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ソムリエの由来は動物?ワインの専門職のトリビアについてご紹介!

ソムリエの由来は動物?ワインの専門職のトリビアについてご紹介!

投稿者:ライター 岡本優美(おかもとゆみ)

監修者:管理栄養士 水島知美(みずしまともみ)

鉛筆アイコン 2021年11月 1日

ソムリエという資格はご存知だろうか。ワインについての知識と、ワインを注ぐための美しい所作が必要とされるソムリエは、元は王族の付き人だった。ソムリエというとなんとなくワインの説明をする人というイメージがあるかもしれないが、実は由緒正しい仕事なのである。ソムリエがどうして「ソムリエ」と呼ばれているのか、その由来や語源などを詳しく紹介しよう。

  

1. ソムリエとは?仕事内容などについてご紹介

ソムリエとはどのようなものなのか、まずはどの国に由来するのかなどを紹介しよう。

ソムリエとは?

日本ソムリエ協会のソムリエの定義は、「飲食、酒類・飲料の仕入れ、管理、輸出入、流通、販売、教育機関、酒類製造のいずれかの分類に属し、酒類、飲料、食全般の専門的知識・テイスティング能力を有するプロフェッショナル」である。つまり、ソムリエとはワインだけに詳しいわけではない。ワインに関わる全般、たとえば料理についてや生産地の地理などについても知識がないと務まらないのである。フランスに由来するこの職業はヨーロッパでは名誉ある職と認識されており、男性はソムリエ、女性はソムリエールと呼ばれる。

ソムリエの仕事とは

ソムリエの仕事はワインの提案、ワインの提供、ワインの管理が主である。ワインの管理は何も品質管理だけではなく、ワインの発注も仕事である。ホテルであれば商談を行ったり、生産者のもとを訪れることもある。さらに提供の際にはお客様にワインの説明をすることも多い。たとえばワインの名前の由来や生産地について説明することもある。レストランであれば季節の料理に合わせたワインを選ぶこともあるのだ。

ソムリエの1日

レストランで働くソムリエは、開店数時間前から店にきて準備する。たとえばグラスを磨いたり、掃除をしたり、品質管理が仕事である。その後ランチタイムやディナータイムなどではお客様の席についてワインの好みを聞いて最適な1本を選び、由来などを説明しつつ楽しんでいただくのが仕事だ。閉店後は品質管理だけでなく足りなくなったワインを補充したり、グラスをもう一度磨いたりなどの管理を行う。このようにワインをメインにしつつも、バックヤードからホールまでさまざまな場面で活躍するのがソムリエという職業なのである。

2. ソムリエの語源や由来は?動物に由来するって本当?

ワインの専門職であるソムリエ。ソムリエという言葉がどのように生まれ、また職業がどのように発展してきたのだろうか。ここではソムリエの由来と語源について紹介しよう。

ソムリエの由来は牛馬

ソムリエはSommelierと書く。このSommelierの由来はフランス語で荷台を意味するSommierという言葉。さらにこのSommierは「荷物を運ぶ牛馬」を意味するラテン語のSagmariusに由来する。どうやら最初は王族の旅行などに付き従って牛馬などで荷物を運ぶ役職「Sagmarius」が時代を経ることで食事などを荷台で運ぶ「Sommier」という役職になり、最終的にはワイン管理などを行う人が「Sommelier」と呼ばれるようになったようだ。

ソムリエの歴史

ソムリエ自体は、古代ギリシャのエノホイに由来している。当時はまだ発酵という概念もなく、なんとなく壺にぶどうを放置しておけば美味しい飲み物ができるという認識だったようである。しかしそんな未発達のぶどう酒は人によっては口に合わないこともあった。このぶどう酒は権力者の社交場において提供されたが、その際にエノホイたちが客人の好みに合わせて度数や甘さを調節していたのだ。その後、中世では王族の毒見や倉庫管理なども行う「エシャンソヌリ」という職業ができる。このエシャンソヌリこそがソムリエの前身であったようだ。その後この役職は、ソムリエと呼ばれるようになっていくのである。

フランス革命後のソムリエ

18世紀にフランス革命が発生し、王族の権力がかなり衰えたのは世界史でも有名な史実である。このフランス革命はさまざまな変革をもたらしたが、ソムリエも例外ではなかった。職を失ったソムリエたちは町に出て働くようになる。この時に王族の前で披露していた所作なども広まったようだ。そしてこのフランス革命後のソムリエたちが、現代のソムリエの原型になったといえるだろう。

3. ソムリエの分野はどのように広がった?由来と合わせて確認

では、最後にさまざまなソムリエと本来のソムリエの関連性について紹介する。

ソムリエの本質

ソムリエとは、お客様の好みや予算、料理などTPOに合わせてワインを選ぶ職業である。そのためにワインの品質管理や店で扱うワインを把握しているといえるだろう。最適なワインを選ぶというのは、料理やワインが最も美味しくなるようにすること、また予算に合わせてお客様が納得して購入できること、さらに生産者がどのようなこだわりがあるのか、由来は何かなどの知識も含めてお伝えすることなどさまざまな要素が絡む。そのワイン選びを手伝うのがソムリエの本質といえるだろう。

野菜のソムリエとソムリエ

では、野菜のソムリエとソムリエの関係性について紹介しよう。野菜ソムリエという資格は野菜や果物を栄養を生かして食べる美味しい調理法を知っていたり、野菜や果物の目利きを行ったりする職業である。野菜ソムリエは生産者と消費者の架け橋となる存在だとされているが、これこそがソムリエに由来するポイントでもあろう。ワインではなく野菜や果物を好みに合わせて調理できる野菜ソムリエは、一種のソムリエなのである。

服装のソムリエとソムリエ

服装ソムリエという言葉をご存知だろうか?一般社団法人服のコンサルタント協会の提唱する「フィッティング・ソムリエ」というものだ。これは男性に特化した服装の資格で、男性に服を選ぶことができるようになる。ソムリエに由来するポイントは、膨大な服の知識が必要な点と着る人の性格などを考慮して選ぶというところ。まさにソムリエのように最適な服を選ぶのが仕事である。

結論

ソムリエの由来はもともとは荷物を運ぶ人を意味する言葉と、古代ギリシャのエノホイである。昔から人の好みに合わせるという仕事は、れっきとした職業として認識されてきた。現代でも、ソムリエはお客様のワイン1本を選ぶために多くの知識を持ち、生産者や業者とも相談をするのである。全てはお客様の最適なワインのために。これこそがソムリエの仕事なのである。
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  • 公開日:

    2020年12月16日

  • 更新日:

    2021年11月 1日

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