- 1. バターを冷凍するメリット1:開封後の賞味期限が延びる
- 2. バターを冷凍するメリット2:風味の劣化や酸化を防ぐ
- 3. バターを冷凍するメリット3:カットの手間がなく便利
- 4. メリットを生かしてバターを冷凍する方法
- 牛乳のクリーミーな香りがしない
- 牛の飼料っぽいにおいがする
- 使い古しの油のようなにおいがする
- 食べて苦みと酸味を感じる
- ツンと刺激的なにおいがする
- バターを用途に合わせてカットする
- ラップで1個ずつ包む
- さらにアルミホイルで包む
- 冷凍用保存袋に入れて空気を抜く
- 袋の口を閉じて冷凍室へ
- バターの銀紙をはがさずラップで包む
- 冷凍用の保存袋に入れる
- 空気を抜き袋の口を閉じて冷凍室へ
1. バターを冷凍するメリット1:開封後の賞味期限が延びる
バターは開封前は冷蔵でも長持ちするが、開封後はあまり長持ちしない。冷凍なら開封後の賞味期限を延ばすことができるのがメリットだ。それぞれの保存期間の目安を紹介しよう。冷蔵バターの賞味期限は開封前が半年ほど、開封後は2週間ほどを目安にするとよい。冷凍バターは開封前が1年ほど、開封後が半年ほどだ。冷蔵と比べると冷凍のほうが、かなり賞味期限が長いことがわかるだろう。
2. バターを冷凍するメリット2:風味の劣化や酸化を防ぐ
バターを冷凍するメリットは美味しい状態を保てることだ。バターは豊かな香りと風味が特徴だが、湿度や光、空気の影響を受けやすい。たとえば陽があたるところに放置しておくと紫外線の影響を受け、酸化が促されてビタミンAが急速に減少する。ただし、上手に保存すれば風味を保てる。また、使い残しのバターが長期間に渡り空気にふれると脂肪が酸化し、変色したり嫌なにおいを生じたりすることがある(※1、2)。バターが劣化していることを見極めるポイントをピックアップして紹介する。
バターの劣化を見極めるポイント(※3)
こういった変化があれば、新しいバターを購入すべきだろう。
3. バターを冷凍するメリット3:カットの手間がなく便利
バターを必要な量に分けて冷凍すると、都度カットする必要がないので簡単に料理に使える。冷凍するときは使いやすい量に小分けするのがおすすめだ。たとえば5gならトーストに塗るときや、料理の仕上げのコク出しに加えるのにピッタリ。10gならシチューのベースや炒め物調理に重宝する。50gならクッキーやケーキなどのお菓子作りにおすすめだ。また、ハーブや香辛料を練り込んでアレンジバターを作り、冷凍しておくと料理のバリエーションが広がるというメリットがある。
4. メリットを生かしてバターを冷凍する方法
バターの冷凍方法を具体的に紹介する。
小分けしラップに包んで冷凍する
バターを小分けして冷凍する方法については以下の手順となる。
【バターの冷凍方法】
包丁でバターを切るときにベタベタとくっつくので、切りにくいと感じることもあるだろう。そんなときは、ペーパータオルを使うとよい。やり方はペーパータオルを半分に折り、包丁の刃をはさむ。
【冷凍バターの解凍方法】
冷凍バターは解凍せずに凍ったままトーストに塗ってOK。フライパンで溶かして使うのもありだ。冷凍バターをお菓子作りに使うときは、室温においてやわらかくしておくとよい。
バターは丸ごと冷凍もできる
バターを切って小分けせず、丸ごと冷凍する方法を解説する。
【バターの冷凍方法】
ラップで包んだり保存袋に入れたりするのは、におい移りと酸化を防ぐためだ。(※4)
【冷凍バターの解凍方法】
冷凍バターは冷蔵室で自然解凍する。一度、自然解凍したら再冷凍するのはNG。使い切る期間の目安は2週間以内だ。3日以内で使い切れなかったら、ラップで包んで保存容器に入れると酸化を防げる(※5)。
結論
バターを冷凍するメリットは開封後の賞味期限が延びたり、風味の劣化や酸化を防いだり、カットの手間がなく便利なところだ。これまでバターは冷蔵するのがあたり前だと思っていた人も少しの手間だが、小分けして冷凍しておくと重宝するだろう。
(参考文献)
※1出典:一般社団法人 日本乳業協会「乳と乳製品のQ&A」
※2出典:一般社団法人 中央酪農会議「バターとマーガリンの常識・非常識」
※3出典:雪印メグミルク株式会社「バターの上手な保存方法とは?賞味期限やおいしく使い切るコツを知ろう」
※4出典:一般社団法人 Jミルク「バターの保存方法」
※5出典:株式会社ニチレイフーズ「バターは冷凍保存が便利!プロのテクニックと上手にカットする方法も」
監修管理栄養士:黒沼祐美
経歴:女子栄養大学栄養学部を卒業後、管理栄養士、健康運動指導士資格を取得。企業給食管理、食品メーカーでの商品開発、医療機関での栄養指導、健保組合での特定保健指導などを経験。その後、食文化や料理技術を学ぶためイタリアにて1年間料理留学を経験し、2012年より在住。これまでの経験を活かし、現在はオンラインでの特定保健指導や食・栄養関係の記事監修などを行う。