目次
- 葉の厚さ:キャベツは分厚いが、レタスは薄い
- 葉の色:キャベツは緑色が淡く、レタスのほうが緑色が濃い
- 茎の切り口:キャベツはクリーム色で、レタスは白く水っぽいか赤みがある
- 断面:キャベツは葉がぎっしりと詰まっているが、レタスは隙間がある
1. キャベツとレタスのルーツの違い

キャベツとレタスは、ルーツが異なる。それぞれの起源や歴史について詳しく見ていこう。
キャベツはヨーロッパが起源
キャベツの原産地は、ヨーロッパの地中海と大西洋の沿岸である。紀元前600年ごろ、ケルト人が栽培した野生種のケールがキャベツの起源とされている。現在一般的に食べられている結球型キャベツができたのは約1000年前のことだ。ヨーロッパ各地に伝わったあと、江戸時代末期から日本でも作られるようになったという。明治、大正時代にはキャベツ栽培が本格化し広く食べられるようになり、昭和25年ごろからは消費が急増した。
レタスは古代エジプトが起源
レタスの原産地は、インド・中国から地中海地域で、栽培の起源は約2500年前とされる。ヨーロッパ各地で品種改良を重ねながら栽培されるようになり、16世紀には結球レタスのほか、リーフレタスなどさまざまな種類のレタスができた。中国を経由して日本にも伝わり、奈良時代から食べられていたという。当時のレタスは「かきちしゃ(掻き乳草)」という結球していないもの(現在のサンチュ)だった。一般的な結球レタスは、江戸時代末期から明治時代頃、ヨーロッパから伝わったとされる。
レタスの旧名である「ちしゃ(乳草)」は、レタスの断面から白い液が出ることが由来である。
2. キャベツとレタスの特徴の違い

キャベツとレタスは同じ葉野菜だが、植物学上は異なる種類に分類される。キャベツはアブラナ科だが、レタスはキク科の植物だ。そのため、見た目や味、食感などの特徴にもさまざまな違いがある。
見分け方のポイント
キャベツとレタスの見た目の違いから、下記のポイントをチェックすると簡単に見分けられる。
味や食感の違い
キャベツ
キャベツは葉が厚く、生食するとシャキシャキとしていて歯ごたえがある。生食する場合は千切りにすると食べやすく、加熱するとやわらかくなり甘みが増す。加熱の仕方や加熱時間によっても味や食感が変わるため、さまざまな調理に向く。
レタス
葉が薄くやわらかいため、手でちぎってサラダにして食べるのが一般的だ。茎に近い部分はシャキシャキとした食感、葉の先端に近い部分はやわらかく口あたりがよい。加熱調理もできるが火を通し過ぎると食感が悪くなるため、サッと炒める程度がよい。
3. キャベツとレタスの栄養面での違い

キャベツとレタスに含まれる栄養素には、どのような違いがあるのだろうか。それぞれのカロリーとともに、その違いを紹介していく。
カロリーの違いと主な成分
キャベツもレタスも総重量の90%以上が水分である。いずれも低カロリーだが、可食部100gあたりではキャベツ21kcal、レタス11kcalとレタスのほうが低い。また、キャベツとレタスを比較すると、キャベツはビタミンCが多くレタスはβ‐カロテンが多い(※1、2)。
結論
キャベツとレタスは、分類もルーツも異なる野菜だ。見た目の特徴は、主に葉の厚さや色に違いがある。キャベツのほうが歯ごたえがあり、加熱すると食感が変わり甘みが増す。レタスはやわらかく主に生食向きの野菜だ。栄養面でも、カロリーや栄養素の含有量に違いがある。キャベツとレタスにはさまざまな違いがあるため、それぞれのよさを料理に活かして美味しく食べよう。
参考文献
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