜ合わせる。そこへ鱈を入れてなじませたら、袋内の空気を抜いて閉じる。あとは平らにして冷凍保存するだけだ。このレシピはそのまま焼くのはもちろん、焼き野菜と一緒にムニエルにしたり、カリッと焼いたバゲットと一緒にアヒージョとして楽しんだり、アレンジがきくレシピである。
3. 鱈を冷凍から解凍する方法

鱈を冷凍しておけば、仕事帰りの忙しい時間帯でも、手軽にメインを一品作ることができる。ただし、解凍する際に電子レンジを使うと、加熱ムラを起こしてしまうことがある。ここでは家庭で手軽にできる解凍方法を2つ紹介しよう。
解凍のポイント
鱈を料理に使いたいときは、急激な温度の変化による味の劣化や、解凍ムラを避けるために、流水解凍をおすすめする。ボウルに保存袋ごと鱈を入れ、流水をあてる。触ってみて表面は柔らかく、中はまだ凍っていたら半解凍状態だ。完全に解凍してから使いたい場合は、中もやわらかくなるまで流水にあてよう。ほかにも、冷蔵庫を使ってゆっくり時間をかけて解凍する方法なら、鱈を冷凍したときの美味しさがそのままキープできる。冷凍保存した鱈を冷蔵庫に移動させ、半日または一晩おいて冷蔵庫で解凍しよう。また、鱈に下味をつけて冷凍した場合は、レシピによってそのまま調理することができる。
結論
今回は日持ちしない鱈を、美味しく冷凍保存する方法と解凍する方法について紹介した。鱈を冷凍する際は、鮮度のよいものをその日のうちに正しい方法で冷凍保存しよう。冷凍しておけば賞味期間を延ばし、使いたいときに調理ができる。さらに下味をつけておけば、冷凍のまま調理ができるレシピもあるので時短にもなる。美味しい鱈の冷凍保存方法をマスターして、献立に役立ててみてはいかがだろうか。
監修管理栄養士:佐々木倫美
経歴:管理栄養士取得後、介護施設、病院にて給食業務、栄養管理業務に携わる。現在病院にて主に透析患者への栄養指導に携わる傍ら、栄養・健康分野の記事監修を手掛ける。