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まずは知っておきたい!【きくらげ】の種類と選び方 基本編

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

監修者:管理栄養士 渡邉里英(わたなべりえ)

2018年9月 6日

独特の歯応えを持ち、豚骨ラーメンのトッピングや炒め物の具としてもお馴染みのきくらげ。きくらげは春から初秋にかけて広葉樹の朽ち木や倒木などに発生する、きのこの一種だ。海のクラゲのような食感で耳のような形だから「木耳」と書いて「きくらげ」。最近は生のものも見かけるようになったきくらげのエトセトラを紹介しよう。

1. 【きくらげ】の種類と旬

従来「きくらげ」といえば主に中国から輸入された乾燥きくらげがほとんどだったが、近年は日本での菌床栽培が盛んになりつつあり、長年1%未満だった国内自給率も2016(平成28)年には5.15%にまで上昇。産地の直売場等でしか手に入らなかった生のきくらげが、スーパーの店頭にも並ぶようになった。

■あらげきくらげ

国内で栽培、流通しているきくらげのほとんどが、この「あらげきくらげ」。ただ、あらげきくらげときくらげは一般的には区別されていないことも多く、両方まとめて「きくらげ」とされる。こちらは表面に灰色の微細な毛が密生していることから「荒毛(あらげ)」の名が付き、片面が白く見えることから「裏白(うらじろ)」と呼ばれることも。カサが大きく肉厚で、ゼラチン質のプリプリ・コリコリとした食感を楽しめる。元々は南方系の品種ながら適正温度帯は幅広く、旬の季節は6月〜9月。日本産・中国産ともに、乾燥きくらげの原料も大半があらげきくらげだ。

■きくらげ

北方系の品種であらげきくらげより適正温度帯が低く、より湿り気を好む品種。あらげきくらげにくらべるときくらげの傘は薄く小さめで、微毛はあるもののビロード状で目立たない。乾燥すると硬く黒変して縮小してしまうので乾燥保存には向かないとされる。

■白きくらげ

傘全体が透き通るような純白で、「銀耳(ぎんじ)」とも呼ばれる。中国では古くから高級食材として珍重され、乾燥物を水で戻してシロップ漬けにし、デザート等で使われることが多い。こちらは南方系の品種で旬は夏〜秋。ちなみに、あらげきくらげやきくらげは「キクラゲ科キクラゲ属」、白きくらげは「シロキクラゲ科シロキクラゲ属」。色だけでなく分類も違う。

■ひめきくらげ/たまきくらげ

毒ではないものの色や形があまり良くないためほとんど食用にはされていない。

■乾燥きくらげ

きくらげを天日や火力で完全に乾燥させたもの。水で戻してから加熱調理する。乾し椎茸の戻し汁には旨味成分が多く含まれるため調理に使われるが、乾燥きくらげの戻し汁は内部の色素が溶け出しているだけなので通常は使用しない。

2. 【きくらげ】の特産地

天然のきくらげは北海道から沖縄まで広く自生するが、市場に流通しているのはほぼすべてが栽培物。きくらげの都道府県別生産量上位5県は以下の通りだ。

■乾燥きくらげ

国内生産量合計59.57t(生に換算すると10倍の595.7t)

1. 北海道......20.66t
2 .山口県...... 5.23t
3. 大分県...... 4.70t
4. 福島県...... 4.11t
5. 鹿児島県... 3.80t

■生きくらげ

国内生産量合計682.0t

1. 熊本県......123.1t
2 .茨城県......103.3t
3. 鹿児島県... 61.5t
4. 北海道...... 48.9t
5. 新潟県...... 48.4t

※データ元:農林水産省 平成28年特用林産基礎資料より

3. 【きくらげ】の選び方

生のきくらげは色が濃くて厚みがあり、表面にしっとりとした艶のあるものが良品とされる。形は元々、平たい円盤状、耳状、花びら状といろいろあって不揃いなのであまり気にしなくても大丈夫。表面に白い粉のようなものが付着していることがあるが、これはカビではなくきくらげの胞子。水洗いすれば落ち、食べても問題はない。

乾燥きくらげは、国内生産量約60tに対し輸入量は2350t(うち99%以上が中国産)。国産の乾燥きくらげを見つけるのはまだまだ難しく、こだわりたいときは通信販売で選ぶのがいいかもしれない。高級品は茶褐色〜黒褐色で大きさが揃ったものが多いが、見た目を気にしないなら不揃いで安価なものもあるので用途によってチョイスを。

4. 【きくらげ】旬の美味しい食べ方

旬の季節に新鮮な生のきくらげが手に入ったら、ぜひ一度試してほしいのが「きくらげの刺身」。下処理はカンタン。洗って石突きを取った生きくらげを1〜2cm幅の食べやすい大きさに切り、熱湯で1分ほど茹でて冷水にさらすだけ。これをシンプルにわさび醤油で食べるのがきくらげ農家のオススメだとか。

この下処理さえマスターしておけば、さっと茹でたしゃぶしゃぶ用の豚バラ肉できゅうりやカイワレ大根と一緒に巻いてポン酢をかけたり、ネギやチャーシューと一緒に中華ドレッシングで和えたり...とバリエーションは様々。旬の時期、生のきくらげならではの力強い弾力を思う存分堪能しよう。

結論

「薬食同源」の思想が受け継がれる中国で、きくらげは古くから薬膳や生薬の材料として使われ、6世紀頃の書物にはすでにその調理法が記されているという。白きくらげはその貴重さから不老長寿の薬として扱われた歴史も。カルシウムや鉄分、ビタミンD、食物繊維を豊富に含み、栽培法の進化によってより身近になりつつあるきくらげ。見かけたらぜひ普段の食事に取り入れてみよう。

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