目次
1. 水菜を使ったサラダのおすすめレシピ

まずおすすめしたいのは、淡泊な味わいの水菜と鶏胸肉を、コクのある和風マヨネーズソースでボリュームアップしたひと皿だ。ご飯のおかずや弁当の1品はもちろん、トーストしたパンに挟めば手軽で美味しいサンドイッチにもなる。
水菜とチキンの和風マスタードマヨサラダ
- 鶏胸肉1枚を縦2つに切って酒と塩胡椒をふる
- ラップをして電子レンジで5〜7分加熱する
- しっかり中まで火を通し、粗熱が取れたら手で細かく裂いておく
- 洗って水気を切った水菜を4〜5cmの長さに切る
- ボウルにマヨネーズと粒マスタード・醤油を3:1:1くらいの割合で入れる
- 香りづけに胡麻油を少々加えてよく混ぜる
- 鶏胸肉と水菜を加え、よく和えたら完成
コンビニやスーパーで手に入るサラダチキンを使えば、さらに簡単に作れる。玉ねぎの薄切りやにんじんの千切り、コーンなどを加えてもOKだ。
「ちょい足し」もおすすめ
水菜は、そのあっさりした味わいからレタスや白菜、キャベツなどと同じ淡色野菜と思うかもしれない。だが水菜は生100gあたり1300㎍のβカロテンを含む緑黄色野菜だ(※1)。ビタミンC(※2)や食物繊維(※3)も含まれている。
うどんや蕎麦、ラーメンや丼物、それにパスタなど、炭水化物に偏りがちなメニューのトッピングにするのがおすすめだ。あるいは、きんぴらごぼうやひじき煮、ポテトサラダといった味の濃い惣菜に混ぜてもよい。いろいろな料理に「ちょい足し」すれば、低カロリーで多彩な健康成分が摂取できるだろう。
うどんや蕎麦、ラーメンや丼物、それにパスタなど、炭水化物に偏りがちなメニューのトッピングにするのがおすすめだ。あるいは、きんぴらごぼうやひじき煮、ポテトサラダといった味の濃い惣菜に混ぜてもよい。いろいろな料理に「ちょい足し」すれば、低カロリーで多彩な健康成分が摂取できるだろう。
2. 水菜を使った鍋やスープのおすすめレシピ

水菜は鍋や汁物にも合う。以下はいずれも手軽に作れる料理なので、忙しいときにおすすめだ。
水菜と鶏肉を使ったアッサリ塩鍋
- よく洗って水気を切った水菜を4〜5cmの長さにカットする
- 鶏もも肉をひと口大など食べやすいサイズにカットする
- 鍋に、鶏肉と水・みりん・ほんだし・塩麹(液体)を入れて煮立たせる
- アクを取ったら水菜を加えてサッと煮込めば完成
15分ほどで作れる簡単メニューだが、冬はもちろん、夏にもアッサリいただけるおすすめの鍋料理に仕上がる。ほんだしがなければ白だしでもOKだ。
水菜と油揚げだけの簡単味噌汁
- よく洗って水気を切った水菜を4〜5cmの長さにカットする
- 油揚げは食べやすいサイズにカットする
- 鍋に水とだしパックを入れて火にかけ、沸騰したら油揚げを入れる
- だしパックを取り出して味噌を溶かし入れる
- 水菜を加えて軽く煮込んだら完成
時間がないときにサッと作れるのがうれしい。水菜は火を通しすぎるとシャキシャキした食感が損なわれるため、軽く煮込む程度にとどめておこう。なお油揚げの代わりに厚揚げを使ってもよい。
3. 水菜を使ったパスタのおすすめレシピ

お伝えしたように水菜は緑黄色野菜だ。炭水化物に偏りがちなメニューに加えてβカロテンやビタミンC、食物繊維といった栄養素をバランスよくいただこう。
水菜とトマトで作る冷製パスタ
- よく洗って水気を切った水菜を3〜4cmの長さにカットする
- トマトはやや小ぶりな角切りにしておく
- パスタを茹でる(沸騰したら塩を少々加える)
- 茹であがったパスタを冷水でしめ、水気をよく切っておく
- ボウルに水菜・トマト・パスタを入れる
- ツナ1缶をオイルごと入れる
- オリーブオイル・ポン酢・ブラックペッパーを加えてよく混ぜれば完成
ツナ缶はオイルごと使うのをおすすめするが、油分が気になる方は切ってからでよい。またオリーブオイルをマヨネーズに替えるとコッテリした味わいを楽しめる。
水菜とベーコンで作る基本のペペロンチーノ
- よく洗って水気を切った水菜を4〜5cmの長さにカットする
- ベーコンを2〜3cm幅にカットする
- にんにくをみじん切りにする
- パスタを茹でる(沸騰したら塩を少々加える)
- パスタが茹で上がったら水気を切っておく
- フライパンにオリーブオイルをひき、にんにくを弱火で炒める
- にんにくがカリッとしてきたら水菜を加えてサッと炒める
- パスタと鷹の爪・醤油・オリーブオイルを加えて和えれば完成
カリッとしたにんにく、シャキシャキの水菜などいろいろな食感を楽しめるペペロンチーノに仕上がる。水菜の食感を残すため「7」でサッと炒め「8」で手早く和えるのがポイントになるので覚えておこう。
4. 水菜を使った煮物と炒め物のおすすめレシピ

