1. サングリアの度数は低い?高い?

サングリアは、ワインにフルーツを漬け込んでジュースなどで割り、ハーブやスパイスを加えて作る。つまりサングリアのアルコール分はベースとなるワインに由来するものだ。一般的なワインのアルコール度数は12%前後。ここにジュースを加えることにより、サングリアとしての度数はそれより多少低くなる。「サングリア」として市販されている商品の度数は約6%だ。市販のサングリアや自宅で作ったサングリアの度数が高いと感じたら、オレンジジュースやグレープフルーツジュースなどで薄めれば、好みに合わせて調節することができる。
2. サングリアの度数は赤・白ワインで変わる?

サングリアというと赤ワインベースのものが多いが、白ワインやロゼワインでも作ることができる。アルコール度数は、赤ワインが11~15%なのに対して白ワインは9~14%と多少低めだ。そのため、同じ量のジュースで割ってサングリアを作るとしたら赤ワインベースの方が若干度数が高くなる。サングリアの度数は、目安として赤ワインベースだと6~8%、白ワインベースで作ると5~7%となる。
3. 居酒屋のサングリアの度数

鳥貴族や土間土間といった居酒屋や、ジョナサン、サイゼリヤなどのファミリーレストランでも、サングリアを出していることがある。サングリアはビールや焼酎と違ってフルーツを漬け込んでおく時間が必要だが、こうした店舗で提供されるサングリアはすぐに提供できるように、予め味が調節された業務用のものであることが多いが、アルコール度数は一般的なレストランやバルで出されるサングリアの度数と大きく変わることはない。居酒屋やファミレスで飲むサングリアも、度数の目安としては市販と同じ程度の6%前後だ。
4. サングリア作りは度数に注意

サングリアは自宅で作って気軽に楽しめるカクテルだ。作り方に明確な定義はなく、ベースとなるワインに好みのフルーツやスパイスを加えるだけなので簡単できる。ただし、法律上違法となってしまうことがあるので注意が必要だ。
自宅でのお酒造りには制限がある
基本的に、日本国内でお酒を造るためには酒造免許の取得が義務付けられている。サングリアは市販のワインに材料を入れるだけだが、お酒に別の飲み物を混ぜ合わせる「混和」も酒造の一部と見なされるため、無免許で造ると酒税法違反となってしまうのだ。ただし、自家製の果実酒に限っては、「アルコール度数20度以上、かつ酒税が課税済みの酒類を使うこと」という条件を満たすことで、特例措置が適用となる。自宅で梅酒を造ることができるのは、梅酒のアルコール度数が20度以上でこの特例措置に該当するためである。サングリアのベースとなるワインのアルコール度数は、先述したように高くても15%程度なので、この特例措置の対象にはならない。そのため、市販のワインにフルーツやジュースを混ぜて作り置きしようとすると、やはり違法となってしまう。
サングリアを自宅で作るなら
では、サングリアは絶対に自宅では作れないのかというと、そうではない。実は酒税法には別の特例措置が設けられており、そちらに当てはまればサングリアを作ることができるのである。それは、「飲む直前に材料を混ぜる」ことだ。酒税法の一文に「消費の直前に混和する場合のみ、製造行為としない」とあるため、大きなピッチャーなどで漬け込むことはNGだが、飲み度にフルーツやスパイスを混ぜ込めば、合法的にサングリアを作ることができる。酒税法で酒造行為を免許制にしているのは、一般の人がむやみやたらにお酒を造って販売することを防ぐためだ。そのため、一度に多量を製造せず、あくまでもワインを飲む際の味付けとしてフルーツやスパイスを加えるという行為は、一つの飲み方として認めらている。とはいえ、自宅でサングリアを作る場合は、念のため国税庁のホームページなどで法令を確認することをおすすめする。
結論
スペイン生まれのワインカクテル、サングリアのアルコール度数は、ベースとなるワインよりも低めで、赤・白ともに5~8%前後だ。アルコールが強いと感じたらジュースなどで薄めて調節することができる。居酒屋やファミレスでも提供しているほか、自宅でも作ることができるが、家庭で作る際の条件が酒税法で定められているため、作る場合は注意が必要だ。