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セラミックファンヒーターの電気代は高い?節電のコツとおすすめ3選

投稿者:ライター 藤田幸恵 (ふじたゆきえ)

鉛筆アイコン 2024年2月 2日

セラミックファンヒーターは電気だけで運転できる暖房器具だ。コンセントのある場所で手軽に使えるため人気が高い。だが、電気代が気になるという方も多いだろう。そこで、セラミックファンヒーターの特徴や電気代について、ほかの暖房器具と比較しながら解説する。

  
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1. セラミックファンヒーターとは?暖房器具の種類と特徴を把握しよう

セラミックファンヒーターとはどのような暖房器具なのだろうか?セラミックファンヒーターの特徴とほかの暖房器具との違いを解説する。

セラミックファンヒーターの特徴とメリット・デメリット

セラミックファンヒーターとは、電気の力で温風を送って部屋を暖める暖房器具のなかで、発熱体にセラミック素材を使っているものを指す。狭い空間をすぐに暖められるのがメリットだが、広い空間や部屋全体を暖めるのには時間がかかったり電気代が高かったりというデメリットもある。

ガスファンヒーターの特徴とメリット・デメリット

ガスファンヒーターとは、ガスをエネルギー源として温風を出す暖房器具だ。強力なのですぐに部屋を暖められるが、プロパンガスなどを使用する地域ではガス代が高額になる場合もある。

石油ファンヒーターの特徴とメリット・デメリット

石油ファンヒーターとは、灯油を燃焼させるエネルギーで部屋を暖める暖房器具だ。灯油は比較的安く購入できるため、ガスや電気をエネルギーにするファンヒーターよりもランニングコストが安い。デメリットとしては、灯油を購入してヒーターに入れる手間がかかることが挙げられる。

エアコンの特徴とメリット・デメリット

エアコンは電気エネルギーで温風を出して、部屋全体を暖めるものだ。本体の価格はほかの暖房器具に比べると高額である。部屋全体を暖めるのを得意としていて、セラミックファンヒーターよりも広い部屋を暖めるのに適している。設置工事が必要で、持ち運びができないことがデメリットといえるだろう。

電気ストーブの特徴とメリット・デメリット

電気ストーブとは、本体から電磁波などを使って熱を放出する暖房器具である。暖められる範囲は狭いが、スイッチを入れるとすぐに暖かくなる。本体は比較的安価なものが多く、持ち運びができるのもメリットだ。本体の電熱線などが直接触れるとやけどをするほど高温になるため、ペットや小さな子どもがいる家庭には向いていない。

こたつの特徴とメリット・デメリット

こたつは、テーブルの下に発熱体が付いていて、熱を逃さないように布団で覆って足を暖める暖房器具である。暖められるのは布団内の空間だけだが、スイッチを入れればすぐに暖まる。比較的電気代がかからないのもメリットだ。

ホットカーペットの特徴とメリット・デメリット

ホットカーペットとは、カーペットの内部の電線に通電させることで表面を暖めるものだ。部屋全体は暖まらないが、足元が暖まると快適に過ごしやすくなる。

2. セラミックファンヒーターの電気代はどれくらい?

セラミックファンヒーターの特徴のなかで、電気代が高くなりやすいと述べた。セラミックファンヒーターの電気代がどの程度かかるのか、目安を紹介する。

電気代の計算方法

セラミックファンヒーターの電気代を解説する前に、電気料金の算出方法をお伝えしよう。電気料金は、「消費電力(W)×使用時間(h)÷1000×電気料金の単価(円/kWh)」で求められる。2021年7月現在電気料金の単価は27円と定められている。(※1)

セラミックファンヒーター1時間あたりの電気代の目安

セラミックファンヒーターの電気代は消費電力に左右されるため一概にはいえないが、ここでは500Wの弱モード・1000Wの強モードの2段階で切り替えられるセラミックファンヒーターを例に挙げよう。

消費電力をkWの単位に変換して計算すると、1時間あたりの電気代は500Wで約13.5円、1000Wで約27円となる。

石油ファンヒーターやガスファンヒーターの電気代と比較すると?

