1. 三度注ぎとは

「三度注ぎ」とは、ビール大国であるドイツやチェコに伝わる缶ビールの注ぎ方を参考に考案されたものだ。ビールを泡立てながら時間をかけてグラスに注ぐこの方法は、なぜビールをおいしくするのであろうか。
「三度注ぎ」とは缶ビールをグラスに注ぐ際に、三回に分けて注ぐという方法で、一回目、二回目、三回目とその都度注ぎ方を少しずつ変えていくのが特徴だ。
「三度注ぎ」でビールがおいしくなる理由を明らかにした研究結果を紹介しよう。泡を立てて注ぐことにおいしさの秘密が隠されていた。
「三度注ぎ」とは缶ビールをグラスに注ぐ際に、三回に分けて注ぐという方法で、一回目、二回目、三回目とその都度注ぎ方を少しずつ変えていくのが特徴だ。
「三度注ぎ」でビールがおいしくなる理由を明らかにした研究結果を紹介しよう。泡を立てて注ぐことにおいしさの秘密が隠されていた。
● ビールの香りを閉じ込める
ビールのおいしさの一つは香りにある。三度注ぎでは一回目は泡を立てて注ぐのだが、このときできた泡が、ビールに含まれる揮発しやすい香り成分をとじこめ、香りを長く保つ役割をしているようだ。
● 苦味成分と味の変化
ビールのおいしさの二つ目はその苦味だ。ビールの苦味の本体であるイソα酸はビールの泡になじみやすく、苦味を柔らかくし奥行きを与える性質のある後熟成分は液体になじみやすい。飲み進むにつれて泡と液体の割合が徐々に変化して苦味成分と後熟成分が混ざり合い、飲み始めと飲み終わりでは味が違うといった、飲み飽きない味の変化が起こっていると考えられる。
2. 三度注ぎの方法

缶ビールでも、注ぎ方に注意すればそのおいしさを存分に味わえるという三度注ぎの方法について説明しよう。
(1) 一回目:高い位置から注ぎ、グラスを泡で一杯にする
グラスを置き、なるべく高い位置からビールを注ぐようにしてグラスを泡で満たす。初めは低い位置からゆっくり注ぎ、高い位置に手元を持ちあげるように勢いをつけて泡を立て、グラスの淵ギリギリまで注ぎ、グラスを泡でいっぱいにする。
(2) 二回目:泡とビールがグラスの半分程度になったら、泡がグラスからはみ出るところまでやさしく注ぐ
このまま2分ほど待ち、泡がおさまって泡とビールがグラスの半分程度になったら二回目を注ぐタイミングだ。低い位置から泡の下にやさしくビールを注ぎ込み、グラスから1cmほど泡が盛り上がるところでストップする。
(3) 三回目:泡がグラスの縁より下がる前にそっと注いで仕上げる
盛り上がった泡がグラスの縁よりも下がる前に、泡が崩れないようにやさしくビールを注ぎ、グラスの縁から1~2㎝程度泡が盛り上がった状態に仕上げる。泡がこぼれずにグラスを覆うような形状になれば成功だ。
三度注ぎでは泡を立てることがポイントとなるため、一回目で泡をできるだけ立て、その後のステップで泡を消さないように静かに注ぎ込むことが重要だ。
(1) 一回目:高い位置から注ぎ、グラスを泡で一杯にする
グラスを置き、なるべく高い位置からビールを注ぐようにしてグラスを泡で満たす。初めは低い位置からゆっくり注ぎ、高い位置に手元を持ちあげるように勢いをつけて泡を立て、グラスの淵ギリギリまで注ぎ、グラスを泡でいっぱいにする。
(2) 二回目:泡とビールがグラスの半分程度になったら、泡がグラスからはみ出るところまでやさしく注ぐ
このまま2分ほど待ち、泡がおさまって泡とビールがグラスの半分程度になったら二回目を注ぐタイミングだ。低い位置から泡の下にやさしくビールを注ぎ込み、グラスから1cmほど泡が盛り上がるところでストップする。
(3) 三回目:泡がグラスの縁より下がる前にそっと注いで仕上げる
盛り上がった泡がグラスの縁よりも下がる前に、泡が崩れないようにやさしくビールを注ぎ、グラスの縁から1~2㎝程度泡が盛り上がった状態に仕上げる。泡がこぼれずにグラスを覆うような形状になれば成功だ。
三度注ぎでは泡を立てることがポイントとなるため、一回目で泡をできるだけ立て、その後のステップで泡を消さないように静かに注ぎ込むことが重要だ。
3. 缶ビールをおいしく飲むためのコツ

三度注ぎ以外の缶ビールをおいしく飲むためのコツについて紹介しよう。これらのコツをすべてしっかりと行うことで、缶ビールと家のグラスでも最高のビール味わうことができるようになるだろう。
- 缶ビールは振動を避けて保存する。冷蔵庫のドア部分で冷やすと、振動で炭酸ガスが抜けやすい状態になる。同様に買って来たばかりのビールは、持ち歩きの振動で炭酸ガスが液体と分離している状態だ。冷蔵庫で6時間程度は休ませることで、炭酸を再び液体に再び溶かすことができる。
- 缶ビールは適正温度に冷やしておこう。ビールは冷やしすぎると泡立ちが悪くなる上、濁りが発生するなどして、品質が劣化してしまうこともある。冷蔵庫で4時間ほどを目安として、5℃から8℃程度を中心に、夏は低め、冬は高めの温度が適正といわれている。
- グラスはきれいに洗っておく。汚れのないグラスは、泡立ちもよくなり、クリーミーな泡が出る。ニオイやホコリがついていると、ビールのおいしさも半減するので注意したい。
- グラスの冷やし方にも注意しよう。グラスは冷たく冷やすとおいしく感じるが、冷凍庫で霜がつくまで冷やしてしまうと、泡立ちも悪くなる上、水っぽさを感じる原因ともなる。
結論
缶ビールは注ぎ方一つでそのおいしさを存分に味わうことができるようになる。「三度注ぎ」はおすすめの注ぎ方であるが、それだけではなくグラスやビールの温度などにもぜひこだわりたい。ちょっとしたコツも必要となるが、上手に注げるようになると、さらにおいしさも格別に感じるだろう。