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日本酒と生酒の違いを徹底解説!実は似て非なるそれぞれの特徴とは

日本酒と生酒の違いを徹底解説!実は似て非なるそれぞれの特徴とは

投稿者:ライター 森本泰斗(もりもとたいと)

鉛筆アイコン 2020年12月12日

日本酒と一言で表しても、実は細かくさまざまな種類に分かれていることをご存知だろうか。本記事では日本酒の中でもとくにフレッシュな味わいが特徴の生酒と、一般的な日本酒との違いについてじっくりと解説する。飲む時期から保存方法、また飲み方やおすすめの銘柄まで、日本酒と生酒の違いを学んでいこう。

  

1. 日本酒と生酒の違いは?それぞれの特徴と合わせて確認

一般的な日本酒と生酒との大きな違いは、火入れという製造工程がポイントとなる。ここでは火入れについての解説も含め、日本酒と生酒の違い、またほかの混同しやすい種類である生貯蔵酒、生詰め酒についても解説していこう。

日本酒の火入れとは

日本酒の火入れという製造工程は、実は江戸時代より続く伝統製法なのである。もろみをしぼってろ過し、貯蔵する直前と、出荷する前の瓶詰めの直前の2回、火入れは行われる。日本酒を直接火にかけるわけではなく、日本酒の温度が60度から65度になるように、しばらくじっくりと湯煎して温める工程を火入れと呼ぶのだ。火入れを行うことで日本酒の品質を変える酵素の働きを止め、また雑

日本酒と生酒の違い

日本酒と生酒の違いは、一言で表すと火入れの有無である。日本酒は前述の通り2回の火入れが行われるが、生酒は火入れの工程が一切行われず、そのまま瓶詰め、出荷されることが特徴である。そのぶん生酒は日本酒に比べて品質の変化が起こりやすくはなるが、日本酒では味わえない酸味のあるフレッシュな味わいが楽しめるのである。

生貯蔵酒とは

生貯蔵酒も生という字がつくので、火入れが行われない種類と思う人も多いだろうが、実は1回だけ火入れが行われる。火入れのタイミングは瓶詰めの前であり、貯蔵前には火入れは行われない。生酒のフレッシュさはそのままに、ふくよかな旨みのある味わいが特徴だ。

生詰め酒とは

生詰め酒も生貯蔵酒と同じく、製造工程で1回だけ火入れが行われる種類である。火入れのタイミングは貯蔵前であり、瓶詰めの前には火入れは行われない。生酒ほど酸味はなく、まろやかで落ち着いた味わいが特徴だ。秋のシーズンで人気の「ひやおろし」や「秋上がり」は、生詰め酒の一種である。

2. 日本酒と生酒の飲む時期は異なる?

日本酒や生酒は基本的にはオールシーズンで楽しめるお酒だが、生酒はときに「旬の日本酒」といわれることもある。ここではそんな生酒の楽しみ方を紹介しよう。

覚えておきたい「夏の生酒」

生酒は主に12月から3月頃にかけて造られるが、その後低温熟成を経て、夏に出荷されるものは「夏の生酒」として高い人気を誇っている。フレッシュで清涼感あふれるみずみずしい味わいは、まさに暑い夏にぴったりといえるだろう。冷蔵庫でキリッと冷やして楽しもう。昔は設備が整っておらず、生酒は夏場では飲めないものだったが、貯蔵技術などが整備された今、生酒は夏に楽しむ旬の日本酒として、日本の夏の風物詩となったのである。

3. 日本酒と生酒の保存方法や保存温度は?

