1. 値段が高いと安いで日本酒に違いがある?

主な日本酒の値段が高くなる理由には、精米歩合が低い、値段の高い酒米を使用している、手間のかかる搾り方をしている、長期熟成をしていることなどが挙げられる。高い日本酒は高級な酒米を使用した、精米歩合の低い大吟醸酒であることがほとんどだ。そういった値段の高い日本酒は安いものと比べると、雑味がなくクリアな味わいで香りがよいという違いがある。手間がかかる工程と高級な材料が、日本酒の値段に反映されていると考えるとよいだろう。
2. 値段が高い高級日本酒【辛口編】

値段に関わらず辛口の日本酒は高い人気がある。次はギフトにも使いやすい値段の高い辛口の日本酒をみていこう。
旭酒造「獺祭 磨き その先へ」
日本酒好きの間で高い知名度を誇る銘柄、獺祭の高級酒であり、旭酒造の高級銘柄「獺祭 磨き二割三分」を超える商品として開発された。華やかで繊細な香りと軽やかな口当たりの日本酒で、ワイングラスでじっくり味わってほしい1本だ。
加藤吉平商店「梵 夢は正夢 純米大吟醸」
兵庫県、特A地区の高級酒米である山田錦を精米歩合20%まで磨き、5年の長期低温熟成のあとに精米歩合35%の純米大吟醸酒とブレンドして出荷される。キレのある飲み口と深みのある味わいが楽しめる日本酒で、スポーツ界などのお祝い酒として多用されている1本だ。
石本酒造「越乃寒梅 超特撰 大吟醸」
30%まで精米した山田錦で仕込まれ、低温で2年熟成してから出荷される品のある味わいの大吟醸酒だ。新潟県らしい淡麗辛口の日本酒で、繊細な香りと奥深い旨味が感じられる。高級感のあるボトルで化粧箱入りなので、贈答品にもおすすめしたい。
3. 値段が高い高級日本酒【甘口編】

甘口の日本酒はフルーティーなものからデザートのような糖度の高いものまで、種類によって味わいがさまざまだ。次は値段が高い甘口の日本酒のおすすめを紹介する。
中尾醸造「誠鏡 幻 純米大吟醸 赤箱」
リンゴ酵母で仕込まれる、酵母由来のフルーティーな香りの高さが特徴的な日本酒だ。手作業で丁寧に造られており、甘味と酸味のバランスのよい味わいが楽しめる。ワイングラスに注いで華やかな香りをじっくり堪能してほしい。
南陽醸造「花陽浴 純米大吟醸 美山錦 無濾過生原酒 」
埼玉県の酒蔵でわずか3人の蔵人が手作業で時間をかけて仕込む、味わい深い日本酒だ。しっとりした甘味と酸味にコクが合わさった、品のある香り高い大吟醸酒として人気のある1本。
大関株式会社「大関 十段仕込 純米大吟醸酒」
仕込みを少量にわけて通常の日本酒の倍以上の時間をかけて造られる極甘口の日本酒だ。山田錦を40%まで磨いて仕込まれており、華やかな香りと農淳な甘味が楽しめる。デザートのように日本酒を楽しみたい人におすすめだ。
4. 高い度数の日本酒を飲んでみたい

日本酒のアルコール度数は平均15~16%とワインより少し高く、ストレートで飲むお酒のなかでは度数が高いといえるだろう。なかには40%を超えるような商品もあるが、日本の酒税法上アルコールが22%以上だと日本酒に分類されなくなる。最後に日本酒の分類の中でとくにアルコール度数が高いものをみていこう。
木下酒造「玉川 自然仕込 山廃純米 無濾過生原酒」
日本初の外国人杜氏としても有名なイギリス人のフィリップ氏の下で仕込まれる、常温で熟成された生酒という変わった日本酒だ。アルコールは20~21%と高めだが、まろやかで濃厚な味わいで意外と飲みやすいという声も多い。
河忠酒造「想天坊 別仕込 じゃんげ 極辛」
アルコール21%、甘辛度を表す日本酒度も+20と極辛口の刺激ある日本酒だ。ピリッとする辛口の味わいながら、旨味やなめらかさもあるバランスのよさとスッキリした後味でつい杯が進んでしまう。
結論
値段の高い日本酒はコストや時間、人の手が多くかけられているので、高いクオリティであることは間違いない。高い日本酒が一概にこういった味わいという基準はないので、自分の好みに合う高級酒を見つけて特別な日の1本として楽しんでほしい。