目次
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1. パネルヒーターとは?

まずは、そもそもパネルヒーターとはどのような暖房器具なのか見ていこう。あわせてオイルヒーターとの違いも知っておきたい。
輻射熱を利用して暖める暖房器具のひとつ
パネルヒーターとは、パネル型の薄い暖房器具のことだ。電気を使ってヒーターを温め、その輻射熱を利用して空間を温めている。
ちなみに輻射熱は、温度の高いものから低いものへと伝わる熱のことであり、ほかの物質に当たることで熱を発する性質を持っている。日光で温かさを感じるように、輻射熱は直接触れなくても伝わるものなのだ。
ちなみに輻射熱は、温度の高いものから低いものへと伝わる熱のことであり、ほかの物質に当たることで熱を発する性質を持っている。日光で温かさを感じるように、輻射熱は直接触れなくても伝わるものなのだ。
ペット用のパネルヒーターも販売されている
最近は人間用だけでなく、ペット用のパネルヒーターも販売されている。ペット用のパネルヒーターはケージの床下に敷くなどして使う。人間用より小型で消費電力も少ない傾向にあるが、ペットの種類によっては24時間つけっ放しにする必要もあるだろう。
オイルヒーターとの違いは?
パネルヒーターと同じように、手軽に部屋を温められる暖房器具には「オイルヒーター」もある。オイルヒーターは、内部にあるオイルを電気で温め、循環させることで放熱しているものだ。
パネルヒーターとオイルヒーターでは加熱方法が異なるが、そのほかにも重量やかかる電気代が異なる。
パネルヒーターは薄型で軽量のモデルが多いが、オイルヒーターは15kgになるものもある。オイルが内部に入っているからだ。商品によってかかる電気代は異なるものの、比較的オイルヒーターの方が電気代がかかりやすい。
パネルヒーターとオイルヒーターでは加熱方法が異なるが、そのほかにも重量やかかる電気代が異なる。
パネルヒーターは薄型で軽量のモデルが多いが、オイルヒーターは15kgになるものもある。オイルが内部に入っているからだ。商品によってかかる電気代は異なるものの、比較的オイルヒーターの方が電気代がかかりやすい。
2. パネルヒーターのメリット・デメリット

パネルヒーターは安全性や空気を汚さないなどの点がメリットだが、反対にデメリットもいくつかある。以下でそれぞれを詳しく紹介しよう。
パネルヒーターのメリット
パネルヒーターは非常に安全性が高い。燃料を火で燃やさないため、火事や一酸化炭素中毒の危険性が少ないのだ。熱くなる部分はパネルで覆われているので、触ってもやけどしにくい。
また、空気を汚さないというメリットもある。温風を使わない分、乾燥しにくいので、赤ちゃんがいるご家庭でも安心して使いやすいだろう。
また、空気を汚さないというメリットもある。温風を使わない分、乾燥しにくいので、赤ちゃんがいるご家庭でも安心して使いやすいだろう。
パネルヒーターのデメリット
パネルヒーターは輻射熱を利用してまわりのものを暖める性質があり、空気そのものを暖めることはできない。そのため室温を上げにくく、暖房能力が低いのがデメリットだ。近くの人やものをじんわりと時間をかけて暖めるのに向いており、広い部屋での使用は適さない。
さらに、パネルヒーターは電気代が高い傾向もある。暖房能力が低いわりには電気代がかさむため、コスパがよくない点にも注意したい。
さらに、パネルヒーターは電気代が高い傾向もある。暖房能力が低いわりには電気代がかさむため、コスパがよくない点にも注意したい。
3. パネルヒーターの電気代はいくら?ほかの暖房器具とも比較