お次は、煮物や炒め物のおすすめレシピを紹介しよう。こちらも短時間で作れるメニューなので、レパートリーに加えておくと役に立つときがあるはずだ。
水菜と豚肉で簡単・和風煮物
- よく洗って水気を切った水菜を4〜5cmの長さにカットする
- えのき茸を半分にカットし軽くほぐしておく
- 鍋に水・塩・醤油・酒・みりんを入れて中火で煮立たせる
- しゃぶしゃぶ用の豚肉を1枚ずつ広げて入れる
- 煮立ったらアクを取り、えのき茸を加える
- 2分ほど煮込んだら水菜を加え、落としぶたをする
- 水菜がしんなりしてくるまで煮込んだら完成
落としぶたは、専用のものがなければアルミホイルで作ったものでOKだ。その際は、中央部分に小さな穴をあけるのを忘れないようにしよう。また水菜は火が通りやすいので、落としぶたをしたあとはサッと煮込む程度でよい。
水菜と卵を使った時短・炒め物
- よく洗って水気を切った水菜を4〜5cmの長さにカットする
- にんにくをみじん切りにする
- 計量カップなどに味覇を入れ、酒で溶かしておく
- フライパンにごま油をひき、にんにくを炒める
- 香りがしてきたら卵を割り入れてよく混ぜる
- 水菜を入れて混ぜ、味覇と酒を回し入れる
- 味が全体にまわったらいりごまを加える
- 火を止めたら完成
おかずとしてはもちろん、酒のつまみにもピッタリなひと皿ができあがる。なお水菜のシャキシャキ感を残すには「6」から「7」を手早く行うことがポイントだ。そのためにも、味覇は最初から酒で溶かしておこう。
5. 水菜の種類

ここからは水菜に関する知識を深めていこう。日本原産の野菜である水菜は、肥料を使わず土と水の力だけで育つためその名が付いたといわれている。賀茂なすや九条ねぎ、聖護院だいこんなどと同じように、京都で古くから栽培されてきた伝統的な京野菜の1つで、関東では「京菜」と呼ばれることもある。
早生種
現在出回っている水菜のほとんどは、1株20〜40g程度の子株で若獲りする早生種である。サラダなど生で食べるニーズに応えて改良された品種で、白い軸の部分が細くて水分が多く、葉も薄くて柔らかい。
晩生種
一方、昔からの在来種は2〜3カ月かけて1株2kg以上の大株に育てる晩生種だ。「千筋京水菜」と呼ばれる露地物は独特の香りと辛味があり、鍋物や漬物、かき揚げにも合う。
サラダ水菜・赤水菜・紫水菜
最近では、従来の水菜より白い軸の部分が短い「サラダ水菜」をはじめ、軸の部分が紫色の「赤水菜」や、葉の部分が紫色の「紫水菜」など、ポリフェノールのひとつアントシアニン(※4)を多く含む品種も登場している。
6. 水菜の旬と主な産地

水菜の生育適温は15〜25℃程度だ。冷涼な気候を好むものの耐暑性に優れた品種もあり、日本全国で作付けされている。
主な生産地
農林水産省の統計(※5)によると、平成28(2016)年の水菜の収穫量第1位は茨城県で1万9700tである。2位は福岡県で3820t、原産地の京都は2230tで3位、次いで埼玉県、兵庫県、滋賀県、群馬県が続く。
本来の旬は「冬」
大規模なハウス栽培などが進み、今では1年中いつでも手に入る便利な野菜だが、本来の旬は冬である。原産地の京都では「水菜が店頭に並び始めると冬本番」といわれるように、寒さが厳しくなる12月〜早春頃が美味しい季節だ。
7. 水菜の選び方

最後に、美味しい水菜を選ぶ際のポイントをお伝えしておこう。
葉先をチェック
水菜を選ぶ際に見ておきたいのが葉先だ。乾燥してしなびれ始めているものは避け、緑色が鮮やかなものを選ぼう。白い軸の部分が半透明になり、つぶれているものなどは鮮度が落ちているので覚えておくとよい。
また水菜の栽培方法には水耕と露地があり、露地栽培のもののほうが株が大きめで風味も強い。根元の軸が密集しているところに土が入り込んでいることもあるので、露地物を選んだら、調理する際に株を分けながら流水でよく洗おう。
また水菜の栽培方法には水耕と露地があり、露地栽培のもののほうが株が大きめで風味も強い。根元の軸が密集しているところに土が入り込んでいることもあるので、露地物を選んだら、調理する際に株を分けながら流水でよく洗おう。
結論
水菜は江戸の昔から冬場の貴重なビタミン源であったが、今ではその恩恵を年中受け取ることができる。火が通りやすく時短料理に向いている水菜は、食べやすい長さにザク切りして軽く水にさらし、水気を切ったらキッチンペーパーを敷いた保存容器に入れて冷蔵庫で保存しよう。思い立ったときすぐに使えて便利だ。
(参考文献)
- 1:文部科学省 食品成分データベース「野菜類_みずな_葉、生 - 一般成分-無機質-ビタミン類-アミノ酸-脂肪酸-炭水化物-有機酸等」
https://fooddb.mext.go.jp/details/details.pl?ITEM_NO=6_06072_7 - 2:厚生労働省「抗酸化ビタミン _ e-ヘルスネット」
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-008.html - 3:厚生労働省「食物繊維 _ e-ヘルスネット」
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-016.html - 4:厚生労働省「抗酸化物質 _ e-ヘルスネット」
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-009.html - 5:農林水産省「作況調査(野菜)」
https://www.maff.go.jp/j/tokei/kouhyou/sakumotu/sakkyou_yasai/