目次
1. 電気ケトルの汚れとは?

汚れを効率よく落とすには中和させるのがポイントだ。掃除をするなら、まずは汚れの種類を知る必要がある。電気ケトルに溜まる汚れや、その原因から解説していこう。
内側の汚れは水垢
電気ケトルの内側に、白っぽい粉のような汚れがこびりついていないだろうか?多くの場合、それは水垢だ。水道水に含まれるミネラル成分が固まったものなので防ぎようがなく、また人体にも影響はない。とはいえ、やはり見た目が不衛生でどこか気持ちが悪い。気づいたら掃除をしてキレイな電気ケトルを気持ちよく使おう。なお茶色の斑点が見られたら、それは水道水の不純物が湯沸かし時の熱で焼けてできた焦げのようなものだ。
外側の汚れは皮脂やホコリなど
一方、電気ケトルの外側に付着する汚れといえば手で触れたときに付いた皮脂、空気中のホコリなどが主だ。うっかり吹きこぼしてしまったときに付着した水滴による水垢や、水洗いしたときの水垢なども見えにくいが付着しているかもしれない。
水垢はアルカリ性、皮脂は酸性
掃除の基本は汚れを中和することである。そのためには反対の性質を持つ洗剤などのアイテムを使うのが原則だ。水垢はアルカリ性の汚れ、皮脂などは酸性の汚れである。したがって水垢を落としたければ酸性のアイテムを、皮脂汚れを落としたければアルカリ性のアイテムを使うと効率がよいということになる。
電気ケトルの掃除の必要性や頻度は?
電気ケトルの内側に溜まる水垢は、基本的に人体への影響はないと考えてよい。ただし蓄積されれば熱が伝わりにくくなり沸騰まで時間がかかるようになったり、においがお湯に移ったりするリスクは生じる。水垢を見かけたら、あるいは3カ月に1回など定期的に掃除しておくことをおすすめする。
2. 電気ケトル内側の掃除にはクエン酸を使おう

電気ケトルの内側の水垢掃除は、酸性アイテムのクエン酸がおすすめだ。ドラッグストアや100均、ホームセンターやネット通販など至るところで手に入る、ナチュラルクリーニングには欠かせないアイテムである。
クエン酸で電気ケトルの水垢を落とす方法
- 水を満水ラインまで注いだら、大さじ1杯程度のクエン酸を加える
- いつものようにスイッチをオンにして沸騰させる
- 沸騰したら1時間ほど放置し、時間がきたらお湯を捨てる
- 内側を柔らかいスポンジでこすり洗いし、流水でよくすすぐ
- 内側をよく乾かして完了
クエン酸は天然由来の成分で、レモンなど柑橘類にも含まれる。そのため人体には無害であるが、酸性の度合いが強めなので直接触れると肌荒れを招くことがある。炊事用のゴム手袋などを着用して作業にあたろう。
商品情報
- 商品名:クエン酸の激落ちくん 粉末タイプ 400g
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3. クエン酸がなければレモンや酢でもOK

クエン酸を使った電気ケトルの掃除方法は、多くのメーカーが推奨している洗浄方法でもある。だが今、クエン酸を持っていないという方もいるだろう。その場合はレモンや酢で代用できるので覚えておこう。
レモンで電気ケトルの水垢を落とす方法
- レモン1個分を輪切りにし、ガーゼと紐などで袋状にしておく
- 電気ケトルに水を満水ラインまで注ぎ、レモンを加える
- いつものようにスイッチをオンにして沸騰させる
- 沸騰したらお湯を捨てて、水のみで再度沸かす
- 沸騰したらお湯を捨てて、柔らかいスポンジでこすり洗いをする
- 流水でよくすすぎ、完全に乾けば完了
お伝えしたように、クエン酸はレモンなど柑橘類に含まれる成分だ。クエン酸そのものよりは効果が低いかもしれないが、レモンだけで水垢がキレイに落とせる場合もある。
酢で電気ケトルの水垢を落とす方法
- 電気ケトルに水を満水ラインまで注ぎ、酢100mlを加える
- いつものようにスイッチをオンにして沸騰させる
- 沸騰したら1時間ほど放置する
- お湯を捨てて、水のみで再度沸かす
- 沸騰したら1時間ほど放置し、時間がきたらお湯を捨てる
- 内側を柔らかいスポンジでこすり洗いし、流水でよくすすぐ
- 内側をよく乾かして完了
基本的にはクエン酸を使ったときと同じ流れでよい。ただし酢の場合は、においが残るおそれもある。入念にすすぎをするか、心配な方はクエン酸かレモンで掃除をしよう。
4. 電気ケトル外側の掃除には重曹を使おう

