1. じゃがいもを発芽させない成分と保存方法
長期保存が可能なじゃがいもは、ついつい買いだめしてしまう野菜の1つでもある。その一方でいつの間にか発芽してしまって、ビックリした人も多いだろう。そんなじゃがいもの発芽を防ぐ保存方法をチェックしてみよう。
りんごのエチレンガス
りんごが出すエチレンガスという物質には、じゃがいもの発芽を抑制してくれる効果がある。このりんごのエチレンガスを活用するために、じゃがいもとりんごを同じ袋に入れて保存するのがおすすめだ。りんごをじゃがいもと一緒に入れておけば、発芽を抑えられる。しかしりんごが萎びてきてしまうと、エチレンガスの発生が少なくなりじゃがいもが発芽しやすくなるので、りんごが萎びてきたら新しいりんごに交換するようにしよう。
2. じゃがいもを発芽させない温度と保存方法
じゃがいもの発芽には、温度と時期が関係している。じゃがいもが発芽する環境についてみてみよう。
温度管理
夏に収穫されるじゃがいもは、品種によって異なるが収穫後約3ヶ月は発芽しない。これはじゃがいもが休眠期に入るからだ。また、休眠が明けた10月頃でも平均気温が10℃以下だとじゃがいもはほとんど発芽しない。しかし、1~2月になるとじゃがいもは芽が出やすくなるので注意が必要だ。
3. じゃがいもを発芽させない保存方法と注意点
じゃがいもはさまざまな料理に活用されるが、調理方法に注意が必要だ。じゃがいもを調理する際の注意点を紹介しよう。
冷蔵保存は調理に注意
じゃがいもは炒めたり揚げたりすると、じゃがいもに含まれる糖とアミノ酸が反応してアクリルアミドという有害物質が発生する。とくに、じゃがいもを冷蔵庫で保存していると糖度が高くなり、炒めたり揚げたりしたときにできるアクリルアミドの量が増える。それに対して煮物や蒸し料理にじゃがいもを使うとアクリルアミドが発生しにくい。このアクリルアミドの摂取を少しでも抑えられるように、じゃがいもの炒めものや揚げ物の過剰摂取には注意したい。(※1)
結論
じゃがいもは保存方法によっては、使おうと思った時に発芽してしまうことがある。じゃがいもの発芽を防ぐためにも、10℃以下で保存したり、りんごと一緒に保存するようにするのがおすすめだ。上手に保存してじゃがいもを美味しく味わおう。
参考文献
監修管理栄養士:佐々木倫美
経歴:管理栄養士取得後、介護施設、病院にて給食業務、栄養管理業務に携わる。現在病院にて主に透析患者への栄養指導に携わる傍ら、栄養・健康分野の記事監修を手掛ける。