1. まな板を洗剤で洗うと細菌が減少するのか

ダニ、カビなどの研究を行なっているエフシージー総合研究所環境科学室の実験によると、生の豚肉を切ると、300CFU/100㎠以下たった細菌数が15倍の4,500CFU/100㎠へ増加した。さらに、洗剤を付けたスポンジで洗うことで1.2倍の5,600CFU/100㎠へ増加したのである。
ちなみにCFU/100㎠とは細菌検査に用いられる単位で、10cm×10cm の範囲に「集団」がどれだけ存在しているかを表している。5,600CFU/100㎠は10cm×10cm の範囲に「集団」が5,600存在すると言うことになる。
家庭用のスポンジには、1000万CFU/100㎠の細菌が付着しているといわれている。スポンジを使用した後に細菌数が増加したのは、もともとスポンジに付着していた細菌がまな板へ付着したためだ。洗剤を付けたスポンジで洗わない方が良いのでは?と思う人もいるだろう。しかし、洗剤でまな板を洗う行為は除菌が目的ではないのだ。
洗剤には、界面活性剤が入っている。界面活性剤とは、水と油のように性質が異なる物質が接している面(界面)に働きかけて水と油を混じり合わせるための物質だ。界面活性剤は、水に溶け込んで油汚れを取り囲み、まな板から油汚れを浮かせてくれる性質がある。生肉を切った後のまな板には、脂がこびりつくので洗剤で洗い流す必要があるのだ。洗剤を付けたスポンジでまな板を洗った後は、脂汚れは落ちるが細菌数は増えてしまう。よって、洗剤でまな板を洗った後は殺菌するという工程が必要になってくる。
ちなみにCFU/100㎠とは細菌検査に用いられる単位で、10cm×10cm の範囲に「集団」がどれだけ存在しているかを表している。5,600CFU/100㎠は10cm×10cm の範囲に「集団」が5,600存在すると言うことになる。
家庭用のスポンジには、1000万CFU/100㎠の細菌が付着しているといわれている。スポンジを使用した後に細菌数が増加したのは、もともとスポンジに付着していた細菌がまな板へ付着したためだ。洗剤を付けたスポンジで洗わない方が良いのでは?と思う人もいるだろう。しかし、洗剤でまな板を洗う行為は除菌が目的ではないのだ。
洗剤には、界面活性剤が入っている。界面活性剤とは、水と油のように性質が異なる物質が接している面(界面)に働きかけて水と油を混じり合わせるための物質だ。界面活性剤は、水に溶け込んで油汚れを取り囲み、まな板から油汚れを浮かせてくれる性質がある。生肉を切った後のまな板には、脂がこびりつくので洗剤で洗い流す必要があるのだ。洗剤を付けたスポンジでまな板を洗った後は、脂汚れは落ちるが細菌数は増えてしまう。よって、洗剤でまな板を洗った後は殺菌するという工程が必要になってくる。
2. まな板の熱湯除菌は本当に殺菌できる?

