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簡単にアク取りしたい!アクの取り方&おすすめアク取り5選

簡単にアク取りしたい!アクの取り方&おすすめアク取り5選

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

監修者:管理栄養士 岩切千晃(いわきりちあき)

鉛筆アイコン 2021年8月 5日

鍋や煮込み料理、カレーやシチューなどを作る時に、加熱途中で出てくるのが「アク」。取ってもすぐに出てくるので、「アク取りは面倒」と思ったことはないだろうか。でも、アクを取らないと見た目も味も悪くなってしまうから、取らないわけにもいかない。今回は、アクの正体、おすすめのアク取り方法、便利グッズについて紹介しよう。

  

1. そもそもアク取りが必要な理由とは

アク(灰汁)とは、食材に含まれている苦味・えぐ味・渋味のことだ。肉や魚を加熱することで出てくるたんぱく質やビタミン類が含まれている。アクの正体についてはまだ分からない部分もあるようだが、基本的には人間の身体への害はないといわれている。

アクに含まれる成分

食材にはえぐみ、渋み、雑味の元となるアクが含まれている。不快で不要とされる成分を総称してアクと呼んでいるのだが、その成分は大きく二つに分けられる。無機質のカリウム、マグネシウム、カルシウム等と、有機質のシュウ酸、ポリフェノール、サポニン等である。

アク取りが必要な理由

アクには、食べたときに不快なにおい、見た目を損なう濁りの元になる物が多く含まれている。このため、料理の仕上がりをワンランク上げるにはアク取りが非常に重要となってくる。また、結石の原因となるシュウ酸や、ビタミンB1分解作用があるチアミナーゼなど、健康上の理由で取り除いたほうがいい物が含まれていることも、アク取りが必要な理由のひとつだ。アクを取らずに放っておくと、苦味や渋味の原因になったり、空気に触れて変色したりすることもある。たとえば、肉や魚などを使った鍋料理の場合、アクを取らないままだと素材の味がバラバラになり美味しくできあがらない。

2. 基本のアクの取り方とコツ

味わいだけでなく、健康にも影響する可能性を秘めているアク。ここでは、鍋料理を行う際のアク取り方法を学んでいきたい。この基本を抑えれば、煮込み料理などへの展開も可能だ。

基本のアク取り方法

肉や魚から出るアクは、すくい取るのが基本。鍋の近くに水を張ったボウルを用意し、浮いてきたアクを網やおたまですくい、そのつど、網やおたまを水につけてアクを落とす。アクがなくなるまで繰り返すだけで、アク取りは完了だ。

野菜は事前にアク抜きする

ゴボウやレンコンなどの根菜類、ホウレンソウなどの葉物は、アクを含むことが多い。鍋に入れる前にアク抜きをしておくと、アクの出る量が抑えられ、味わいもクリアになる。根菜類であれば切ってから水に浸したり、葉物野菜はさっと茹でてから冷水に取ったりするといい。

最初は強火でアク取りをする

スープの温度が上がってくると、肉などのアクが出やすくなる。そのタイミングで、一気に強火にするとアクが中心に集まってくるので、一気にアクを取ることができる。アクを取り終えたら、弱火~中火に戻して煮込めばOK。

3. 簡単なアク取り方法

アク取りシートやキッチンペーパーなど、アク取りをより簡単にしてくれるグッズが存在する。ここでは、そのグッズについて学んでいこう。

アク取りシートを使う

アク取りに特化したシートは、アクだけでなく、油脂も一緒に吸収してくれるので、カロリーダウンに効果的だ。角煮やカレーなどに活用するといい。煮込む前にシートをのせて、そのまま煮ていくだけという簡単さも魅力だ。落しぶたとしても役割も果たしてくれる。

