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1. こたつの電気代は高い?安い?
こたつは快適でついつい長居してしまうという方も多いだろう。こたつで過ごす時間が長くなると、気になるのが電気代だ。こたつの電気代がどの程度かかるのかについて目安や計算方法を紹介する。
電気代の計算方法
「消費電力(W)×使用時間(h)÷1,000×電気料金単価(円/kWh)」が電気代の出し方だ。2021年7月現在、電気料金単価は27円を目安とすればおおよそ計算できる。(※1)つまり、「消費電力(W)×使用時間(h)÷1,000×27(円/kWh)」が電気代を求める式だ。こたつなどの暖房器具には、消費電力が記載してあることが多い。消費電力を元に、かかる電気代の目安を自分で算出できる。
ただし、実際の電気料金は契約している電力会社やプランによって異なるため、あくまでも目安を算出するための式として覚えておこう。
ただし、実際の電気料金は契約している電力会社やプランによって異なるため、あくまでも目安を算出するための式として覚えておこう。
消費電力500Wのこたつを1時間使ったときの電気代の目安
それでは、実際に先ほどの式に当てはめて電気代を計算してみよう。メーカーや機種、ヒーターの種類によって消費電力は変わるが、たとえば4人で使用できる大型のこたつの消費電力は500W程度だ。1時間使用した場合の消費電力量は、「500(W)×1(h)÷1,000×27(円/kWh)」を計算すると13.5円である。
弱運転が100Wのこたつだと、1時間あたりの電気代は2.7円だ。強運転が200Wのこたつで、電気代は5.4円である。
弱運転が100Wのこたつだと、1時間あたりの電気代は2.7円だ。強運転が200Wのこたつで、電気代は5.4円である。
消費電力500Wのこたつを1ヶ月つけっぱなしにしたときの電気代の目安
こたつを1ヶ月間つけっぱなしにすることはほとんどないと思うが、仮に消費電力500Wのこたつを1ヶ月間つけっぱなしにした場合電気代はいくらになるのだろうか?電気代を算出する計算式に当てはめると、次の通りになる。
「500×(24×30)÷1,000×27」を計算すると、9,720円だ。つまり、500Wのこたつを1ヶ月間つけっぱなしにしても1万円未満という結果になる。
「500×(24×30)÷1,000×27」を計算すると、9,720円だ。つまり、500Wのこたつを1ヶ月間つけっぱなしにしても1万円未満という結果になる。
2. こたつとエアコン、ホットカーペットで電気代が安いのは?
冬に使うことの多い暖房器具といえば、こたつ以外にもエアコンやホットカーペットを思い浮かべる方は多いだろう。それぞれの暖房器具を1時間使ったときの電気代を比較してみよう。
エアコンの電気代の目安
エアコンの電気代は8畳用で1時間「2~53円」が目安だ。性能や条件で差が出やすく、気温が低いときだったり暖める部屋が広かったりすれば、より高くなるだろう。たとえば、消費電力460Wのエアコンを1時間使ったとき、電気代は約12.4円となる。
ホットカーペットの電気代の目安
ホットカーペットもサイズや出力の強さによって、消費電力は異なる。だが、一般的な2畳サイズのホットカーペットは480Wであることが多い。消費電力480Wのホットカーペットを1時間使うと、電気代は約13.0円である。
そのほかの暖房器具の電気代は?
・ハロゲンヒーター(4.5畳用):8~27円
・オイルヒーター(6畳用):6~7円
・石油ファンヒーター(9畳用):1円未満(灯油が別に必要)
その他の暖房器具を1時間使用したときの電気代を調べた結果だ。商品によって消費電力は異なるので、目安として参考にしてほしい。
・オイルヒーター(6畳用):6~7円
・石油ファンヒーター(9畳用):1円未満(灯油が別に必要)
その他の暖房器具を1時間使用したときの電気代を調べた結果だ。商品によって消費電力は異なるので、目安として参考にしてほしい。
こたつはエアコンやホットカーペットよりも電気代が安い傾向にある
メーカーや機種によって異なるものの、こたつは弱運転で使用すればエアコンやホットカーペットよりも電気代を安く抑えることができる暖房器具だ。電気代を節約しながら寒い冬を乗り切りたいなら、こたつの導入をおすすめする。
こたつとエアコンの「併用」もおすすめ
こたつとエアコンは暖められる範囲が異なる。併用して活用することで、電気代を節約しながら暖かく過ごせるだろう。こたつで下半身を温めれば体感温度が上がり、エアコンの設定温度を低くしても寒くなりにくい。
たとえばエアコンの設定温度を下げて毎日9時間使用した場合、一冬で1,430円もの節約になる(※2)。電気代の安いこたつを上手に活用して、エアコンの設定温度を下げることが重要だ。
たとえばエアコンの設定温度を下げて毎日9時間使用した場合、一冬で1,430円もの節約になる(※2)。電気代の安いこたつを上手に活用して、エアコンの設定温度を下げることが重要だ。
3. こたつの電気代を抑えるコツはある?