セラミックファンヒーターの電気代を石油ファンヒーターやガスファンヒーターと比較してみよう。石油ファンヒーターは戸建住宅なら9畳まで暖められるダイニチの「FW-3220NE」、ガスファンヒーターは同じく戸建住宅なら9畳まで暖められるリンナイの「Harmo RCDH-T3501E」を例に挙げる。

石油ファンヒーターの消費電力は、出力が大だと98W、小で52Wである。1時間あたりの電気代は、大で約2.6円小で約1.4円だ。ガスファンヒーターの消費電力は510Wなので、1時間あたりの電気代は約13.8円となる。

石油ファンヒーターは灯油、ガスファンヒーターはガスがそれぞれ電気以外にも必要なので単純にコストを比較できないが、電気代という点ではセラミックファンヒーターが最も高いといえるだろう。

3. セラミックファンヒーターとエアコンなどほかの暖房器具の電気代を比較

先ほどセラミックファンヒーターは比較的電気代が高く、1時間あたりの電気代は約27円だとお伝えした。ここでは、エアコンなどほかの暖房器具の1時間あたりの電気代と比較し、おすすめの暖房器具を紹介する。

エアコン1時間あたりの電気代の目安

実は最近のエアコンは省エネ化が進んでいるため、消費電力が600W程度でも部屋を十分に暖められるものが多い。仮に600W程度のエアコンを使うとすると、電気代は1時間あたり約16.2円となる。

電気ストーブ1時間あたりの電気代の目安

電気ストーブのなかでも柔らかい暖かさで人気のハロゲンヒーターは、意外と電気代が高い傾向にある。日立のハロゲンヒーター「HLH-HS307」を例に挙げると、1時間あたりの電気代は強運転で約27円、中で約18.1円、弱で約8.9円だ。

こたつの1時間あたりの電気代の目安

こたつの1時間あたりの電気代も紹介しよう。アイリスオーヤマのカジュアルこたつ「PKC-70S」では消費電力が400Wで、1時間あたりの電気代は約10.8円だ。

ホットカーペット1時間あたりの電気代の目安

ホットカーペットは機種などによるが、2畳のサイズだと消費電力が500W程度である。1時間あたりの電気代は約13.5円だ。

電気代の安さを重視する方におすすめの暖房器具は?

電気代の安さを重視する場合、どの暖房器具を選んだらよいのだろうか?メーカーや機種、使い方によって電気代は異なるが、広い空間を暖めるならエアコンがおすすめだ。全体を効率よく暖めてくれるからだ。1人で過ごす場合ならこたつもよいだろう。消費電力が低いため電気代は安く済む。

4. セラミックファンヒーターの電気代を少しでも抑えるコツは?

電気代が高くなりがちなセラミックファンヒーターだが、選び方や使い方を工夫すれば電気代を節約できる。セラミックファンヒーター使用時の電気代を抑える方法を紹介する。

エアコンなどほかの暖房器具と併用する

電気代を節約しながらセラミックファンヒーターを上手に使うなら、ほかの暖房器具と併用するのがおすすめだ。エアコンと比べるとセラミックファンヒーターは暖まる範囲が狭い。こたつやホットカーペットと併用して体感温度を上げると快適になる。また、広い部屋の場合、エアコン単体で部屋全体を暖めるのには時間がかかる。暖めはじめだけセラミックファンヒーターでカバーすれば、部屋が素早く暖まり、電気代の節約につながるだろう。

省エネモードや人感センサー搭載機種を選ぶ

これからセラミックファンヒーターを導入する方は、省エネモードや人感センサーが搭載されている機種を選ぶとよいだろう。スイッチの切り忘れや暖めすぎを防ぎ、電気代を抑えてくれる。

断熱材など窓の防寒対策もあわせて実施する

窓に断熱シートを貼るなどして外からの冷気を防ごう。室温を維持しやすくなり電気代を節約できる。

セラミックファンヒーターの特徴を理解して部分的に使う

セラミックファンヒーターは狭い空間を暖めるのに適した暖房器具だ。このため、トイレや脱衣所、デスクの足元などに置くと効率よく暖められる。

電力会社のプランの見直しで電気代が安くなる可能性もある

寒い季節の電気代が気になるなら、電力会社のプランを見直して抜本的な解決をするのもよいだろう。電力自由化により電力会社を選ぶことができるようになったため、生活スタイルに合わせてプランを見直してみよう。

