1. ワインの飲み方:レストランでのマナー

まずはレストランでワインをオーダーしたときに気を付けたいワインの飲み方のマナーについてみていこう。
ホストテイスティングのマナー
オーダーしたワインをスタッフが持ってきたら、そのワインに異常がないかを確認するのがホストテイスティングだ。まずはラベルを確認し、オーダーしたものかどうかをチェックする。スタッフがワインを抜栓したらテイスティングのために少し注いでくれるので、味わいを確認しよう。軽く香りをとって一口味わい、問題なければ「結構です」などと伝える。何かワインの品質に異常を感じれば遠慮なく伝え、スタッフにも確認してもらおう。
グラスの持ち方
日本ではグラスの脚(ステム)を持つことが一般的とされている。ボウル部分を持つと手の温度がワインの温度に影響してしまうことや、脚を持つ方がきれいに見えることが理由だ。外国ではボウル部分を持つ飲み方が一般的なので、その場に合わせて楽しむようにしたい。
ワインの注ぎ方
ワインは香りを楽しむ飲み物で、ワイングラスの膨らんだ部分の少し下ぐらいまで注ぐのが一般的なマナーだ。高級なレストランではスタッフが注いでくれるが、自分で注ぐときは男女なら男性が注ぐようにしよう。またビールや日本酒と違って注いでもらうときにグラスを置いたままにするのもワインのマナーだ。
2. ワインの飲み方:味わい方

次に、味わい方の観点からワインの飲み方をみてみよう。
ワインの温度
ワインは飲むときの温度に気を付けたいお酒だ。赤ワインは常温といわれるが、フルボディのもので16から18℃、軽めのものならもう少し冷やしたほうが味わいがより引き立つ。白ワインは冷蔵庫より少し高いくらいの7℃くらい、コクありのものなら少し高めの温度がよりおいしさを感じられる。
ワインの味わい方
ワインはビールと違ってゴクゴク飲み干すものではない。まずは香りを楽しみ、必要であればグラスを回すスワリングを行いどんな香りを持ったワインなのかを感じよう。口にまず一口含み、舌の全体でワインを味わいながら鼻から抜けていく香りや口の中に残る余韻を感じ取る。空気に触れることでワインの味わいは変わっていくので、それを楽しむのもワインならではの飲み方だ。
ワイングラスの選び方
赤ワイン用、スパークリング専用などワイングラスにはさまざまな形状がある。自宅用にひとつ用意するなら、チューリップ型をした中ぶりのグラスが万能でおすすめだ。ある程度の大きさのボウルを持ったグラスであれば白ワイン、赤ワインともに香りも味わいも十分に楽しめる。
3. ワインの飲み方の歴史

ワインはワインそのものの味わいを楽しむという考えが一般的だが、ワイン大国の集まるヨーロッパでは古くからワインを水割りにするという飲み方がある。かの歴史的に有名なソクラテスやナポレオンもワインを水割りで飲んでいたという記録があるほどだ。現在でもヨーロッパではワインと炭酸水を1:1で割る飲み方がみられ、清涼感たっぷりで夏の暑い日に人気があるドリンクである。ワインを炭酸水で割る飲み方をする際は、オーストラリアやチリなどのしっかりした果実味のあるワインを選ぶようにしよう。
4. ワインの飲み方アレンジ

最後にワインをアレンジしてカジュアルに楽しむ飲み方を紹介する。
キティ(赤ワインのジンジャエール割り)
赤ワインと同量のジンジャエールを混ぜてつくるさわやかなカクテル。お好みで氷とオレンジやレモンなど柑橘系のフルーツを添え、よりおしゃれでフルーティーな味わいを楽しむのもよい。ワインを白ワインに変えるとオペレーターというカクテルになり、よりすっきりした味わいでランチタイムにおすすめの一杯になる。
ビア・スプリッツアー(白ワインのビール割り)
白ワインを同量のビールで割ってつくる、苦味とフルーティーさが絶妙なバランスのカクテル。カクテルは甘いものが多いが、これは甘いものが苦手な方にもおすすめできる一杯だ。
カリモーチョ(赤ワインのコーラ割り)
少し意外な組み合わせだが、赤ワインを同量のコーラで割ってつくるカクテルだ。スペイン発祥とされており、その飲みやすさから大変人気がある。ライムやレモンを添えるとよりさわやかなカクテルになる。
結論
ワインの飲み方は他の飲み物にはないほど色々な情報が溢れているが、基本的なところさえ抑えていれば難しいものではない。あまり堅苦しく考えすぎず、おいしく上品に飲むための知識を持ってワインライフを楽しんでほしい。