1. ワインの「シャルドネ」とはどんな意味?
まずはシャルドネとはどういった意味で、どんなワインが造れるのかについてみていこう。
白ワインのブドウ品種
シャルドネは世界で最も人気のある白ワイン用ブドウ品種だ。ワイン生産国であればどこでも栽培しているほどで、白ワイン用ブドウ品種としては世界第2位の栽培面積を誇る。
原産国と産地
シャルドネの原産地はフランスのワイン銘醸地であるブルゴーニュだ。前述した通り世界各地で栽培されているが、フランスのブルゴーニュ地方やシャンパーニュ地方を始めとしたヨーロッパの国々や、アメリカのカリフォルニア州、チリやオーストラリアが主な産地だ。
味わいの特徴
シャルドネは特徴的な個性が控え目なブドウ品種だ。そのため産地やその気候と土壌、作り手の技術や個性によってワインの味わいが大きく違う。酸味のしっかりしたさわやかなワインから、豊かな果実味のあるジューシーなもの、樽熟成を経たコクのあるものまで実にさまざまなワインが造られている。
2. 各国のシャルドネの特徴
シャルドネの味わいは産地や作り手の技術などによって大きく異なることを紹介した。次は各産地で主にどのようなシャルドネが作られているのか、その特徴をみていこう。
フランス
フランスでは原産地であるブルゴーニュ地方、北部のシャンパーニュ地方から南部のラングドック地方まで広範囲でシャルドネが作られている。中でも白ワインの最高峰といわれるブルゴーニュのモンラッシェやムルソー、日本でも知名度の高いシャブリなどが有名だ。シャンパーニュ地方ではシャルドネ単体、またはピノノワールなどのブドウとブレンドされ世界最高峰のスパークリングワインを造り出している。
イタリア
すべての州でブドウ栽培、ワイン造りがされているイタリアは、シャルドネの生産量が世界第3位だ。南北に長い国土を持ち地域によって気候も土壌も異なるため、イタリアのシャルドネはその産地や作り手で異なってくる。
スペイン
地場品種から国際ブドウ品種まで栽培しているスペインでも、シャルドネのワインが造られている。その暖かい気候を活かした果実味が豊かで優しい味わいのワインが多い。
アメリカ
アメリカではカリフォルニア州のシャルドネが有名だ。長い日照時間と温暖な気候下で、南国フルーツを思わせる果実味たっぷりなワインが造られている。
チリ
コストパフォーマンスの高さで人気のワイン産地チリでも、シャルドネの生産が盛んだ。ブドウ栽培期間に雨が少なく日照時間が長い気候から、濃縮感のあるトロピカルな風味のシャルドネが作られている。
オーストラリア
オーストラリアでは比較的冷涼なエリアから温暖なエリアまで、広いワイン産地でシャルドネが作られている。樽熟成でコクのある味わいに仕上げられたものから、フレッシュでスッキリしたワインまで個性豊かだ。
3. おすすめシャルドネワイン3選
シャルドネのワインは種類がありすぎて選ぶのが難しいと感じる人もいるだろう。世界的に人気のあるシャルドネのワインをいくつか紹介するのでチェックしてみてほしい。
ケンダル・ジャクソン「ヴィントナーズ・リザーヴ・シャルドネ」
ケンダル・ジャクソンはカリフォルニアの有名なワイナリーで、品評会などにおける受賞歴もアメリカでトップを飾るほどの実力だ。このシャルドネはパイナップルのような南国フルーツを思わす風味と奥深いコクのある濃厚な味わいだ。クリームやバターを使った料理と相性がよい。
サロン (ドゥラモット)「ドゥラモット・ブリュット ブラン・ド・ブラン」
シャンパーニュはシャルドネのほか、ピノノワールなどのブドウ品種をブレンドして造られるスパークリングワインだ。このドゥラモットは幻のシャンパーニュと言われる「サロン」の姉妹ワイナリーが造るシャルドネ100%のシャンパーニュで、上品な香りとキレイな酸味、なめらかな口当たりが楽しめる1本。
モンテス「モンテス アルファ・シャルドネ」
チリを代表するワイナリーのひとつ、モンテスが手がけるシャルドネ100%のコクありワインだ。樽由来のバターを思わす香りと黄桃のようなフルーティーさ、蜂蜜のほの甘いニュアンスを持ったまろやかな味わいが特徴だ。
4. シャルドネを美味しく飲むためにグラスにもこだわろう
シャルドネのワインを美味しく飲むには、グラス選びも重要だ。シャルドネはワインによって味わいの違いが大きいため、自分の好きなスタイルに合わせてグラスも用意したい。最後にシャルドネのワインにおすすめなグラスをいくつか紹介する。
iittala(イッタラ)「ワイングラス エッセンス ホワイトワイン」
ドイツのグラスメーカーが手がける白ワイン向けにデザインされたワイングラスだ。シンプルでシャープなデザインが特徴的で、スッキリしたシャルドネなど日常使いにおすすめしたい。
RIEDEL(リーデル)「ヴィノム オークド・シャルドネ」
老舗ワイングラスメーカー、リーデルが樽熟成したシャルドネを楽しむためにデザインしたワイングラスだ。丸みを帯びた大きめのボウルで、コクのあるシャルドネの豊かな香りをじっくりと楽しめる。
結論
シャルドネのワインはこういった味と一言で言い切れないところがとても面白い。作られる場所や作り手によって全く違う表情を見せるので、飽きのこないワインだといえるだろう。手ごろなものから最上級のワインまで揃っているので、ぜひたくさん試して自分のお気に入りのシャルドネを見つけてほしい。