5. セラミックファンヒーターの上手な選び方

セラミックファンヒーターを選ぶ際に着目したほうがよいポイントを紹介する。

使用場所に応じた適用畳数であることをチェック

セラミックファンヒーターを購入するときは、使用場所の広さを考慮しよう。セラミックファンヒーターにはどの製品にも対応畳数がある。対応畳数よりも広い場所で使うとなかなか暖まらないので注意が必要だ。

暖房能力を重視するならワット数が大きいものがおすすめ

しっかり暖めたいなら、ワット数の大きいセラミックファンヒーターを選ぼう。セラミックファンヒーターは多くの場合500~1200W程度の消費電力だ。出力を調整できるものを選ぶと、さまざまな場面で使えるだろう。

電気代の安さを重視するなら省エネモード搭載機種がおすすめ

電気代が気になる方は省エネモードを搭載している機種を選ぼう。人感センサーや温度センサーが付いているので暖めすぎを防いで、節電をしてくれる。

安全性能や静音・加湿などの付帯機能もチェックしよう

セラミックファンヒーターを選ぶ際は便利な付帯機能にも注目しよう。空気清浄や加湿機能が付いているものを選べば、複数の家電を置く必要がない。ほかにも、小さな子どもやペットがいる家庭には転倒オフ機能や静音機能もおすすめだ。

6. おすすめのセラミックファンヒーター3選!気になる電気代は?

セラミックファンヒーターは便利な機能が付いているものも多いが、電気代も気になるところだ。そこで、おすすめの3商品の特徴に加えて電気代も紹介しよう。

パナソニック「加湿機能付きセラミックファンヒーター DS-FKS1204」

「ひとセンサー」付きで、近くに人がいない場合は節電できるセラミックファンヒーターだ。1時間あたり約600mlの加湿能力で、部屋の空気にたっぷりのうるおいを与えられる。気になる消費電力は1250W(50Hz)・1220W(60Hz)で、1時間あたりの電気代は約32.9~33.8円だ。

シャープ「プラズマクラスター加湿セラミックファンヒーター HX-L120」

シャープならではのプラズマクラスターイオンで、部屋の空気もキレイにしながら加湿できる。湿度が上がることで体感温度を上昇させ、電気代を抑えながら使えるだろう。消費電力は強運転で1200W(50Hz)・1150W(60Hz)、弱運転で650W(50Hz)・600W(60Hz)となっている。1時間あたりの電気代は、強運転で約32円・弱運転で約18円だ。

アイリスオーヤマ「人感センサー付き大風量セラミックファンヒーター JCH-12TD4-W」

アイリスオーヤマのセラミックファンヒーターは、大風量でトイレや脱衣所だけでなく広い部屋でも暖められる。人感センサーが付いていて、自動でオンオフしてくれるので便利だ。消費電力は1200Wで1時間あたりの電気代は約32円である。

7. 部屋全体はエアコン、部分的にはセラミックファンヒーターなど使い分けがおすすめ

セラミックファンヒーターには狭い空間を暖めるのは得意だが、広い空間に使用すると電気代がかかりやすいという特徴がある。このため、部屋全体を暖めるならエアコンを、トイレや洗面台などにはセラミックファンヒーターを使うなど、使い分けることをおすすめする。

結論

セラミックファンヒーターの特徴やほかの暖房器具との電気代の比較について紹介してきた。セラミックファンヒーターは部分的に暖めるのに適した暖房器具で、広い部屋を暖めるのには向いていない。省エネ性能の付いた機種も登場しており、機能や使いたい部屋の広さなどを考慮して選ぶことをおすすめする。
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(参考文献)
※1出典:経済産業省「電気料金の目安単価」の改定に関する件
https://www.meti.go.jp/shingikai/enecho/shoene_shinene/sho_energy/kori_jigyosha/pdf/002_b05_00.pdf
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  • 公開日:

    2021年1月22日

  • 更新日:

    2024年2月 2日

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