1. サウナの入り方
サウナの入り方は人それぞれ自由ではあるが、「ととのう」ために最も効果的な入り方とされる基本の手順が存在する。サウナの正しい入り方を順番に解説していこう。
1.水分補給
サウナでは大量の汗をかくため、事前の水分補給は必須である。脱水症状を防ぐためにも必ずコップ1杯程度の水を飲んでおくようにしよう。
2.体を洗う
温泉などと同様に、サウナに入る前には体と髪を洗うのがマナーだ。ニオイなどで他の利用者の迷惑にならないよう、清潔な状態にしてから入ろう。皮脂や汚れが付着していると、汗をかきにくいというデメリットもある。
3.サウナ
身体を洗ったらいよいよサウナに入室だ。多くのサウナには12分で針が一周する12分計が設置されているため、6~12分の範囲で滞在時間を調整するのが基本となる。ただ慣れないうちは5分ほどから始め、様子を見て時間を伸ばしていってもOKだ。サウナ室は上段ほど高温で下段ほど低温になっているので、熱さの感じ方によって座る場所も調整しよう。
4.水風呂
サウナから出たら、続いては水風呂である。ここでもサウナでかいた汗を一度洗い流してから浸かるのがマナーだ。水風呂の時間は1~2分が目安だが、身体の負担にならぬよう初心者であれば手足を水で冷やすところから徐々に慣れていく方法でもよい。無理なく入れるようになったら肩までしっかり浸かるのがおすすめだ。
サウナと水風呂を繰り返したら外気浴を
水風呂から上がったら、身体の水滴を拭いてから再びサウナに戻り、サウナと水風呂の往復を3回ほど繰り返そう。そして最後に休憩スペースなどで10分ほど外気浴を行う。この外気浴こそが「ととのう」時間であり、サウナと水風呂で火照った体を外気浴で覚ましていくことで、心地よいリラックス状態が訪れる。深く呼吸をしながら、体温が落ち着くまでゆったりと過ごすのがポイントだ。
2. サウナにおけるマナー
初心者がサウナで周囲に溶け込むためには、正しいマナーを知っておくことも大切だ。サウナに行く前には以下のようなマナーを確認しておこう。
タオルは絞ってから入る
サウナ室に濡れたままのタオルを持ち込むと、ベンチに水が落ちたり滑りやすくなったりしてほかの利用者の迷惑になることがある。タオルはしっかり絞ってから入ろう。また、汗を拭いたタオルをサウナ室で絞るのもNGだ。
直に座らない
サウナ室では、ベンチに直に座るのはマナー違反である。自分のあとに座る人のことも考え、汗などを残さないよう必ずタオルなどを敷いてその上に座ろう。
水滴は拭いてから入る
サウナに入る前に、身体についた水滴を拭くことも忘れないようにしよう。身体が濡れた状態で入ると周囲に水が落ちるだけでなく、肌表面の水の温度だけが急激に上がり、身体が芯から温まる前に熱くなりすぎてしまうこともある。
大声で会話をしない
サウナには一人で静かに楽しみたい利用者も多い。友人同士などで訪れた場合でも大声で話したりはせず、必要最低限の会話に留めるようにしよう。
水風呂の前に汗を流す
サウナから水風呂に移動する前に、身体の汗を流すことも大切なマナーだ。汗だくのまま入れば水風呂に汗や老廃物が混じるだけでなく、水温の上昇にもつながる。
3. サウナの入り方で注意すべきポイント
サウナを安全に利用するために注意すべきポイントについても紹介しよう。
水分補給はしっかり
大量の汗をかくサウナでは脱水症状が起こる危険もある。サウナの前後には水やスポーツドリンクでしっかり水分補給をしよう。たとえ喉が渇いていなくても、必ず水分を摂っておくことが大切だ。
体調が優れないときは入らない
体調が優れないと感じるときはサウナの利用を避けよう。無理してサウナや水風呂に入ることで、思わぬ事故を引き起こすリスクもある。また心臓などに持病がある方も、医師に相談するなどして慎重に利用してほしい。
食後や飲酒後、空腹時は避ける
アルコールは利尿作用を促進するため、飲酒後は脱水症状が起こりやすい。飲酒後のサウナの利用も避けたほうが安心だ。また食後すぐのサウナは消化不良につながることがあるため、食後1~2時間ほどは空けてから利用するとよいだろう。空腹時も立ちくらみなどを起こす危険があるため、サウナの利用は控えるようにしよう。
4. サウナの健康効果はさまざま!正しい入り方を覚えておこう
サウナの健康効果は、疲労回復や血行促進、安眠、ダイエット、自律神経を整えるなど実にさまざまだ。その効果を十分に得るためには、やはり正しい入り方で利用するのがベストといえる。ここで紹介した「サウナと冷水浴を繰り返す基本の入り方」を覚えておき、サウナを訪れた際はぜひ実践してみてほしい。きっと身体の軽さやメンタルの変化を実感できるはずだ。
結論
ドラマなどからブームに火がつき、一昔前より気軽に楽しめるようになったサウナ。利用者の裾野が広がったぶん、入り方やマナーを守ることの大切さも増しているといえよう。一通りのマナーを頭に入れてから利用することで、周囲から浮いてしまう心配も減るはずだ。これまで行く勇気がなかったという方も、これを機にぜひサウナで「ととのう」体験を味わってみてはいかがだろう?