1. シャーリーテンプルはノンアルコールカクテル

シャーリーテンプルといえばノンアルコールカクテルだが、とある子役の女性の名前でもある。ここではシャーリーテンプルにまつわるいくつかのトリビアを、カクテル・シャーリーテンプルのプロフィールと交えながら紹介しよう。
カクテル・シャーリーテンプルとは?
シャーリーテンプルというノンアルコールカクテルはジンジャーエールにグレナデンシロップを注いだ飲み物だ。シャンパングラスに入れてクラッシュドアイスをたっぷり入れたスタイルや、氷を入れたタンブラーグラスに注いだスタイルがある。どちらにせよシェイカーを使わず、グラスの中で混ぜるだけのビルドスタイルなので手軽なカクテルだ。当たり前だがアルコール度数は0で、グレナデンシロップの濃厚な甘さにさっぱりとしたジンジャーエールが心地よい味わいだ。
子役シャーリー・テンプルとノンアルコールカクテル
シャーリー・テンプルは1930年代から1960年代を代表する名子役の名前である。1928年生まれの彼女は3歳ごろから踊りを始め、1934年にはミュージカル映画の主演を務めている。幼くしてハリウッドスターになったシャーリー・テンプルの人気は凄まじいものだった。彼女の身に付けたものは大流行するほどの人気だったが、10代になると映画に出演することが減り、1950年代には引退してしまう。しかし彼女は結婚し子どもを3人育て上げると再びテレビに復帰。元来真面目であったこともあって公務に携わるようになり、ついには外交官にまで出世する。1970年代には「アメリカ外交の最終兵器」とまでいわれるほど辣腕を振るうようになる。シャーリー・テンプルの功績には米中国交正常化やアメリカとエジプト間国交回復のきっかけを作ったことが含まれる。そんな彼女の名前を冠したノンアルコールカクテルこそがシャーリーテンプルなのである。
シャーリーテンプルのトリビア
シャーリーテンプルが開発された頃はちょうどアメリカで禁酒法が撤廃された時代と重なる。大人たちが大っぴらに飲み歩けるようになった時代、子どもが親とカクテルを楽しむ経験を共有できるようにと作られたそうだ。子ども用ノンアルコールカクテルに子どもらしい子どもの役のイメージがあったシャーリー・テンプルの名前が付けられたのである。そんなシャーリーテンプルのカクテル言葉は「迷いなき愛」と「用心深い」である。前者の意味で、少し飲みすぎた恋人やパートナー、大切な人に作ってあげるのもいいだろう。
2. シャーリーテンプルのカクテルレシピ

シャーリーテンプルは簡単に作ることができるカクテルでありながら、一見お酒と勘違いしてしまいそうな見た目も特徴的だ。そこで、シャーリーテンプルの作り方や飾り付けの仕方をいくつか紹介する。美味しく作るコツも併せて紹介しよう。
シャーリーテンプルの基本レシピ
まず、シャーリーテンプルを作る際の基本の比率と作り方を紹介しよう。以下の作り方はアサヒビール株式会社が紹介するレシピを引用した。
材料
ジンジャーエール130ml
グレナデンシロップ20ml
カットレモン1切れ
作り方
飾り付けておいたグラスに氷を入れ、グレナデンシロップを注ぎ、グラスをジンジャーエールで満たす。最後に軽く混ぜて完成だ。
材料
ジンジャーエール130ml
グレナデンシロップ20ml
カットレモン1切れ
作り方
飾り付けておいたグラスに氷を入れ、グレナデンシロップを注ぎ、グラスをジンジャーエールで満たす。最後に軽く混ぜて完成だ。
シャーリーテンプルの飾りいろいろ
シャーリーテンプルはグラスの飾り方や作り方でさらにカクテルのようにすることが多い。例えば先ほどのアサヒビール株式会社の紹介するレシピでは、レモンの皮を使った飾り方が記載されている。こちらはよく洗ったレモンの皮をらせん状にむき、タンブラーグラスに入れ、端をグラスの縁にかける方法だ。またグレナデンシロップの入れ方も、完全に混ぜるのではなく、底に沈めてグラデーションを楽しむ方法がある。好みの見た目を作ってみてほしい。
シャーリーテンプルのワンポイント
カクテル作りのポイントのひとつに、ステア(混ぜ方)のコツというものがある。まず、混ぜる場合はグラスにスプーンの背が向くようにしよう。氷とグラスやスプーンが当たると溶けて水っぽくなってしまうためだ。なるべく静かに混ぜるようにしよう。
3. シャーリーテンプルのアレンジカクテル

