1. あらばしりとは?時期や味わいなどの基本的な特徴を紹介

あらばしりとは日本酒の製造工程で搾りを行う際に、最初に抽出されるもので荒々しくもフレッシュな味わいが楽しめる。あらばしり自体は時期を問わずに楽しむことができるが、特に新酒が完成する冬の時期にはフレッシュな味わいを求めてあらばしりが楽しまれる機会が増える。
2. あらばしりはどのようにして出来上がる?

あらばしりについて詳細を理解するためには、日本酒の製造工程を知る必要がある。日本酒は基本的に米と水と麹を原料に仕込まれ、発酵を経てもろみという日本酒の元となるどろどろとした液体になる。このもろみを濾し、固形物を取り除くことで見慣れた透明な日本酒ができあがる。このもろみを濾す過程で行われる搾りの際に、初めにでてくる日本酒があらばしりとなる。
中取りや責め
搾る過程で初めにでてくる日本酒をあらばしりというが、中間ででてくる日本酒は中取り、最後に出てくる日本酒は責めと呼ばれる。中取りは日本酒の中でもバランスのとれた味わいが特徴で、高級酒にも用いられることが多い。
3. あらばしりが楽しめる日本酒は?

あらばしりについて理解したところで実際に購入をしてみよう。あらばしりはさまざまな酒造から発売されており、酒販店やオンラインショップなどでも購入することができる。
小林酒造株式会社「生大吟醸 あらばしり」
北海道産の酒造好適米を使用し造られたあらばしりの日本酒。あらばしりかつ生酒のため冬の時期限定の販売となる。また、大吟醸酒のため精米歩合が低くしっかりと磨かれた米の旨みとキレ、吟醸造りの華やかな香りが楽しめる。
宮坂醸造株式会社「真澄 純米吟醸 あらばしり」
長野県産酒造好適米を使用した生酒のあらばしり。しっかり冷やして飲めばフレッシュで華やかな香りが広がる。また生酒のため保管は冷蔵庫などで行い早めに飲みきる必要がある。
会津酒造株式会社「あらばしり 吟醸生酒」
福島県南会津にて製造される日本酒。酒米は五百万石を使用し精米歩合50%まで磨かれたあらばしりは、フレッシュで力強い味わいとすっきりとしたキレが調和した味わいだ。
結論
あらばしりは日本酒の製造工程で初めに搾りだされる日本酒の部分で、それだけを集めて瓶詰めされたものがあらばしりと記載される。酒販店やオンラインショップでも購入可能なので、荒々しくもフレッシュな味わいが魅力のあらばしりを楽しんでみてはいかがだろうか。