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あしたばの苗を持っているところの写真

あしたば(明日葉)の栽培|植え付けや水やり、収穫など育て方を解説

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

鉛筆アイコン 2022年10月 4日

栄養満点の葉物野菜「あしたば(明日葉)」の栽培方法について、適した環境や植え付け、水やり・肥料、収穫や増やし方などに分けて詳しく解説する。注意すべき病害虫とその対策などもお伝えしていくので、ぜひ参考にしてほしい。

  

1. あしたば(明日葉)とは?初心者には栽培が難しい?

成長し始めたあしたばの写真
今日若葉を摘み取っても、明日には新しい芽が出るほど生育が旺盛なことからその名が付いたとされる「あしたば(明日葉)」。産地としては八丈島をはじめ伊豆諸島が有名だ。

栄養豊富な緑黄色野菜のひとつ

あしたばは「緑黄色野菜」に分類される。かぼちゃやにんじんといった野菜にも含まれる「βカロテン」が豊富な野菜である。それ以外にもビタミン類(B群、C、Eなど)およびミネラル類(鉄、カリウム、カルシウムなど)が豊富で、日本人が不足しがちな食物繊維も多い。(※1)

家庭菜園中級者向けといわれる理由は?

あしたばは、家庭菜園中級者向けの野菜と紹介されることが多い。収穫できるのは2年目からで、1年目は株をしっかり育てるために時間を費やすといったことが理由であろう。あるいは、種の発芽率30〜40%程度と低めなことも、初心者には難しいとされる理由かもしれない。だが苗から栽培する分にはそこまで手がかからないはずなので、初心者の方はとくに苗から育ててみるとよいだろう。

2. あしたば(明日葉)の栽培に適した環境

土作りをしているところの写真
それでは、実際にご家庭であしたばを栽培するための知識をお伝えしていこう。まずは栽培に適した環境から解説する。

風通しがよい半日陰を好む

あしたばは午前中に日光が当たり、午後から少し日が陰るような場所で栽培しよう。真夏はとくに、直射日光に一日中あたると枯れるおそれがある。ベランダ栽培なら真夏の午後は半日陰になる場所に移動してやるとよい。風通しも重要なので、ご家庭であればベランダや軒下といったところが最適かもしれない。

生育適温は20℃前後

あしたばの生育に適した温度は15〜20℃(または25℃)である。「20℃前後」と覚えておこう。また発芽に適した温度はやや低めで10(または15℃)〜20℃ほどといわれている。こちらも「15℃前後」と覚えておこう。

初心者はプランターか植木鉢が育てやすい

あしたばは畑でも育てられるが土作りなどで難しいところもあるため、初心者の方はプランターもしくは植木鉢で栽培するとよいだろう。根を深く伸ばすのでプランターも植木鉢も深さ25〜30cmあるものを用意しよう。株間は40cmほど確保したいので、株数に合わせた長さのプランターを選ぼう。また植木鉢の場合は直径24cmの鉢で1株が目安になるので覚えておいてほしい。
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土は野菜用の培養土がおすすめ

あしたばをプランターや植木鉢で育てるなら、市販されている野菜用の培養土を購入するのが便利だ。
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3. あしたば(明日葉)の栽培方法1|植え付け・水やり・追肥

じょうろで水やりをしているところの写真
続いて、実際にあしたばを栽培する方法を紹介していく。まずは植え付けから日々の水やり、肥料について見ていこう。

植え付け

あしたばの苗の植え付けに適しているのは4〜6月だ。プランターまたは植木鉢にネットを敷き、鉢底石などを入れて水はけをよくしてから土を入れる。土に穴を掘り、ポットから取り出した苗を植える。プランターの場合は苗と苗の間を40cmほどあける。茎の根元がしっかり土で覆われるように指先で押さえよう。最後に水をたっぷり与えたら植え付け完了だ。

水やり

苗を植え付けたあとの日々の水やりは、土が乾いたタイミングで与えるようにしよう。水をやりすぎると根腐れを起こすため注意が必要だ。土の表面を触ってパサパサしていたら水やりをすると覚えておこう。

肥料・追肥

追肥は植え付け1カ月後を目安にする。家庭菜園では、水やりと同時にできるので液体肥料を用いることが多い。だがあしたばの場合、液体だと根に直接養分が当たって肥料負けするおそれがあるためあまり向かない。ゆっくり土に染み込む固形肥料を株間に置く、あるいは鶏糞や油かすを少量埋めるなどしよう。以降追肥は不要だが、秋になっても元気がないようなら少し追肥をしよう。
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4. あしたば(明日葉)の栽培方法2|収穫・増やし方

収穫したあしたばをのせたザルの写真
冒頭でもお伝えしたように、あしたばの収穫は2年目からだ。春から初夏に苗を植えたあと、翌年の春(2年目の3月くらい)からと思っておこう。

収穫

新芽が3本出てきたら、2本を残して1本を摘み取る。すべての新芽を一度に摘み取ってしまうと、いくら「明日葉」といえども芽を出さなくなるおそれがあるため気をつけよう。なお収穫は、新芽が出続ける限り11月末くらいまで可能だ。一旦冬に成長を休んでも、また春になると新芽が育つので収穫できる。
ちなみに、冬に霜が当たると地上部分はなくなる。「多年草だったのに、枯れてしまったか」と心配になるかもしれないが、春の日差しを受ければまた土の中から芽を出してくれるのでご安心を。

増やし方

あしたばを増やす方法としては「種まき」「株分け」があるが、本稿では株分けを紹介する。適期は3〜4月頃だ。まずは根を傷つけないように、スコップでやや広範囲に掘り上げる。次に芽を均等に分けるべく根をカットし、株間を40cmほど設けて穴を掘る。そこへ少量の肥料を加えて植えれば、あとは上述してきた流れで管理していけばOKだ。

5. あしたば(明日葉)の栽培で注意すべき病害虫

あしたばの葉のアップ写真
あしたばを栽培するにあたって、どういった病気や害虫に気をつければよいのか、その対策とともにお伝えしていこう。

アブラムシなどの害虫やウイルス病に注意

あしたばはそもそも病害虫が発生しにくいのだが、とはいえアブラムシ、カメムシ、アオムシ、ヨウトウムシなどが付くことがある。ウイルス病を媒介したり、茎や葉が食害に遭ったりするおそれがあるため、対策は必要だ。ホースの水で流したり、市販の木酢液を散布したりして対策しよう。

6. あしたば(明日葉)は苗からなら初心者でも育てやすい

あしたばを植えようとしているところの写真
あしたばは2年目にならないと収穫できないなど、初心者には育てるのが難しいといわれる野菜である。だがお伝えしてきたように、苗からであればそこまで難しいことはない。もちろん最初の1年は我慢してじっくり育てることに専念する必要はあるが、種から育てるよりは手がかからないはずだ。栄養満点の葉物野菜をぜひ、ご家庭で育ててみてはいかがだろうか?

結論

あしたばは、最初の1年じっと我慢して育てれば、翌年から収穫できる楽しみが待っている。病害虫が発生しにくい点も、家庭菜園初心者の方にとってうれしいポイントではないだろうか?子どもの成長を見守るような気持ちで、ぜひあしたばを育ててみてほしい。
(参考文献)
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  • 公開日:

    2019年10月28日

  • 更新日:

    2022年10月 4日

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