電気ケトルの内側と一緒に外側もキレイにしておこう。皮脂汚れなどは酸性なので、弱アルカリ性の性質を持つ重曹がおすすめだ。クエン酸と同じくナチュラルクリーニングの必須アイテムで、人体や環境にも優しい成分である。
重曹で電気ケトルの外側を掃除する方法
粉末の重曹を水に溶かし、キッチンペーパーに含ませて電気ケトルの外側を拭く。細かい部分は歯ブラシなどを使うとよい。次に、水で湿らせたキッチンペーパーで水拭きし、最後に乾拭きで仕上げる。重曹が残ると白っぽい粉のようなものが出るためだ。なお、アルコール除菌スプレーを含ませたキッチンペーパーで仕上げるのも、除菌効果が得られておすすめだ。
5. 電気ケトルを掃除する際の注意点

続いて、電気ケトルを掃除するにあたっての注意点を解説する。
金属タワシなどはNG
ガンコな水垢だった場合、クエン酸を使っても落とせないことがある。だがその場合でも、金属タワシなど硬いものでこすったり、スポンジであったとしても強くこすったりするのはNGと覚えておこう。内側に傷ができれば、雑菌などが溜まり逆に悪影響となるためだ。
食器用洗剤や水洗いはNG
電気ケトルは食器用洗剤と水で丸洗いというわけにはいかない。通電するものなので故障の原因にもなるし、洗剤の臭いがついてしまうこともある。クエン酸、レモン、酢のいずれかもしくは電気ケトル専用の洗浄剤などがあればそちらを使うようにしよう。
酸性系と塩素系の製品は絶対に混ぜない
電気ケトルの掃除で両者が混ざり合うケースは考えにくいが、別の場所を掃除しながらということも考えられるので、念のため注意喚起させていただく。塩素系の洗剤と酸性系のアイテムは絶対に混ぜないように気をつけよう。有害なガスが発生するためだ。酸性系とは、洗剤のみならずクエン酸や酢なども該当するので覚えておこう。
6. 電気ケトルの掃除におすすめのアイテム3選

最後に、電気ケトルを掃除する際に持っておくと便利なアイテムを紹介する。
小林製薬「電気ケトル洗浄中」
成分は100%クエン酸なので、薬剤が心配な方も安心して使える。クエン酸が手にはいらないときや、分量を計るのが面倒なときなどはこちらがおすすめだ。
ミヨシ石鹸「暮らしのクエン酸」
こちらは粉末のクエン酸で、電気ケトルの掃除はもちろん、お風呂の鏡や蛇口の水垢落とし、キッチンのシンクの水垢落としなどにも幅広く使える。
シャボン玉石けん「シャボン玉 重曹」
皮脂汚れのほか、コンロ周りの油汚れ、コップの曇りや茶渋取り、まな板の消臭など重曹も用途が広い。クエン酸とあわせてぜひ持っておきたいアイテムだ。
結論
電気ケトルは毎日使うというご家庭も多いだろう。「いつでも掃除できる」となると、つい見逃してしまいがちだが、毎日使うからこそ定期的なお手入れが重要だ。ナチュラルアイテムでもキレイに掃除できるので、ぜひこれを機に習慣化しよう。