シャーリーテンプルはその有名度合いからアレンジカクテルも多い。そこでシャーリーテンプルをアレンジしたレシピを2つと、シャーリーテンプルに使うグレナデンシロップを使って作るノンアルコールカクテルを1つ紹介しよう。
シャーリーテンプルティー
こちらは味の素AGF株式会社が自社製品を使って作るレシピを引用したものだ。紅茶と炭酸水、そしてザクロシロップが非常にさわやかな一杯である。
材料
「AGF® プロフェッショナル」紅茶 ベース(ベースと水を1:1で割ったもの)150ml
ザクロシロップ30ml
炭酸水70ml
作り方
まずベースを作っておき、その後氷を入れたグラスにベース、ザクロシロップ、炭酸水を入れる。軽くかき混ぜて完成である。
材料
「AGF® プロフェッショナル」紅茶 ベース(ベースと水を1:1で割ったもの)150ml
ザクロシロップ30ml
炭酸水70ml
作り方
まずベースを作っておき、その後氷を入れたグラスにベース、ザクロシロップ、炭酸水を入れる。軽くかき混ぜて完成である。
シャーリーテンプルブラック
シャーリーテンプルブラックは、シャーリーテンプルのジンジャーエール部分をコーラに変えたものだ。コーラでかなり色合いが濃くなり、味わいもさらに濃厚になるのが特徴である。
材料
コーラ120ml
グレナデンシロップ20ml
レモンスライス適量
作り方
ロンググラスにくの字型になるよう氷を入れる。そこにシロップやコーラを注ぎ、レモンスライスを飾って完成だ。
材料
コーラ120ml
グレナデンシロップ20ml
レモンスライス適量
作り方
ロンググラスにくの字型になるよう氷を入れる。そこにシロップやコーラを注ぎ、レモンスライスを飾って完成だ。
オレンジフラワークーラー
こちらはグレナデンシロップに加え、カクテル材料によく使うトニックウォーターやオレンジジュースを入れたものだ。シャーリーテンプルと同じくシェイカーを使わないため作りやすいので、シャーリーテンプル以外のノンアルコールドリンクを飲みたい場合にもおすすめだ。レシピは株式会社ニコバーのものを引用する。
材料
オレンジジュース60ml
グレナデンシロップ ティースプーン1杯
トニックウォーター 適量
作り方
氷を入れたロンググラスにオレンジジュースとグレナデンシロップを注ぎ、トニックウォーターでグラスを満たす。軽く混ぜて完成だ。
材料
オレンジジュース60ml
グレナデンシロップ ティースプーン1杯
トニックウォーター 適量
作り方
氷を入れたロンググラスにオレンジジュースとグレナデンシロップを注ぎ、トニックウォーターでグラスを満たす。軽く混ぜて完成だ。
4. シャーリーテンプルはアルコール入りカクテルもある!

シャーリーテンプルといえばアルコールの入ったカクテルだ、と考える人はいるだろうか。もしかするとその人は関西地方の人かもしれない。というのも、日本では2種類のシャーリーテンプルがあるからだ。そこで、アルコールが入っている方のシャーリーテンプルについて紹介しよう。また、シャーリーテンプルのアルコール・アレンジも紹介する。
アルコール入りシャーリーテンプルとは
関西には、アルコール入りシャーリーテンプルがある。このシャーリーテンプルは非常に曖昧で、クレーム・ド・カシスをベースにフルーツジュースや乳酸飲料、そしてトニックウォーターやソーダを混ぜたカクテルなのである。発祥は関西のバーテンダーで、どこかで飲んだものを再現した結果アルコール入りシャーリーテンプルになったのだという説がある。文化の妙ともいうべき不思議である。
アルコール入りシャーリーテンプルのレシピ
アルコール入りシャーリーテンプルは限られた地域しか飲むことができないので、もし飲んでみたい場合はぜひとも自作をおすすめする。材料もよくカクテルに使うものなので作りやすいのが特徴だ。以下のレシピは有限会社T−STEPのものを紹介する。
材料
グレープフルーツジュース60ml
クレーム・ド・カシス40ml
トニックウォーター適量
作り方
氷を入れたタンブラーグラスなどにクレーム・ド・カシスとグレープフルーツジュースを入れてよく混ぜる。最後にトニックウォーターでグラスを満たして軽く混ぜる。
材料
グレープフルーツジュース60ml
クレーム・ド・カシス40ml
トニックウォーター適量
作り方
氷を入れたタンブラーグラスなどにクレーム・ド・カシスとグレープフルーツジュースを入れてよく混ぜる。最後にトニックウォーターでグラスを満たして軽く混ぜる。
ダーティシャーリーとは
アルコール入りシャーリーテンプルとは別に、ダーティシャーリーというものがある。基本のシャーリーテンプルのレシピにウオッカ30mlを加えるだけだ。また、シャーリーテンプルブラックのカクテルレシピにもアルコール入りのものがあり、こちらはコーラの代わりにジョニーウォーカーというウイスキーの黒を入れることで完成する。いずれにせよシャーリーテンプルをアレンジした別名のカクテルなので、アルコール入りシャーリーテンプルとは違うのである。
結論
シャーリーテンプルは可愛らしい名子役の名前のノンアルコールカクテルだ。グレナデンシロップとジンジャーエールという非常にシンプルなレシピだが、アレンジの仕方も多く楽しみ方が多いノンアルコールカクテルといえるだろう。また関西圏とその他の地域ではシャーリーテンプルという同名の飲み物は全く別物になる。飲酒可能年齢の場合は、飲み比べてみるのも大人の醍醐味だろう。