目次
1. 銅鍋の魅力

銅鍋はプロの料理人などに長く愛され続けている調理器具のひとつだ。なぜ人気なのか、その魅力を探ってみよう。
熱伝導率に優れている
銅鍋の魅力はなんといっても熱伝導率の高さだ。鉄の約5倍、ステンレスの約24倍といわれている。熱が全体に均一に伝わりやすく、温度ムラが生じにくいのも同鍋の特徴である。お湯を沸かす時間が短縮できるうえ、長時間煮込む必要がある料理を作る際などはガス料金の節約にもつながる。
料理が冷めにくい
蓄熱性に優れている点も銅鍋の魅力である。一度温めた料理の温度が下がりにくいため、温かい状態を長くキープできる。
長く使い続けられる
正しくお手入れをしていれば、銅鍋は長く使い続けることができる。文字通り「一生モノ」になりうるアイテムだ。ヨーロッパなどでは親から子どもに受け継ぐ鍋として、多くのご家庭で親しまれているという。
そもそも見た目がオシャレ
見た目がオシャレな点も銅鍋ならではという魅力だろう。上質で洗練された美しい見た目は、キッチンによりスタイリッシュな印象をもたらしてくれる。
2. 銅鍋を使い始める前のお手入れ方法

日本でもレストランの厨房などで長く使われ続けている銅鍋だが、正しくお手入れしなければ長持ちしない。一生モノにするためにもぜひ、正しいお手入れ方法を覚えておこう。まずは銅鍋を使い始める前のお手入れを解説する。
使い始める前にお手入れが必要な理由
銅鍋には、空気に触れて酸化することを防ぐためのラッカー(薄い膜)が塗られている場合がある。ラッカーを剥がさずに火にかけると焦げつくことがあり、それを落とすために力強くこすった結果、傷になってしまうことがある。傷は、緑青(ろくしょう)と呼ばれるサビの一種を招きかねないことから、使い始める前にラッカーを剥がすというわけだ。
銅鍋のラッカーを剥がす方法
- 寸胴に水を入れて銅鍋を入れる
- 沸騰したら15分間ほど煮る
- 残った場合は除光液などで拭き取る
- よくすすぎ、よく乾かす
銅鍋よりも大きな鍋を用意し15分ほど煮沸するだけでよい。重曹があれば水と一緒に入れるのもおすすめだ。
3. 銅鍋を使ったあとのお手入れ方法

続いて、銅鍋を使用したあとのお手入れ方法や緑青ができてしまったときの対処方法などを解説する。
銅鍋を使ったあとのお手入れ方法
- 食器用中性洗剤(台所用中性洗剤)と柔らかいスポンジを使って汚れを落とす
- ぬるま湯で優しく洗い流し、水気をよく拭き取ってからしっかり乾燥させる
定期的なメンテナンスが長持ちさせる秘訣
使用後のお手入れはもちろん、定期的なメンテナンスも長持ちさせるための大切なポイントとなる。専用のクリームや粒子の細かいクレンザーを使って外側を磨くなどのお手入れを定期的に実施し、銅鍋をキレイなまま保つよう心がけよう。
緑青ができてしまったときのお手入れ方法は?
緑青ができてしまったら、クリームクレンザーを柔らかいスポンジまたは布に含ませて、やや強めにこすり洗いをしよう。粗いクレンザーや金属たわしなどを使うのはNGだ。
料理の際に焦げてしまったときのお手入れ方法は?
銅鍋は、正しくお手入れしていても料理の際に焦げつくことがある。その場合、使い始める前のお手入れと同じように寸胴にお湯を沸かし、銅鍋を入れて焦げつきをふやかしてから、柔らかいスポンジでこすり落とすようにしよう。
4. 銅鍋の正しい保管方法

使う頻度が少ない場合はとくに、保管場所の選び方や保管方法が重要になる。長持ちさせるためにも「湿気が溜まりにくい場所」を選んで保管しよう。また長期間使用しないことがわかっているのであれば、新聞紙に包んだ上でビニール袋などに入れて保管するとよいだろう。
5. 銅鍋を使う際、お手入れをする際の注意点

銅鍋を使ったりお手入れしたりする際に覚えておきたい注意点をお伝えする。
残った料理は早めに別の容器に移す
銅鍋は酸や塩分に弱い。そのため調理後に料理を残したままにしておくと、サビが発生してしまうことがある。サビを防ぐためにも、残った料理は早めに別の容器に移そう。
強くこすったり硬い道具で洗ったりしない
銅鍋は、力強くこすったり硬い道具を使って洗ったりするとメッキが剥がれてしまうことがある。それを避けるためにも、柔らかいスポンジや布でお手入れすることを心がけよう。
6. 銅鍋は一生モノになりうる!正しいお手入れ方法を覚えておこう

銅鍋をキレイに保ち長く使い続けるためには、正しいお手入れ方法を知っておくことが大切だ。お伝えしてきたように使用前にもひと手間かける必要がある。一生モノとするためにも、ぜひ正しいお手入れ方法を覚えて実践してほしい。
結論
銅鍋を一度使ってみるとその魅力がわかる。お手入れや使い方で注意しなければならない点もあるが、それも最初のうちだけだ。慣れてしまえば当たり前のようにできるはずなので「お手入れが面倒そう」と躊躇していた方も、ぜひこれを機に銅鍋を使ってみていただきたい。