日本酒と生酒の保存方法や保存温度は、それぞれで異なるということは覚えておきたい。また、ここではそれぞれの美味しく飲める期間も含めて、じっくりと解説していこう。

日本酒の保存方法や保存温度

日本酒は火入れが行われているため、美味しく飲める期間は比較的長く、未開封で保存した場合で、製造年月より約1年間は美味しく飲める。保存方法は常温で問題ないが、必ず直射日光が当たる場所や高温多湿の場所を避け、風通しのよい涼しい室内で保存すること。日本酒は紫外線や著しい温度変化に弱いため、十分気を付けたい。また、保存温度は20度前後が望ましい。開封後は1週間から2週間以内には飲み切るようにして、余った場合は料理酒として使えばよい。

生酒の保存方法や保存温度

生酒は日本酒とは違い火入れが行われていないので、美味しく飲める期間は未開封で保存した場合でも約9ヵ月と短くなっている。保存方法は、常時冷蔵庫での保存が必須である。生酒は日本酒に比べてとくに品質がデリケートなので、注意しよう。冷蔵庫での保存は温度変化の少ない野菜室がおすすめ。開封後は1週間以内には飲み切りたい。

4. 日本酒と生酒の飲み方の違いは?それぞれのおすすめの飲み方もご紹介

ここでは日本酒と生酒それぞれの、おすすめの飲み方を紹介しよう。これから日本酒や生酒を楽しむ際の参考にしてほしい。

日本酒のおすすめの飲み方

日本酒のおすすめの飲み方は、まずは常温、つまり冷やだろう。日本酒の風味や米の旨みを最も感じられる飲み方である。冷やと聞くと冷やした日本酒をイメージしてしまうが、冷やは常温の意味であり、冷やした日本酒は冷酒と呼ぶ。これらの用語は覚えておこう。冬場には熱燗もおすすめ。身体も温まり、立ちのぼる日本酒の香りを心地よく楽しめる。

生酒のおすすめの飲み方

生酒の飲み方は前述した通り、冷蔵庫でよく冷やした冷酒をおすすめしたい。生酒特有のフレッシュな味わいを最も際立てる飲み方といえるだろう。

5. 日本酒と生酒のおすすめ銘柄

最後に、日本酒と生酒のおすすめしたい銘柄をいくつか紹介しよう。銘柄によって香りや味わいはさまざま、飲み比べて自分の好みを見つけてみよう。

日本酒のおすすめ銘柄

旭酒造「獺祭 純米大吟醸45」

旭酒造の「獺祭 純米大吟醸45」は、高級日本酒の定番銘柄である獺祭の中でも、比較的手に入りやすい価格で販売されている種類である。米の甘みや豊かな香りがしっかりと活きた味わいは、日本だけでなく世界からも認められる逸品である。

廣木酒造「飛露喜 特別純米」

廣木酒造の「飛露喜 特別純米」は、あまりに入手困難な状態が続いていることから「幻の酒」とも称され、探し求める日本酒ファンが後を絶たない種類である。透明感のある米のフルーティーな風味の中に、存在感のある米の旨みを確かに感じる味わいは、ほかにはない飛露喜ならではのものである。まさに一度は飲んでおきたい、そんな日本酒だ。多くは販売されていないものの、探してみる価値はあるだろう。

生酒のおすすめ銘柄

白鶴酒造「白鶴 大吟醸 生酒」

白鶴酒造の「白鶴 大吟醸 生酒」は、2月から8月の期間限定で販売される生酒だ。ぜひ夏に味わいたい、さわやかな味わいが特徴である。価格はとてもリーズナブルで、生酒デビューにもぴったりだ。

朝日酒造「久保田 翠寿」

朝日酒造の「久保田 翠寿」は、日本酒を代表する銘柄である久保田の生酒である。久保田ならではの上品な米の風味はそのままに、若々しいさわやかさを飲み手に感じさせる味わいが特徴である。

結論

日本酒と生酒は名前が違うだけで同じようなものというイメージを持っていた人もいるだろうが、実は製造工程から保存方法まで、これだけの違いがあるということをわかってもらえただろう。夏に日本酒を飲む場合は、ぜひ生酒も選択肢に入れてみよう。日本酒とは違ったフレッシュな味わいをじっくりと楽しんでもらいたい。
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  • 更新日:

    2020年12月12日

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