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わらびのアク抜き法!重曹なしでもできる方法と失敗を防ぐコツ

わらびのアク抜き法!重曹なしでもできる方法と失敗を防ぐコツ

投稿者:ライター 生駒実咲(いこまみさき)

監修者:管理栄養士 岩切千晃(いわきりちあき)

鉛筆アイコン 2021年3月10日

春が旬の山菜「わらび」。シャキシャキした繊維の歯ごたえや、粘りのある食感が楽しめる春の風物詩だ。しかし、わらびは山菜のなかでもとくにアクが強いため、美味しく食べるためには適切にアク抜きをする必要がある。この記事では、家にある材料で手軽にわらびのアク抜きをする方法を解説した。ぜひ参考にして試してほしい。

  

1. わらびのアク抜きに灰を使用する理由

わらびのアク抜きには、昔から灰を使う方法が用いられてきた。ここでは、その理由について解説する。

そもそもわらびのアクとは

アクとは、一般に味覚に「不快な作用を与える成分または物質」のことだ。旬の山菜などを食べたときに感じるえぐみ・苦味や、その原因をアクと呼ぶ。アクの成分には、シュウ酸、ホモゲンチジン酸などの有機酸や、ポリフェノール類がある。また、わらびには、プタキロシドという有害な成分が含まれる。アク抜きをすることで、毒素を水に溶かすことができるため、調理の際には必ずアク抜きをしてほしい。

灰でわらびのアクが抜ける理由

昔から、わらびを茹でる際には、木炭やワラなどの灰が使われていた。灰はアルカリ性で、茹で汁に加えると水がアルカリ性となる。アルカリ性物質は繊維をやわらかくする効果があるため、アクの成分を水に溶かしだすことができる(※4)。アクの成分の多くは水溶性であるため、灰を使うことにより、手早くわらびからアクを除去することが可能だ。

2. 失敗なし!重曹を使ったわらびのアク抜き方法

わらびのアクを手軽に抜くのには、灰と同じアルカリ性である重曹がおすすめだ。ここでは、重曹でわらびのアクを抜く手順について伝授する。

重曹を使ったわらびのアク抜き方法

容器の中にわらびを並べ、重曹をふりかける。水を沸騰させ、そのお湯をわらび全体が浸かる程度まで注ごう。落としぶたや重しをして、わらび全体が湯につかる状態にして、一晩置く。時間が経つと、わらびを置いた水が、茶色く濁る。この茶色い成分がアクだ。わらびが好みの硬さになったら、アク抜きは終了だ。茶色いアクが出なくなるまで、水道水などの流水で水洗いして、そのまま保存するか、味付けをして食べるとよい。

アク抜きの失敗を防ぐ方法

アク抜きの失敗は、熱すぎるお湯と重曹の量が原因で起きる。お湯は、沸騰直後の熱々ではなく、少し冷ましたお湯を使う。アク抜きしたいわらびの重量に対して2倍の量が目安となる。重曹の量が多すぎると、わらびの繊維がやわらかくなりすぎ、食感が損なわれてしまう。逆に量が少ないと、アクの苦味が残るので、注意が必要だ。加える重曹の量は、浸すお湯の1%を目安にすればよい。

3. 重曹なしでわらびのアク抜きをする方法

ここでは、重曹を使わずにわらびのアク抜きをする方法を伝授する。重曹なしでも手軽にアクが抜けるため、一度チャレンジしてほしい。

昔ながらの知恵!灰を使ったアク抜き方法

灰に含まれる成分、炭酸カリウムは、水をアルカリ性にする性質がある。アルカリ性の水はわらびの繊維を柔らかくして、アクを水に溶け出しやすくする。灰を使ったアク抜きの手順を説明する。まず、洗ったわらびをバットなどに並べ、わらびが隠れるほどの灰をまぶす。お湯を沸かし、わらびがひたひたになる程度に注ぐ。わらびが浮き上がらないように、重しをするのがポイントだ。そのままひと晩置いてバットの水を捨て、わらびを流水で洗う。水が透明になるまでわらびをさらせば、アク抜き完了だ。

小麦粉と塩だけで簡単!わらびのアク抜き

小麦粉のデンプン粒子はアクの成分よりも表面積が大きい。そのため、デンプン粒子がアクの成分を吸着し、アク抜きを促進するといわれる。まず、大きめの鍋にたっぷりの水を加え、小麦粉と塩を加えて沸騰させる。わらびを加えて数分程度茹で、冷水に浸せばアク抜きの完了だ。重曹なしでもできるので、一度試してみてほしい。

4. わらびはアク抜きしないでも大丈夫?

以上、わらびのアク抜き方法について述べてきたが、わらびをアク抜きしないで食べることは可能だろうか。わらびに含まれる成分と危険性について解説する。

わらびをアク抜きしないとどうなる?

わらびは、山菜の中でも、アクのえぐみが強いため、一般的には生では苦くて食べられない。また、わらびには、チアミナーゼというビタミンB1を分解してしまう成分(※1)や、プタキロシドという発がん性物質も含まれている(※2)。いままでに、家畜として飼われていた牛や馬がわらびを大量摂取することにより、わらび中毒を起こした事例が報告されている。症状としては、骨髄の造血機能低下、多発性神経炎などがある(※3)。わらびをアク抜きせずにそのまま食べると、こうした有害な成分を身体に取り込んでしまうため、注意が必要だ。

アク抜きをして美味しく安全にわらびを食べよう

前述のような有害な成分をもつわらびだが、アク抜きの工程で熱処理をすることで、有害成分を無毒化することができる。安全に美味しくわらびを食べるためにも、ぜひ適切にアク抜きをしてほしい。

結論

わらびはアク抜きが手間だと思われがちだが、春の香りを届けてくれるうれしい食材だ。失敗しないアク抜きの方法を覚えて、季節の風物詩を食卓に取り入れてみてはいかがだろうか。店で水煮をしたものを買うより新鮮なものが手に入り、より身近に春を感じられるはずだ。
(参考文献)
(※1)
運営元:国立健康・栄養研究所 食品保健機能研究部 健康食品情報研究室
該当ページ名:ビタミンB1解説
URL:https://hfnet.nibiohn.go.jp/contents/detail173.html

(※2)
運営元:国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構
該当ページ名:ワラビ
URL:https://www.naro.affrc.go.jp/org/niah/disease_poisoning/plants/bracken.html

(※3)
運営元:国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構
該当ページ名:ワラビ中毒
URL:http://www.naro.affrc.go.jp/org/niah/disease_dictionary/other/o05.html

(※4)
運営元:一般社団法人 日本化学工業協会
該当ページ名:06「アク抜き」の原理
URL:https://www.nikkakyo.org/upload/plcenter/303_325.pdf
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  • 更新日:

    2021年3月10日

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