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ジビエとは?初心者が知りたい人気の理由や安全な食べ方を紹介!

ジビエとは?初心者が知りたい人気の理由や安全な食べ方を紹介!

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

監修者:管理栄養士 中山沙折(なかやまさおり)

鉛筆アイコン 2021年9月30日

近年、注目を集めている「ジビエ」。これは天然の野生鳥獣の食肉を使った料理のことであり、家畜の食肉とは違った味わい・食感を楽しめるということで人気がある。しかし「野生鳥獣の食肉」と聞くと、どのようにして食べればいいのか分からないと不安になる人もいるだろう。そこで今回はジビエ初心者の人に向けて、肉の種類や購入場所といったジビエの基本を丁寧に解説する。

  

1. ジビエとは?

ジビエ(Gibier)とは、狩猟で入手した天然の野生鳥獣の食肉のこと。また、その食肉を使った料理のことだ。日本では1990年代からフランス料理の一種として注目を集めるようになり、2014年には「野生鳥獣肉の衛生管理に関する指針」が策定され、自治体や民間企業などでのジビエの活用が盛んになった。その結果、現在は一般の家庭でもイノシシ肉やシカ肉などを使ったジビエ料理を楽しめる。

2. ジビエが人気の理由とは?

ジビエの利用量は増加傾向にあり(※1)、日本人にも受け入れられていることが伺える。それではどうしてジビエが人気なのだろうか。ジビエが人気の理由についても詳しく確認してみよう。

理由1.肉質がよくて美味しい

ジビエが人気の理由は、家畜の肉とは違った美味しさがあるからだ。特に、自然の中で育った野生鳥獣の食肉は、家畜の肉よりも筋肉質で「肉感」を楽しめるという。また、ジューシーさは少ないが、噛めば噛むほど肉のうま味や甘みなどを味わえる。ただし、家畜のお肉に比べると「獣臭さ」が強いため、人によってはジビエに対して苦手意識を持ってしまうこともある。

理由2.さまざまな食肉を楽しめる

ジビエは、あくまで野生鳥獣の食肉の総称。そのため、より詳しく見るとイノシシ肉・シカ肉・クマ肉・カモ肉・キジ肉・ウサギ肉などさまざまな種類がある。肉の種類によってはジビエファン好みの獣臭さが強いものもあるが、中にはキジ肉のようにクセが少なくてジビエ初心者でも食べやすいものもある。そんなさまざまな種類の肉が楽しめることも、ジビエの人気の一つとっている。

理由3.季節限定で食べられる

日本では狩猟期間が「11月15日~翌年2月15日」と決められており、新鮮なジビエを楽しむならこのシーズンに食べる必要がある。また、この時期の野生鳥獣は冬眠に向けてたっぷりと栄養を蓄えているため、非常に美味しいという。このように期間限定であることも相まって、ジビエに注目が集まっているようだ。なお、シカやイノシシなどは、正規の許可を取れば狩猟期間外でも捕獲できる。

3. ジビエの主な肉類の特徴

前述のとおり、ジビエにはさまざまな種類の食肉があるが、日本では「シカ肉」と「イノシシ肉」の2つがメジャーとなっている。そこでそれぞれの肉の特徴や美味しい食べ方を紹介しておこう。

その1.シカ肉

もみじ肉として親しまれているシカ肉は、牛肉の赤身に近い肉質であり、淡白な味わいが特徴となっている。そのため、和食・洋食を問わず、焼いたり煮込んだりとさまざまな調理法で楽しめる。一般的に出回っているのは、ジビエ感が強い「エゾジカ(蝦夷鹿)」か、初心者でも食べやすい「ホンシュウジカ(本州鹿)」であることが多い。好みの肉を使ってジビエ料理を作ってみよう。

