1. わらびたたきの歴史とは

わらびたたきは、日本一のわらびの生産量を誇る山形県の郷土料理だ。山形県のわらびは良質なことで、首都圏でも人気がある。わらびといえば、春の訪れを告げる食材でもある。天ぷらにしたり、煮物にしたりするのが一般的だが、山形県ではアク抜きをしたわらびを茹でてたたきにする、わらびたたきが人気である。
わらびたたきの音
わらびたたきは、まな板の上でわらびの繊維を断ち切るようにたたくのが昔ながらの作り方だが、その際に「トントン、トントン」という音がどの家庭からも聞こえてきたといわれている。春の訪れを告げるわらびは古くから山形県の生活に息づいた郷土料理なのだ。
2. わらびたたきのカロリーや栄養

わらびたたきに使われる、わらびのカロリーは100gあたり21kcalで糖質が100gあたり0.4gだ。カロリーも糖質も低いので、ヘルシーな食材といえるだろう。また、わらびはビタミンB2や葉酸、食物繊維を豊富に含んでいる。ビタミンB2はおもに脂質やたんぱく質の代謝を助ける補酵素であり、葉酸は核酸の代謝に関わり、そのほか赤血球の生産を助ける働きがある。また、食物繊維は食後血糖値の上昇を緩やかにしてくれるので、糖質を気にしている人におすすめの食材といえるだろう。
3. わらびたたきを味わえる時季

わらびは春の訪れを知らせる山菜でもある。桜が咲き始めると野山でわらびが顔を出すのだ。わらびは通常5~7月にかけて収穫されるが、わらびたたきは春が訪れると同時に山形県の家庭で食べ始められる。
4. わらびたたきの作り方を見てみよう

わらびのアク抜き
わらびを調理する際には、まずアク抜きをする必要がある。基本のわらびのアク抜きとして使われるのが重曹だ。水洗いをしたわらびの根元の硬い部分を切り落としたら、大きな鍋に湯を沸かし重曹を入れる。そのまま火を止め、粗熱が取れたらわらびを入れ、そのまま一晩ほど置いておくとわらびが柔らかくなる。その後しっかり水洗いをすれば、わらびのアク抜きの完成だ。
わらびたたきの作り方
アク抜きしたわらびを板の上にのせて、包丁でわらびの繊維を断ち切るようにトントン叩いていく。わらびが細かくなったら、焼いた味噌とすり鉢でつぶした山椒の葉などを加えてさらにトロトロになるまでわらびをたたく。焼いた味噌を使うことで、より味噌の風味が強くなるのでおすすめだ。トロトロになったわらびを皿にのせ、好みでおろし生姜やカツオ節をかけて食べるのもおすすめだ。わらびのたたきはごはんの上にのせたり、そうめんやそばなどにかけたりして食べるのが一般的だ。しっかりと味が付いているので、食欲がそそられるのもわらびたたきの魅力なのだ。
5. わらびたたきをアレンジしよう

イタリアンわらびたたき
通常、味噌だけで味付けするわらびたたきにマスカルポーネチーズと生ハムを加えることでイタリアンな味わいのわらびたたきになる。作り方は、ボウルにアク抜きしたわらびを刻んで入れ、マスカルポーネチーズと味噌で味付けをする。最後に刻んだ生ハムを入れたら完成だ。イタリアン風な味わいになるので、パンや野菜などにディップして食べるのがおすすめだ。ちょっとした調味料などをプラスすることで、味に変化をつけてわらびたたきを楽しめるだろう。
結論
わらびたたきはわらびを美味しく味わう山形県の郷土料理だ。作り置きしておくことで、ごはんやそうめんなどにもよく合うおかずとして楽しめる。わらびはアク抜きをしっかりすることで、美味しく味わえるのでチャレンジしてみてほしい。春の訪れを感じられるわらびのたたきをぜひ一度味わってみよう。
(写真出展)
農林水産省 うちの郷土料理 わらびたたき
https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/warabitataki_yamagata.html
農林水産省 うちの郷土料理 わらびたたき
https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/warabitataki_yamagata.html
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