パネルヒーターは電気代が高くなりやすいと解説したが、具体的にどれくらいかかるのだろうか?ここでは一般的なパネルヒーターの電気代を計算し、オイルヒーター・エアコン・こたつなどほかの暖房器具の電気代と比較してみた。
電気代の計算方法
電気代を計算するには、まず消費電力(W)×時間(h)を算出する。つづいて、消費電力量の単位「kWh」に合わせるため1000で割るのだ。最後に1kWhあたりの単位をかければ、電気代が分かる。
パネルヒーターの電気代の目安
パネルヒーターの消費電力は、一般的に強1000W・弱250W程度が目安だ。たとえば1kWhあたりの単価を27円とすると、1000Wの消費電力であるパネルヒーターを使ったとき、1時間あたりの電気代は約27円となる。250Wの場合、1時間あたりの電気代は約6.7円だ。
このパネルヒーターを1日8時間使用した場合、1日あたりの電気代は1000Wで約216円、250Wで53.6円となる。1カ月では1000Wで約6,480円、250Wで約1,610円の電気代がかかるということだ。
このパネルヒーターを1日8時間使用した場合、1日あたりの電気代は1000Wで約216円、250Wで53.6円となる。1カ月では1000Wで約6,480円、250Wで約1,610円の電気代がかかるということだ。
オイルヒーターの電気代の目安
同様に、強1200W・中700W・弱500Wの3段階で切り替えできるオイルヒーターの電気代も見ていこう。1時間あたりの電気代は1200Wで約32.4円、700Wで約19円、500Wで約13.5円となる。1カ月では1200Wで約7,780円、700Wで約4,560円、500Wで約3,240円の電気代がかかるだろう。もちろん商品にもよるが、オイルヒーターの電気代は基本的にパネルヒーターよりやや高いくらいが目安だ。
パネルヒーターとオイルヒーターはどちらがおすすめ?
電気代で選ぶならパネルヒーターがおすすめだ。しかしパネルヒーターは暖房能力の低さがデメリットのため、暖房効率で選びたいならオイルヒーターをおすすめする。
エアコンやこたつなどほかの暖房器具の電気代は?
上記の計算方法でほかの暖房器具の電気代の目安を調べた場合、エアコンは1時間あたり2.8円から53.5円。ファンヒーターは強運転で32.4円、弱運転で16.2円。そしてこたつは強運転で4.3円、弱運転で2.2円だ。
数字で見るとパネルヒーターは電気代がかかるものであるといえる。しかし、使い方次第では電気代をグッと抑えられるのだ。節約のコツは次で紹介しよう。
数字で見るとパネルヒーターは電気代がかかるものであるといえる。しかし、使い方次第では電気代をグッと抑えられるのだ。節約のコツは次で紹介しよう。
4. パネルヒーターの電気代を節約するコツ

パネルヒーターの電気代を少しでも節電したいときは、以下の使用方法を参考に使い方を工夫するのがおすすめだ。
「弱」運転を基本にする
パネルヒーターは、なるべく弱運転で使用するのが望ましい。弱運転と強運転を比べたとき、2倍から4倍ほど電気代の差が開くこともある。そのため、弱運転にするだけでも電気代を節約できるのだ。
運転モードがひとつしかない商品の場合は使えない方法だが、温度を切り替えられる商品については弱運転をおすすめする。
運転モードがひとつしかない商品の場合は使えない方法だが、温度を切り替えられる商品については弱運転をおすすめする。
窓際に設置する
パネルヒーターは、部屋の中央ではなく窓際に置こう。
窓際の空気は、外の冷気によって冷たくなりやすい。室内の温度が下がる原因のひとつにもなる。パネルヒーターを窓際に置くと、冷たい空気が室内に広がるのを防げるため、効率よく部屋を温められる。
窓際の空気は、外の冷気によって冷たくなりやすい。室内の温度が下がる原因のひとつにもなる。パネルヒーターを窓際に置くと、冷たい空気が室内に広がるのを防げるため、効率よく部屋を温められる。
エアコンと上手に併用する
メインの暖房器具としてエアコンや火力の強いストーブなどを使い、パネルヒーターは補助目的で使おう。じんわりと少しずつ温めていくタイプなので、冷え切った部屋をパネルヒーターだけで温めようとすると時間がかかる。
「室温を上げるのはエアコンで」「足元などを部分的に温めるのはパネルヒーターで」のように使い分けることで、結果的に電気代が安く済むだろう。
「室温を上げるのはエアコンで」「足元などを部分的に温めるのはパネルヒーターで」のように使い分けることで、結果的に電気代が安く済むだろう。
5. パネルヒーターを選ぶときのポイント

