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わらびのアク抜きは重曹がおすすめ!失敗を防ぐコツや時間も確認

わらびのアク抜きは重曹がおすすめ!失敗を防ぐコツや時間も確認

投稿者:ライター 井澤佐知子(いざわさちこ)

監修者:管理栄養士 黒沼祐美(くろぬまゆみ)

鉛筆アイコン 2021年7月29日

数ある山菜の中でもその独特の形状で、山菜の素人にもそれとわかるのがわらびである。味わいだけではなく、視覚でも春の訪れを実感できるわらび。さまざまな料理で楽しみたいところであるが、関門となるのはアク抜きではないだろうか。本記事では、わらびのアク抜きについて紹介する。

  

1. 失敗なし!重曹を使ったわらびのアク抜き方法

わらびのアクを手軽に抜くのには、灰と同じアルカリ性である重曹がおすすめだ。ここでは、重曹でわらびのアクを抜く手順について伝授する。

重曹を使ったわらびのアク抜き方法

まず硬い根元と開きすぎた穂を切り落としてわらびを水洗いし、わらびが充分浸かる大きさの鍋に水(わらびの2倍の量)を入れて沸騰させる。次に重曹を入れる。最大でも水量の1%以下にしよう。たとえば、水が1000ccの場合は小さじ1~2杯くらいがいい。
火を止めてあら熱を取ったら、わらび全体がお湯に浸かるように鍋に入れてそのまま半日置く。柔らかさを1時間おきに確認すると失敗が少ない。好みの柔らかさになったらアク抜きを終え、わらびを流水で洗おう。

アク抜きの失敗を防ぐ方法

アク抜きの失敗は、熱すぎるお湯と重曹の量が原因で起こる。お湯は、沸騰直後の熱々ではなく、少し冷ましたお湯を使う。アク抜きしたいわらびの重量に対して2倍の量が目安となる。重曹の量が多すぎると、わらびの繊維が柔らかくなりすぎ、食感が損なわれてしまう。逆に量が少ないと、アクの苦味が残るので、注意が必要だ。加える重曹の量は、浸すお湯の1%を目安にすればよい。

わらびのアク抜き時間の目安

わらびのアク抜きに初めてトライする場合には、どのくらいの時間が目安になるのか気になるところである。目安としては、半日及び一晩といったところである。時間でいえば、8時間ほどを目安にアク抜きするのが基本となる。いずれにしても、柔らかさを確認しつつ進めていく作業になるだろう。

2. 昔ながらの知恵!灰を使ったアク抜き方法

アク抜きをしないとえぐみがきつくて食べることができないわらび。かつてどの家でも薪を使って調理をしていた時代には、身近にある灰がアク抜きの必需品であった。失敗が少ないといわれる灰を使ったわらびのアク抜きについて説明する。

灰でわらびのアクが抜ける理由

昔からわらびを茹でる際には、木炭やワラなどの灰が使われていた。灰はアルカリ性で、茹で汁に加えると水がアルカリ性となる。アルカリ性物質は繊維を柔らかくする効果があるため、アクの成分を水に溶かしだすことができる(※1)。アクの成分の多くは水溶性であるため、灰を使うことにより、手早くわらびからアクを除去することが可能となるのだ。

灰を使ったわらびのアク抜き方法

灰に含まれる成分、炭酸カリウムは、水をアルカリ性にする性質がある。アルカリ性の水はわらびの繊維を柔らかくして、アクを水に溶け出しやすくする。灰を使ったアク抜きの手順を説明する。まず、洗ったわらびをバットなどに並べ、わらびが隠れるほどの灰をまぶす。お湯を沸かし、わらびがひたひたになる程度に注ぐ。わらびが浮き上がらないように、重しをするのがポイントだ。そのまま一晩置いてバットの水を捨て、わらびを流水で洗う。水が透明になるまでわらびをさらせば、アク抜き完了だ。

使用する灰の種類と購入方法

灰を使ったわらびの茹で方に必要なのは純粋な木灰だ。家庭で燃やした灰を使用すると、純粋な木灰でない可能性が高くなる。そのため、純粋な木灰はネット通販などで購入することをおすすめする。重曹と比べると高価だが、ほかのわらびの茹で方と比べて風味を損ないにくいなどのメリットがある。また、わらびと灰がセットで売られていることもあるので、興味がある人はそういったものを利用するのもおすすめだ。
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3. 重曹や灰なしでわらびのアク抜きをする方法は?

