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野菜を常温保存する方法!適している種類と日持ちさせるポイント

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

鉛筆アイコン 2023年3月31日

スーパーで購入してきた野菜は、何も考えずに冷蔵庫の野菜室に入れている…そんな人も多いことであろう。しかし、実際には冷蔵庫ではなく、常温保存の方が長持ちする野菜も存在する。今回はそんな野菜と常温保存の関係を調査していく。常温保存に向いている野菜の種類から、収納のコツまで、これを読めば野菜の常温保存をマスターできるはず。

  

1. 常温保存ができる野菜

じゃがいも
常温にはさまざまな捉え方があり、明確に何℃と述べるのは難しい。ここでひとつの指針となるのがJIS規格の規定する常温だ。ここでは5~35℃とかなり常温がかなり幅広く捉えられている。(※1)このため、ブランドや企業ごとに常温を設定している場合も少なくない。ここでは現実的な15~20℃を常温と捉えて話を進めていこう。

適している理由

食材には、それぞれ保存に適した温度がある。野菜のなかでも、冷蔵庫の野菜室での保存に適しているものとそうでないものとがあり、後者の多くは常温保存に適しているものだ。これらの多くは冷蔵庫の野菜室では温度が低すぎて、風味が落ちたり、低温障害を起こしてしまうのだ。
ちなみに低温障害とは生理障害のひとつで品質の劣化だけでなく、ひどい場合は腐敗に陥るケースもある。(※2)

主な野菜の種類

常温保存に適している野菜は、主に熱帯や亜熱帯が原産のもの。そもそも暑い国で育っているので、寒さが苦手ということになる。詳しくその種類と貯蔵最適温度について記載をしていこう。
夏野菜
トマトやきゅうり、ナス、オクラ、ピーマンなどの夏野菜は、暑さに強く、寒さに弱い性質がある。それぞれの貯蔵最適温度の目安は以下の通りだ。
トマト(完熟) 8~10℃
キュウリ 10~12℃
ナス 10~12℃
オクラ 7~10℃
ピーマン 7~10℃(※3)
かぼちゃ
かぼちゃはカットしていないものであれば、常温保存で数か月保存することができる。貯蔵最適温度の目安は以下の通りだ。
かぼちゃ 12~15℃(※3)
イモ類
さつまいもも常温保存向きの食材である。冷えすぎてしまうと中身が褐変するなどの低温障害を引き起こしかねない。(※2)貯蔵最適温度の目安は以下の通りだ。
さつまいも 13~15℃(※3)
ジャガイモは、貯蔵最適温度的には冷蔵でも問題ない。しかし、未熟なものは常温保存に向いている。
ジャガイモ (完熟) 4~8℃
ジャガイモ(未熟) 10~15℃(※3)
サトイモは常温保存向きの食材である。貯蔵最適温度の目安は以下の通りだ。
サトイモ 7~10℃(※3)
根菜類
玉ねぎ、れんこん、ゴボウなども環境が保たれていれば、常温保存が可能である。ただし、貯蔵最適温度から考えるとこれらは冷蔵庫保存でも問題はない。
玉ねぎ 0℃
レンコン 0℃
ゴボウ 0~2℃(※3)

2. 常温で野菜を保存するためのポイント

かぼちゃ
野菜のなかには常温の方が保存状態がいいものがあることはお分かりいただけただろう。ここからは実際に常温保存する場合の収納方法や条件について解説をしていこう。

丸ごと

常温で保存できる野菜は、基本的にカットしていないものに限る。カットしているものは、そこから腐敗しやすいので注意が必要である。

置き場所

常温保存ができるといってもただ、常温に出しっぱなしにすればいいというものではない。野菜の常温保存の基本は、冷暗所を選ぶこと。冷暗所とはその名の通り、涼しく暗いところという意味だ。さらに風通しがいいことも重要だ。またイモ類は光に弱いので、とくに遮光を心がける必要がある。

泥付きはそのまま

根菜類で泥付きのものはそのまま保存する方がベター。ただし、ビニール袋に入っている場合は、そこから出すこと。ビニール袋では水分がこもってしまい、腐りやすくなるためだ。泥付きのまま、新聞紙に包むのが正解。

夏場は野菜庫も活用

夏場は暑いので、家の中に冷暗所を見つけるのはなかなか難しい。ここで常温とした20℃を超える場合は、野菜庫(野菜室)を活用する方が無難である。

3. 野菜ごとの常温保存の方法

たまねぎ
これから迎える寒い冬は、野菜を常温保存できる季節ともいえるだろう。ここからは、実際の保存方法について、野菜の種類別に詳しく解説をしていこう。

根菜類

根菜とはその名の通り、根部分を食すものなので基本的に土の中で育ってきたものである。できれば泥付きのままで新聞紙に包んで、冷暗所で保存するのが一番いい。

イモ類

前述の通り、イモ類は光に非常に弱い。このため、光を遮る工夫が必要である。段ボールに新聞紙を敷き、新聞紙で包んだイモ類を置き、さらに上から包むように新聞紙をかける方法がおすすめだ。

玉ねぎ

玉ねぎは貯蔵最適温度から考えると冷蔵庫の野菜室でもOK。新玉ねぎの場合は必ず、冷蔵庫の野菜室に入れることをおすすめする。
常温保存する場合は、吊るしておくのがベスト。これなら蒸れることもなく長持ちしてくれる。専用のネットを活用したり、ストッキングで代用したりすることもできる。吊るす場所がない場合は、イモ類と同じく段ボールに新聞紙を敷く方法や通気性のいいカゴを活用するなど、工夫するといい。

夏野菜

夏野菜は通気性のよいカゴなどに入れて、冷暗所で保存するといい。しかし、長期保存はできないので新鮮なうちに使い切ることをおすすめしたい。さらに夏場は必ず冷蔵庫の野菜室を活用すること。

結論

野菜のなかには冷蔵庫の野菜室では冷えすぎてしまうものがある。根菜類、イモ類、夏野菜などがそれに当たる。これらは条件が整えば、常温で保存することが可能な野菜だ。通気性のいい冷暗所に保存するのが基本で、それぞれ適した環境や長く保存するためのコツがある。しっかりとコツを理解して、上手に野菜を常温保存し、美味しくいただこう。
※1出典:総務省「試験場の環境」
※2出典:J-stage「青果物の低温流通と低温障害」
※3出典:農研機構「野菜の最適貯蔵条件」

監修管理栄養士:渡邉里英

経歴:大学で栄養学を学び、大学院卒業後、医学関連出版社に就職。管理栄養士としての知識と医学雑誌の編集経験をもとに、オリひと食料理記事の監修に至る。
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  • 更新日:

    2023年3月31日

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