キッチンペーパーで代用

アク取りシートがない場合、厚めのキッチンペーパーで代用が可能だ。まずは、キッチンペーパーを鍋の大きさに切り取る。鍋に隙間ができないようにぴっちりと被せるとキッチンペーパーがアクを吸い取ってくれるのだ。煮込んだあと、箸などで持ち上げればアク取りは完了と、やり方はアク取りペーパーと同様。一度使ったキッチンペーパーは、再利用できないので処分しよう。

アルミホイルを使う

アルミホイルをアク取りに使うこともできる。鍋の大きさよりも少し大きめに切り取り、いったん丸めて表面に凹凸をつける。再び広げたものを鍋にかぶせる。アルミホイルの凸凹部分にアクがくっつく。

耐熱性のビニール袋

耐熱性のビニール袋もアク取りに活用できる。アクが出てきたら、おたまでアクの混ざったスープをすくい、耐熱性のビニール袋に入れる。次に鍋の上にビニール袋を移動させて、袋の端を切る。アクはビニール袋の上部にたまるので、最後のアクの部分は袋に残した状態までスープを鍋に戻す。

4. アク取りお玉・スプーンの選び方

通常のおたまでアクを取ろうとすると、アクだけでなくスープまですくってしまう。そこで活用したいのが細かいメッシュの付いたおたまやスプーンだ。ここではその種類と代用品について調べていこう。

アク取りお玉の種類

専用のアク取りお玉やスプーンは、使い勝手がいい。種類としてあげられるのは、すくう部分がメッシュ状お玉や先が平らで、すくう部分に穴がついているスプーン。どちらもアク取りを目的に作られた商品なので、使いやすさはピカイチ。しかしそれぞれ、メリットやデメリットが存在する。

メッシュのお玉

選ぶポイント:目の細かさが重要。パンチングタイプなど、荒いものだと細かいアクは通り抜けてしまう。
メリット:目が細かいものであれば、目に見えないアクまでキレイに取ることができる。
デメリット:目が細かくなればなるほど、手入れが難しい。

アク取りスプーン

選ぶポイント:専用のものをチョイスすること。
メリット:先端が平らになっているので、素材と素材の間に浮かぶ細かなアクをキャッチすることができる。
デメリット:一度にすくえる量が少ないので、何度もアク取りをする必要がある。
どちらも持ちやすい形状のもの、さらにステンレスなど洗いやすい素材の一体型だと衛生的に使うことができる。

アク取りとかす揚げの違いは?兼用できる?

かす揚げとは、揚げ物のときに出る揚げかすをすくい取る道具のこと。熱い油の中に入れることが前提なので、ステンレスでできたものが多く、すくう部分はメッシュ状になっている。アクよりもかすは個体が大きいので、メッシュは粗め。アク取りとの違いは、このメッシュの細かさにあるが、アク取りのなかにもいろいろな種類が存在するので、一概にはいえない。基本的には、用途も異なるうえ、油物とそうでないものと使う環境も異なるので、別のものを用意するのがベター。
兼用する場合は、メッシュが細かすぎないものをチョイスすること。さらに、ステンレス製を選ぶことが重要だ。とくにおすすめは、パンチングタイプ。メッシュが細かすぎるアク取りで、かすを取ろうとすると油が上手に濾せないことがあり、せっかくの揚げ油まで鍋の外に出すことになってしまうのだ。オールステンレスのパンチングなら、手入れも簡単で油物と鍋物など、異なる環境での使い分けにも対応してくれる。

5. 便利に使えるおすすめアク取り5選

ここからは、持っていると重宝するアク取りを厳選して紹介していこう。

おすすめアク取り1:あくとりさん

TERNAの「あくとりさん」は、アクだけを取り除いてくれる溝がポイント。メッシュのように油汚れが目詰まりすることもなく、清潔。さらに簡単にアクを取ることができる。オールステンレスで、手入れが楽なところも高いポイント。

おすすめアク取り2:あく取り名人

国内でも金属製造で有名な新潟・燕三条の老舗下村企販の「あく取り名人」。細かなメッシュ状の網目なので、小さなアクまで余すことなくキャッチ!ハンドルが長めなので、熱くなりにくいところも優秀だ。こちらもオールステンレスで、食洗機にもかけられる。もちろん、安心の日本製。