パネルヒーターを選ぶ際はサイズや設置方法のほか、暖まるまでの時間・安全性能などにも注目してほしい。
サイズ
使いたい場所に合うサイズのパネルヒーターを選ぼう。中には壁やものから20~30cm離さないと使えないモデルもあるので、トイレ・洗面所・デスクの下などの狭い場所で使いたい場合は、とくにコンパクトなサイズをチョイスしたい。
設置方法
パネルヒーターの設置方法は、大きく分けて据え置き型と壁掛け型の2種類がある。据え置き型は床の上に立てて置くことができ、暖めたい場所に自由に設置しやすい。壁掛け型は壁にかけて使うため、スペースを取りにくくインテリアを邪魔しにくいだろう。
暖まるまでの時間
帰宅してからすぐ暖まりたい方は、速暖性に優れたパネルヒーターを選ぼう。パネルの面積が広いものや出力ワット数が大きいものが、暖まるまでの時間が速いといえる。
安全性能
また安全性も見逃せない。小さい子どもやペットがいるご家庭では、誤操作により電源を入れたりワット数を切り替えたりできないよう、チャイルドロックの機能を搭載したパネルヒーターを選ぶのがおすすめだ。ほかには転倒した際に自動で電源がオフになる機能がついているモデルなどもある。
そのほかの機能
パネルヒーターの電気代を抑えるためには、省エネ機能のついたモデルを購入するといいだろう。出力ワット数を選べるもののほか、室温にあわせて自動で電源を切る機能や、人感センサー付きで人がいないときにはオフにする機能もある。そのほかにはタイマー機能などがあると便利だ。
6. おすすめのパネルヒーター3選

最後に、おすすめのパネルヒーター3選を紹介しよう。省エネ性能の高いモデルもピックアップしたので、電気代をできるだけ抑えたい方も参考にしてほしい。
デロンギ「マイカパネルヒーター HMP900J-B」
速暖性があり、電源を入れるとすぐに発熱する。900W・450Wの2段階で切り替えでき、キャスターがついているため、複数の部屋を移動させて使いたい方におすすめだ。
mill「コンベクションヒーター 1000W」
1000Wとパワフルで、転倒時自動オフ機能・オーバーヒート制御機能などの安全性能が魅力。幅がわずか21cmしかないので、狭いスペースでもコンパクトに置きやすい。
ドウシシャ「パネルヒーター PHU-021J」
人感センサー付きで消費電力が220Wなので、節約しつつパネルヒーターを使いたい方におすすめのモデル。収納時は脚をたたんでスリムにでき、すっきりしまえるのもうれしい。
7. パネルヒーターの電気代は意外と高い!ほかの暖房器具と使い分けよう

パネルヒーターの電気代は比較的高いため、エアコンやこたつなどほかの暖房器具と使い分けつつ活用するのがおすすめだ。パネルヒーターは灯油やガスストーブに比べて扱いやすく、家にもうひとつ暖房がほしいシーンなどで取り入れやすい。狭い部屋や足元などのちょっとしたスペースを暖めたいときに、パネルヒーターをぜひ使ってみてみよう。
結論
パネルヒーターのメリットは燃料を使わず安全性が高いことと、温風を排出しない分空気を汚さないことだ。電気代が高いなどのデメリットもあるが、とくに小さな子どものいるご家庭などでは重宝するだろう。購入の際は、サイズや設置方法なども吟味して決めてほしい。
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