1. クレソンの植え付け時期と用意するもの
クレソンの鮮度を保つために、水を張ったコップに挿しておいたら、いつの間にか根が出てびっくりした。そんな経験はないだろうか。クレソンは茎を水に挿しておくだけで根が出るほど、丈夫で繁殖力の強い植物だ。栽培用に種も市販されているが、簡単なのは食用に買い求めたものを利用すること。料理に使った残りを土に植えて育てる方法がおすすめだ。
植え付けの時期は、春または秋。平暖地なら4月~5月中旬、9月中旬~10月末頃が適している。以下のものを用意して始めよう。
植え付けの時期は、春または秋。平暖地なら4月~5月中旬、9月中旬~10月末頃が適している。以下のものを用意して始めよう。
【金網のザルと洗面器】
金網ザルは料理用の金ものでOK。ザルの中に土を入れるので、目が細かい方がよい。そして、それを受ける洗面器を用意しよう。洗面器に水を張り、クレソンを植え付けたザルを入れて栽培するので、ザルより一回り大きなものがベスト。
【土】
葉もの野菜用に市販されている土を使うのが便利。
【軽石】
水はけをよくするために、ザルに土を入れる前に敷き詰める。園芸用の軽石(パミス)として市販されている。
【クレソン】
食用として市販されているクレソンでOK。セリのように根付きで販売されているものは少ないが、茎から根が出て育つので大丈夫。もちろん、鮮度のよい元気なクレソンがベスト。
【肥料】
水生植物なので、固形物の化成肥料ではなく、液体肥料を用意する。
2. クレソンの苗の植え付け
水辺の環境を作って栽培する野菜なので、一般的な植え付けとは手順が異なる。下記の要領で植え付けをしよう。
- 目の細かなザルの底に軽石を入れる。底が見えなくなるくらいたっぷり入れよう。
- 敷き詰めた軽石の上に、市販の培養土を入れる。金網の細かな部分目一杯に入れてOK。
- 土に指で穴を開け、クレソンの茎を挿す。柔らかい茎先は料理に使い、根本に近い茎の部分だけを植えてもOK。ただ、それだと見た目が寂しく、成長もやや遅い。葉がついたままのクレソンを3~4本植えて、青々した葉を勢いよく茂らせてゆくことをおすすめしたい。
- 洗面器に水を入れ、クレソンを植え付けたザルを入れる。水の分量は、ザルの底が水に浸かるくらいあればよい。
- 洗面器ごと日の当たる場所に置いておく。ただ、4月~5月に植え付けた場合は、6月~7月が収穫期になるので、30度以上の炎天下には置かず、涼しい半日陰に移動してやろう。
3. クレソンの水替えと追肥
栽培中の管理で大切なのは、水を換えることだ。清流や湧き水のあるところでは、常に清浄な水に入れ換わっているが、洗面器に入れた水は腐る。きれいな水が大好きなクレソンのためには、少なくとも1日に1度は、水を入れ換える必要がある。以下の手順で水換えと追肥を行おう。
- ザルを上げて、洗面器に溜まっている水を捨てる。
- 洗面器をよく洗い、汚れやばい菌を落とす。
- 1000倍に薄めた液体肥料を洗面器に入れ、ザルを戻す。
4. クレソンの収穫
植え付けた茎から新芽が出て、茎が15cmくらいになったら食べ頃だ。葉を4~5枚つけた頃が、柔らかくて美味だ。茎の下からハサミで切り取って収穫しよう。クレソンは繁殖能力が高く、次々とわき芽を伸ばしてくるので、何回も収穫が楽しめる。新芽が柔らかいうちは苦味や辛味も少ないので、今までクレソンが苦手だった子供にも喜んで食べてもらえるのでは。
結論
わざわざ種や苗を購入しなくても、簡単に栽培できるクレソン。一度植えたら何度も収穫できるので、作りがいのある野菜といえるだろう。子供と一緒に理科の実験をする気分でトライしてみてはいかがだろうか。
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