おすすめアク取り3:あくとりスプーン

オークスの「あくとりスプーン」。アクだけが取れるよう、縁が平らになっているところがポイント。スプーンのカーブが、鍋肌に沿うよう仕上げているので、非常に使いやすい。横広の穴が空いているので、傾けるとスープだけを鍋に戻すことができる。こちらもステンレスで日本製。

おすすめアク取り4:アクも油も取るシート

さっとのせるだけで、アク取りと脂取りができるシートは、忙しい毎日に重宝するアイテム。リードの「アクも油も取るシート」は、中央にスリットが入っているので、シートが浮いてしまうこともなく、落しぶたとしての効果も。20cmと26cm鍋のサイズに合わせて選ぶことができる。

おすすめアク取り5:あく取りかす揚げ

パール金属の「あく取り かす揚げ」はちょうどいいパンチングの大きさなので、アク取りとかす揚げの兼用が可能。使いやすいオールステンレスで、中空ハンドルなので軽さも◎。食洗機対応で、手入れも楽々。こちらも安心の日本製。

6. アクの強い野菜のアク取り方法

野菜のアクは、事前に下処理である程度、抜いておくことが重要。ここでは、アクの多い野菜のアク抜き方法について学んでいこう。

わらびのアク取りの方法

ゼンマイやふきのとう、わらびなど、山菜はアクが多いことでも知られる食材。これらのアクを取り除くのに使われるのが、米ぬかや重曹である。わらびの場合、倍量の水、水の量の1%以下の重曹で茹でるのが基本。

れんこんのアク取りの方法

れんこんはアクが強い野菜であるので、切ったあとにアク抜きを行わなければすぐに褐変してしまう。アク抜きの方法には2種類ある。まずひとつが、水にさらす方法。ほっくり食感を残したいときに行うのがおすすめである。もうひとつが、酢水にさらす方法だ。シャキシャキ食感を楽しみたいもしくは、れんこんの白色を楽しみたいときにおすすめである。シャキシャキするのは、酢水にさらすことでれんこんに含まれているでんぷん質の働きが抑えられるためだ。

ほうれん草のアク取りの方法

ほうれん草のアクは茹でこぼしをすれば取り除くことができる。茹でこぼしとは、材料を茹でて、茹で汁は捨てることで、下ごしらえとして行うものは下茹でともいわれる。茹で汁にアクが流出して取り除くことができるほか、ぬめりを取ったり臭みが取れたりして、ほうれん草以外でも行われる下処理の一つである。

さつまいものアク取りの方法

さつまいもはカットすると断面が変色するので、アク抜きが必要だ。方法は簡単で、カットしたものを水につけるだけ。途中で一度水を変えて、10〜15分つけておけばOK。味もしみやすくなる。

たけのこのアク取りの方法

たけのこは、米ぬかを使ってアク取りをするのが正解だ。よく洗い、火の通りとアクの抜けがよくなるよう先端に切り込みを入れて、米ぬかと鷹の爪、かぶるくらいの水を加えて、火にかける。沸騰したら、落しぶたをして、吹きこぼれない程度に火を調節する。あとは、1~3時間そのまま茹で、タケノコの根元に竹串をさし、柔らかくなっていれば火を止める。その状態のまま自然冷却し、一晩くらい煮汁につけておこう。

結論

手間がかかると思われがちなアク取りも、今回紹介したような裏ワザを使えば、簡単に取れることが分かった。強火にして一気にアクを取るという方法から、アルミホイルやキッチンペーパーなどの便利グッズを使う方法まで、いろいろな方法がある。ぜひ自分に合った方法を見つけて、煮込み料理や鍋料理をもっと楽しもう。
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  • 公開日:

    2017年10月18日

  • 更新日:

    2021年8月 5日

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