その2.イノシシ肉

ぼたん肉として親しまれているイノシシ肉は、豚肉に近い味わいである。また、豚肉よりも脂身が多く、強いコクと甘み、柔らかい食感を楽しめるという。そんなイノシシ肉は、古くから鍋料理(ぼたん鍋)にして食べられている。ほかにも薄くスライスして焼いたり、分厚く切ってステーキにしたりしても美味しい。豚肉とは違った、イノシシ肉ならではのうま味・甘みを楽しもう。

4. ジビエを安全に食べる方法

ジビエは専門のレストランなどでも食べられるが、生(冷凍)の状態でも売られているため家でも楽しめる。しかし、ジビエにはE型肝炎ウイルスや食中毒といったリスクがあるため(※2)、「必ず加熱調理をする」といった注意点がいくつかある。ジビエを安全に食べるためのポイントを確認しておこう。

その1.必ず加熱調理を行う

ジビエを安全に食べるためには、必ず「肉の中心部まで」火を通す必要がある。生は当然NGであるが、そのほかにも半焼け・生焼けなどにも注意が必要になる。特にビーフステーキなどはレアで食べることが多いが、ジビエのステーキは中心部まで火を通そう。なお、厚生労働省によれば、加熱時間の条件は「中央部が75℃を1分以上」となっており(※3)、同等の加熱殺菌でもよいとしている。

その2.調理器具を使い回さない

ジビエを調理する際は、調理器具を使いまわさないように注意しよう。最近は焼肉店などでも「焼く用のトング」と「食べる用の箸」を分けているが、ジビエを調理する際も必ず分けるのが基本だ。また、フライパンやトングといった調理器具は必ず殺菌・消毒するのがポイントとなる。衛生面には十分気を付けながら、ジビエ料理を美味しく食べるようにしよう。

5. ジビエの主な購入方法

生のジビエは、一般的なスーパーではあまり見かけない。しかし、産地のスーパーや道の駅、精肉店などでは見かけることもあるという。また、ジビエ専門の販売店やオンラインショップなどでも購入できる。近くのスーパーや精肉店などで見つからない場合には、ジビエ専門店のオンラインショップや、Amazonや楽天市場といったECモールなどを利用するのもよいだろう。

6. ジビエのよくある質問

ここまでジビエの基本を説明してきた。しかし、まだ「なぜフランスでジビエが盛んなのか」「なぜ近年ジビエの流通量が増えているのか」など気になることも多いだろう。そこで最後にジビエに関するよくある質問に回答する。

Q1.ジビエはフランスで盛んなの?

ジビエ(Gibier)は、フランス語が語源の言葉だ。フランスでは古くから貴族階級・上流階級の間でジビエが食べられてきたという。これには、貴族たちが自分の領地で狩猟をたしなむことが多く、そこで取れた食肉を食べることが多かったことが関係している。現在でも、ジビエ料理は高級料理としての位置づけが強く、コース料理の一品としてシカ肉などが提供されることもある。

Q2.なぜジビエの流通量が増えたの?

日本でジビエの流通量が増えている背景の一つに、有害害獣による農作物などへの被害があった。これを受けて国は2007年に「鳥獣被害防止措置法」を施行。さらに2014年には「野生鳥獣肉の衛生管理に関する指針」の策定、2016年には「鳥獣被害防止措置法」の一部改正を行い、国産ジビエを流通できる環境を整えた。このような制度面が整ったこともあり、近年はジビエの流通量が増えている。

結論

近年、注目を集めている「ジビエ」とは、天然の野生鳥獣の食肉とその肉を使った料理のこと。そんなジビエは、少し前まではフランス料理店やジビエ専門店などでしか食べられなかったが、現在はAmazonや楽天市場などでも購入できるようになっている。さまざまな調理法で美味しく食べられるが、いずれの場合でも「十分に加熱調理する」といった注意点を守るようにしよう。
【参考文献】
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  • 公開日:

    2017年11月 4日

  • 更新日:

    2021年9月30日

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