目次
- ※1:独立行政法人労働者健康安全機構総合せき損センター「7.排便と食事」
- ※2※3:文部科学省 食物成分データ
1. かぶの食べ過ぎによる影響

かぶは生でも火を通しても美味しくいただける野菜だ。和洋中どんな味わいにも合うので、アレンジの幅も広く、重宝する。そんなかぶを食べ過ぎてしまった場合、どんな影響があるかを解説していこう。
便通の異常
かぶは水分の多い野菜である。葉であれ、根であれ、実にその90%以上が水分である。このため、異常に食べすぎると水分過多を引き起こし、下痢や軟便になる可能性がある。
また、かぶは食物繊維が豊富な食材でもある。とくにかぶの葉にはとても多くの食物繊維が含まれている。食物繊維は便通にいいとされているが、実は一口に食物繊維といっても種類がある。果物や海藻に多く含まれる水溶性食物繊維と、ごぼうなどの根菜やイモに含まれる不溶性食物繊維だ。
かぶには不溶性食物繊維が多く含まれており、不溶性食物繊維を摂りすぎると逆に便秘が悪化したり、お腹が張るなどの症状を引き起こすことがある。かぶを異常に食べすぎるとこのような症状が現れることもあるので注意が必要だ。(※1~3)
2. かぶを食べ過ぎず適量食べたときの効能

かぶを食べ過ぎると下痢や便秘など、便通に異常が起こる可能性がある。ただし、これは食べ過ぎた場合において起こることである。かぶは栄養満点の野菜であることも事実だ。すなわち適量食べれば、さまざまな効能を得ることができる。ここでは成分と効能について解説をしていこう。
成分と機能
かぶの葉と根は、見た目がまるで異なるが栄養素も同様だ。白い根部分は淡色野菜と呼ばれ、ビタミンCや食物繊維を多く含んでいる。さらにデンプン分解酵素として知られるアミラーゼも含まれているので、生で食べると消化吸収を後押ししてくれる。
対して緑色の葉部分は緑黄色野菜で、β-カロテンやビタミン各種、カルシウム、カリウムなどを多く含んでいる。さらに葉にも食物繊維がたっぷり含まれているのだ。(※2、3)
3. かぶを食べ過ぎないための保存方法

かぶは食べ過ぎなければ、栄養満点。根だけでなく、葉も余すことなく摂取するのがおすすめだ。量としては、ひとり1日1個くらいであれば、問題なく摂取することができる。しかし、かぶはたいてい数本でセットになって売られているので、食べ過ぎないためには、残ったかぶを保存する必要が出てくる。ここではその方法について解説していこう。
保存の仕方
かぶは根と葉を別々に保存するのが基本である。というのも葉をつけたままだと根の養分を葉が吸ってしまい、根がスカスカになってしまうのだ。
買ってきたかぶはまず、根と葉を切り離す。根も葉も湿らせた新聞紙かキッチンペーパーで包み、袋に入れて保存する。葉はできれば立てて保存するとよりいい。
結論
かぶは非常に栄養素が豊富な野菜だ。根だけでなく葉も丸ごと食べることができるので、捨てるところがない。かぶは1日1個程度の量を目安とするのがおすすめだ。ほかの食材とのバランスを考え、偏らないように美味しくいただきたい。
参考文献
監修管理栄養士:渡邉里英
経歴:大学で栄養学を学び、大学院卒業後、医学関連出版社に就職。管理栄養士としての知識と医学雑誌の編集経験をもとに、オリひと食料理記事の監修に至る。
監修医師:鈴木 幹啓先生
経歴:自治医科大学卒業後/三重県立総合医療センター/三重中央医療センター/三重病院/伊勢赤十字病院/紀南病院で勤務後、平成22年5月、新宮市に「すずきこどもクリニック」を開院。株式会社オンラインドクター.comのCEOも兼務
人気記事一覧
急上昇
週間