わらびのアク抜きに使う材料といえば重曹と灰がツートップであるが、いずれも家庭にない場合には代替のメソッドがあるのだろうか。実は重曹や灰を使わずにアク抜きする方法は存在するのである。ただし、効果は重曹や灰を使ったときほどには期待できない。いくつかのアク抜き方法を紹介する。

お湯だけでわらびのアク抜き

重曹や灰がない場合に、お湯や水だけでアク抜きをするという方法がある。途中何度か水を交換しながら1日中水やお湯に浸けるやり方だ。アク抜きに失敗したときに使われる方法でもある。しっかりアクが抜けたか気になる人にはこのやり方はおすすめしないが、水以外の材料は不要なので手軽にアク抜きしたい人は試してみるといいかもしれない。

小麦粉でわらびのアク抜き

自宅に常備しているものでわらびをアク抜きすることも可能である。必要なものは小麦粉と塩。わらびがしっかり浸かる大きさの鍋に水を入れて、小麦粉と塩を加えて沸騰させよう。その後、鍋にわらびを入れて弱火で数分茹でる。茹でたわらびを10分程度冷水に浸したらアク抜きの完了だ。
小麦粉を使ったわらびの茹で方は失敗することがあるといわれており、あまりおすすめしないという意見もある。また、重曹を使った場合と比べてアクが残りやすくなる可能性も高い。それでも短時間でできるというメリットがあるので一度試してみるのもアリだろう。

米ぬかでわらびのアク抜き

わらびのアク抜きに活用できるものとしては、米ぬかも挙げられる。米ぬかをわらびにしっかりともみ込んで、そのまま沸騰した湯に入れ落しぶたをする。8時間ほどそのまま放置し、米ぬかを洗い落とせばアク抜きは完了する。

米のとぎ汁でアク抜き

米をといだとぎ汁を残しておき、それを沸騰させてわらびのアク抜きをすることもできる。10分ほどわらびを茹で、半日ほど放置したあとわらびを冷水で洗う。重曹や灰を使わないアク抜き法はこのようにいくつか存在するが、いずれにしても重曹や灰を使ったときほどは効果は期待できないことはよく覚えておこう。

4. わらびはアク抜きしなくても大丈夫?

以上、わらびのアク抜き方法について述べてきたが、わらびをアク抜きしないで食べることは可能だろうか。わらびに含まれる成分と危険性について解説する。

そもそもわらびのアクとは

アクとは、一般に味覚に「不快な作用を与える成分または物質」のことだ。旬の山菜などを食べたときに感じるえぐみ・苦味や、その原因をアクと呼ぶ。アクの成分には、シュウ酸、ホモゲンチジン酸などの有機酸や、ポリフェノール類がある。また、わらびには、プタキロシドという有害な成分が含まれる。(※2)アク抜きをすることで、毒素を水に溶かすことができるため、調理の際には必ずアク抜きをしてほしい。

わらびのアク抜きは必須

わらびは、山菜の中でもアクのえぐみが強いため、一般的には生では苦くて食べられない。また、わらびにはチアミナーゼというビタミンB1を分解してしまう成分(※3)や、プタキロシドという発がん性物質も含まれている(※2)。いままでに、家畜として飼われていた牛や馬がわらびを大量摂取することにより、わらび中毒を起こした事例が報告されている。症状としては、骨髄の造血機能低下、多発性神経炎などがある(※2)。わらびをアク抜きせずにそのまま食べると、こうした有害な成分を身体に取り込んでしまうため、注意が必要だ。

アク抜きをして美味しく安全にわらびを食べよう

前述のような有害な成分をもつわらびだが、アク抜きの工程で熱処理をすることで、有害成分を無毒化することができる。安全に美味しくわらびを食べるためにも、ぜひ適切にアク抜きをしてほしい。

結論

春の香りを運んでくれるわらびは、アク抜きをしないでは食べることができない食材である。料理初心者にとって敷居が高そうなアク抜きの作業であるが、重曹や市販の灰を使ってコツさえ覚えれば難しいことではない。重曹や灰以外のものを使ったアク抜きも不可能ではないが、えぐみが残ることも多々ある。アク抜きの要領をモノにして、わらびを美味しく食べてほしい。
(参考文献)
※1 一般社団法人 日本化学工業協会
06「アク抜き」の原理
https://www.nikkakyo.org/upload/plcenter/303_325.pdf
※2 国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構
ワラビ中毒
http://www.naro.affrc.go.jp/org/niah/disease_dictionary/other/o05.html 
※3 国立健康・栄養研究所 食品保健機能研究部 健康食品情報研究室
ビタミンB1解説
https://hfnet.nibiohn.go.jp/contents/detail173.html
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  • 公開日:

    2021年3月10日

  • 更新日:

    2021年7月29日

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