まな板を熱湯除菌消毒する方法
手軽に出来るまな板の殺菌方法として、まず思いつくのは「熱湯除菌」ではないだろうか。まな板に付着した細菌は、熱湯をかけることで細菌が死滅し、使用前の細菌数と同等になるのだ。
一つ注意したいのは、「生の肉を切った直後のまな板に熱湯をかけてはいけない」ということだ。たんぱく質は、58℃~60℃を超えると凝固する性質がある。生肉を切った後のまな板には、たんぱく質が付着している。ここに熱湯をかけると、まな板の上でたんぱく質が固まってしまうのだ。熱湯除菌は、洗剤でよくまな板を洗った後にしよう。
熱湯除菌のポイントは、まな板の片面だけではなく両面に熱湯をかけること。使用した面だけ熱湯除菌すれば良いと思うかもしれないが、まな板の片面だけに熱湯をかけるとまな板が反れてしまう可能性があるのだ。両面に熱湯をかけることで、まな板が反れるのを防げる。
一つ注意したいのは、「生の肉を切った直後のまな板に熱湯をかけてはいけない」ということだ。たんぱく質は、58℃~60℃を超えると凝固する性質がある。生肉を切った後のまな板には、たんぱく質が付着している。ここに熱湯をかけると、まな板の上でたんぱく質が固まってしまうのだ。熱湯除菌は、洗剤でよくまな板を洗った後にしよう。
熱湯除菌のポイントは、まな板の片面だけではなく両面に熱湯をかけること。使用した面だけ熱湯除菌すれば良いと思うかもしれないが、まな板の片面だけに熱湯をかけるとまな板が反れてしまう可能性があるのだ。両面に熱湯をかけることで、まな板が反れるのを防げる。
ポリエチレン製のまな板に注意
まな板には、耐熱温度がある。耐熱温度以上の熱湯をまな板にかけると、変形する原因となる。とくに、ポリエチレン製のまな板は他の素材のまな板と比べて耐熱温度が低いので注意が必要だ。
●ポリエチレン製のまな板の耐熱温度・・90℃
●ポリプロピレン製のまな板の耐熱温度・・100℃
ポリエチレン製以外のまな板であれば、やかんで沸騰させたお湯をそのまま使用すれば良いだろう。しかし、ポリエチレン製のまな板の場合は、100℃の熱湯には耐えきれない。90℃以下まで冷ますか、ポットのお湯を使用するのがおすすめだ。ポットのお湯は、時間が経過するにつれて徐々に温度が下がっていく。電気ポットなら、内部のお湯の温度が表示するので温度を計測する必要もない。
サルモネラ菌、病原性大腸菌など食中毒を引き起こす多くの菌は75℃以上の環境に1分間さらされると死滅する。沸騰直後でなくても、75℃以上のお湯なら熱湯除菌といえるだろう。
●ポリエチレン製のまな板の耐熱温度・・90℃
●ポリプロピレン製のまな板の耐熱温度・・100℃
ポリエチレン製以外のまな板であれば、やかんで沸騰させたお湯をそのまま使用すれば良いだろう。しかし、ポリエチレン製のまな板の場合は、100℃の熱湯には耐えきれない。90℃以下まで冷ますか、ポットのお湯を使用するのがおすすめだ。ポットのお湯は、時間が経過するにつれて徐々に温度が下がっていく。電気ポットなら、内部のお湯の温度が表示するので温度を計測する必要もない。
サルモネラ菌、病原性大腸菌など食中毒を引き起こす多くの菌は75℃以上の環境に1分間さらされると死滅する。沸騰直後でなくても、75℃以上のお湯なら熱湯除菌といえるだろう。
3. まな板をアルコール除菌する方法

熱湯除菌をするためにお湯を沸かすのは面倒だという人には、アルコール除菌がおすすめだ。市販の「キッチン用アルコールスプレー」を使えば、まな板を洗って水気を切った後に吹きかけるだけで除菌が出来てしまう。スプレー後は、自然乾燥させるのが基本だが、すぐにまな板を使用する場合はキッチンペーパーなどで拭き取ってから使おう。
4. まな板を漂白する方法

プラスチック製のまな板は、使い続けていると黄ばんだり変色してくる。そんなときは、塩素系の漂白剤を使えば黄ばみを落とせる。まな板をキッチンペーパーやふきんで覆い、まな板がスッポリ入る容器にメーカー推奨濃度に水で薄めた漂白剤を入れたらまな板を30分浸そう。塩素系漂白剤に浸した後は、流水で30秒以上すすいで清潔な場所で乾燥させよう。
スプレータイプの漂白剤の場合、漂白時間は30秒ほどでOKだ。まな板の除菌をしたい面にスプレータイプの漂白剤を吹き付けて、フライ返しなどで漂白剤の成分が全体に行きわたるように伸ばす。30秒経過したら、流水で30秒以上すすいでから水気を切り、乾燥させよう。ちなみに、木製のまな板は漂白剤に付けると変色することがあるのでおすすめしない。木目に漂白剤の成分が入り込んでしまうのだ。
スプレータイプの漂白剤の場合、漂白時間は30秒ほどでOKだ。まな板の除菌をしたい面にスプレータイプの漂白剤を吹き付けて、フライ返しなどで漂白剤の成分が全体に行きわたるように伸ばす。30秒経過したら、流水で30秒以上すすいでから水気を切り、乾燥させよう。ちなみに、木製のまな板は漂白剤に付けると変色することがあるのでおすすめしない。木目に漂白剤の成分が入り込んでしまうのだ。
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結論
生の肉を切った後のまな板は、洗剤で洗っただけでは殺菌することはできない。木製のまな板なら熱湯除菌かアルコール除菌、プラスチック製のまな板ならアルコール除菌か漂白剤で殺菌するのがおすすめだ。いずれもまな板を洗剤で洗い、除菌後は風通しの良い場所で乾燥させるのがポイントだ。