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老酒とはどんなお酒?紹興酒との違いや美味しく飲む方法も解説

老酒とはどんなお酒?紹興酒との違いや美味しく飲む方法も解説

投稿者:ライター 岡本優美(おかもとゆみ)

2020年7月22日

老酒というお酒を目にしたことはあるだろうか。もしかすると中華料理店で老酒を頼んだのに紹興酒が出てきた、という経験がある人もいるかもしれない。老酒は知っているが紹興酒との違いは今ひとつわからないという人もいるだろう。今回は、老酒がどのようなものかや紹興酒との違い、飲み方についても解説する。

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1. 老酒とはどんなお酒?

老酒とはどのようなお酒だろうか。中国ではかなりポピュラーなお酒だが、紹興酒との違いがわかりにくくなっているかもしれない。そこで今回は、老酒の定義から解説する。

老酒とは

老酒は日本語読みすると「ろうしゅ」となるが、中国語では「ラオチュー」と読む。中国では「老」という漢字には「年上の」「年月が経った」という意味があり、老酒は老人が作ったお酒ではなく時間をかけて熟成させたお酒のことである。老酒はもち米や粟などの穀類から作られるお酒をさらに熟成させることで完成する。同じように作られる日本酒より若干アルコール度数が高めで、14〜16度の間が一般的である。中国では、娘が生まれると老酒を仕込んで陶器の入れ物に入れ庭などに埋めておいた。そして娘が嫁に行くときに嫁入り道具の一つとして持たせる、という慣習があったとされている。

老酒は黄酒の仲間

老酒は中国酒の中でも特に「黄酒」(ホワンチュー)と呼ばれるお酒の一種で、黄酒を長年熟成させることで老酒になる。老酒は黄酒と比べて濃い褐色をしているのが特徴である。これは熟成が進んでいる証で、味わいに関しても苦味が増し、香りが強くなる。日本酒にたとえると、作り立ての日本酒が黄酒、樽で長く寝かせた古酒が老酒に相当するといっていいだろう。ちなみに黄酒を蒸留すると白酒(パイチュー)というお酒になる。白酒は日本でいう焼酎のようなものである。

2. 老酒と紹興酒の違いとは

紹興酒は、日本にある中華料理のチェーン店で扱われるほどポピュラーな中国酒で、チェーン店以外でも多くの中華料理店で楽しむことができる。紹興酒とは、どのような定義のお酒なのだろうか。紹興酒と老酒の関係性についても解説する。

紹興酒について

紹興酒は日本語でショウコウシュと読むのが一般的で、実は老酒の一種である。紹興酒が特別扱いされるのは醸造される場所が理由である。浙江省の紹興という街で作られる老酒のみのことを紹興酒というのだ。老酒を仕込む際にさまざまな薬草を使い、さらに名水と呼ばれる湖の清水のみを使用するのが紹興酒の特徴だ。仕込む際に薬草を入れるため、漢方薬としても扱われることが多い。そんな紹興酒だが、日本に入ってきたときには老酒としてではなく紹興酒という名前で輸入されてしまった。そのためいまだに紹興酒と老酒が混同されているのだ。老酒には紹興酒のほかに福建老酒や上海老酒などの種類がある。まとめると、黄酒の中に老酒というジャンルのお酒があり、老酒の中にさらに紹興酒というジャンルのお酒があるのだ。

紹興酒の歴史

中国酒は黄河文明の頃にはすでに存在していたとされており、当時の遺跡からは醸造に使っていたであろう青銅器なども出土している。黄河文明の時代から長い歴史を持つ中国酒だが、その中でも紹興酒は古くから有名なお酒であったようだ。「臥薪嘗胆」の四字熟語で有名な『呂氏春秋』という歴史書には長江にお酒を投げ入れたという描写があるが、春秋・戦国時代のそれが紹興酒だともいわれている。そのため紹興酒は老酒の中でも王様と呼ぶにふさわしい存在なのである。

3. 老酒を美味しく飲むコツ

老酒は熟成させる年数によって合う料理や飲み方を変えるとさらに味わい深い。そこで最後に、老酒を楽しむ方法をいくつか解説する。

老酒の飲み方・温度編

老酒を飲むとき、日本ではよく冷やしたり氷を入れて飲んだりすることが多いだろう。しかし本場中国では常温もしくはぬる燗という飲み方で飲むことが多い。これは老酒の風味を味わうためである。温度が低ければ低いほど老酒本来の風味は薄れてしまう。逆に、老酒の風味が苦手な人は氷を入れたり冷やしたりする方が飲みやすいだろう。また、一般的には熟成が進めば進むほど味が濃くなるので熟成が浅いものは常温で飲んだ方が風味を感じられる。逆に熟成が進んだものは冷やして飲んでも風味が薄まりにくい。熟成期間の目安は、3年程度で浅く10年以上のものは熟成が進んでいるといわれている。

老酒の飲み方・割り材編

老酒を飲む場合、ストレートで飲む以外にアレンジ方法はいくつかある。干し梅を入れて飲む方法は有名だが、そのほかにもスライスした生しょうがや、レモンスライスを浮かべて飲む方法は健康によいとされ中国で人気である。また割り材にウーロン茶をはじめとする中国茶やビールを使うことも。老酒を炭酸水で割ると「ドラゴンハイボール」と呼ばれるカクテルになり、シークヮーサーなどの柑橘類の果汁を入れても楽しむことができる。

老酒に氷砂糖を入れるのはマナー違反?

日本では老酒、特に紹興酒には角砂糖を大量に入れて飲む方法が広まっている。日本で角砂糖を入れて飲む方法が広まった背景には、日本に中国酒が輸入され始めた当時の保存技術や運搬の環境がある。日本に中国酒が入ってきたのは明治時代になってから。その頃はまだ保存方法や運搬方法が未発達だったため輸入途中の劣化が著しく、風味が失われてしまうことが多かった。また中国酒は当時の日本人にとってかなりくせの強いお酒だったようで、砂糖はそのくせを軽減するために入れられていたようだ。しかしその後保存技術は発達し、現代では輸入の際に風味が落ちることは少なくなった。老酒をはじめとする醸造酒には本来の甘みが備わっているので、これから飲む際には砂糖を入れずに風味を味わいながら楽しんでみよう。

結論

老酒は穀物でできた黄酒をさらに熟成させたものだ。老酒の中でもさらに手をかけられて作られたものが紹興酒である。老酒の飲み方には冷やして飲む以外にもさまざまなアレンジ方法がある。本来の風味を味わうには少し温めたりするなどの工夫することができることも魅力だ。ぜひ自分好みの老酒の飲み方を見つけてほしい。

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