電気代を節約できるこたつだが、さらに電気代を抑えるためにすべき工夫を紹介する。
カーペットやラグを敷く
こたつを使用するときは厚めのカーペットやラグを敷こう。温まったあとは設定温度を下げれば電気代の節約になる。
断熱シートを敷くのもおすすめ
こたつを使用する際は床から熱が逃げないように工夫しよう。こたつの敷布団の下にもう1枚、断熱シートを敷くのがおすすめだ。
こたつのサイズに合った掛け布団を選ぶ
こたつを熱を逃さないようにするために、掛け布団はこたつのサイズに合わせて選ぼう。一般的なこたつの場合、テーブルのサイズより110cm以上大きな掛け布団がおすすめだ。脚の長いこたつを使うときは、もっと大きな掛け布団を選ぼう。
設定温度は「低」または「中」にする
温度設定できるこたつの場合は、低もしくは中に設定しよう。低温設定と高温設定では、1時間あたりの電気代が約3円異なる。始めは高温設定にしても、温まったら低温や中温に設定し直そう。
エアコンと併用する場合は設定温度にもひと工夫を
こたつで全身温まるために、エアコンと併用するのもおすすめだ。併用する場合には、こたつによって体感温度が上昇する分、エアコンの設定温度を下げよう。エアコンの設定温度を下げることで電気代を節約できる。
4. こたつの電気代はヒーターの種類で変わる
こたつのヒーターには主に3つの種類がある。ヒーターの種類によって電気代が変わるので、それぞれの特徴を紹介しよう。
石英管ヒーター
石英管ヒーターとは、こたつに搭載されているヒーターのなかで最も一般的なものだ。熱伝導率の高い遠赤外線効果で体を温めてくれる、昔ながらのタイプである。スイッチを入れてから温まるまでに時間がかかるものの、300~400Wという少ない消費電力でも暖かさを実感できる。1時間あたりの電気代は8.1~10.8円だ。
ハロゲンヒーター
ハロゲンヒーターは、見た目は石英管ヒーターに似ているが、より温める力が強い。スイッチを入れてすぐに温まり、耐久性が高いのがメリットだ。だが、ほかのヒーターに比べると600Wと消費電力が高く、1時間あたりの電気代は16.2円である。
フラットヒーター
フラットヒーターはほかの2つとは異なり、ホットカーペットが貼り付いているような見た目である。外観からいかにもこたつという印象を受けないため、通年ローテーブルとして使いたい方におすすめだ。暖かさではほかの2つに劣るが、消費電力は200Wと低い。1時間あたりの電気代は5.4円である。
5. こたつやエアコンのメリットとデメリットを正しく理解することも大切
こたつの特徴をお伝えしてきたが、具体的なメリットやデメリットを紹介する。一般的な暖房器具であるエアコンのメリット・デメリットも合わせて解説しよう。
やぐらこたつの特徴とは?
やぐらこたつとは、こたつを思い浮かべたときに想像する方が多い一般的なこたつのことだ。テーブルの下にヒーターが設置されていて、布団でテーブル全体を覆い暖気を逃さないようにしている。
こたつのメリットとデメリット
エアコンより即暖性に優れており、暖かさが長く持続するのがメリットだ。消費電力が少ないこたつを活用すれば電気代の節約になる。ただし、こたつで温める範囲はこたつの中だけなので、上半身や外に出たときは寒く感じるだろう。こたつは設置スペースが必要になるため、狭い部屋だと邪魔になりやすい。
エアコンのメリットとデメリット
エアコンを使えば部屋全体を温めることが可能だ。こたつと違って、キッチンなどで作業をするときも暖かく過ごせるだろう。一方で、こたつと比較した場合、電気代が高くなるといったデメリットがある。また、温まるのに時間がかかるので、帰宅時や起床時に寒い思いをすることもあるだろう。部屋も乾燥しやすくなるので注意が必要だ。
6. こたつの電気代を抑えるなら料金プランの見直しも検討しよう
こたつは電気代を節約できる暖房器具だ。だが、より電気代を抑えたいなら電力会社や料金プランの見直しもおすすめだ。比較検討しないままずっと同じプランで電気を使用している方は、ぜひプランの見直しをしてみよう。
結論
冬に恋しくなるこたつの特徴や電気代について解説してきた。こたつを使用すると、ほかの暖房器具よりも電気代を抑えることができる。より電気代を節約したいなら、ヒーターの種類にこだわって選んだり使い方を工夫したりしてみよう。
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(参考文献)
※1出典:経済産業省「電気料金の目安単価」の改定に関する件
https://www.meti.go.jp/shingikai/enecho/shoene_shinene/sho_energy/kori_jigyosha/pdf/002_b05_00.pdf
※2出典:経済産業省「無理のない省エネ節約」
https://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saving/general/howto/airconditioning/index.html
※1出典:経済産業省「電気料金の目安単価」の改定に関する件
https://www.meti.go.jp/shingikai/enecho/shoene_shinene/sho_energy/kori_jigyosha/pdf/002_b05_00.pdf
※2出典:経済産業省「無理のない省エネ節約」
https://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saving/general/howto/airconditioning/index.html