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缶詰の歴史と製造方法|ナポレオンと縁が深い知られざる缶詰の世界

缶詰の歴史と製造方法|ナポレオンと縁が深い知られざる缶詰の世界

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

監修者:管理栄養士 南城智子(なんじょうさとこ)

2021年1月22日

缶詰が発明された19世紀初頭、当時は食品を長期保存することが難しかっただけに、缶詰は画期的な食品保存法として迎えられた。以来、当時の缶詰製造法はあまり形を変えることなく、現在まで引き継がれている。今回は缶詰の歴史や現在の製造法について紹介しよう。

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1. ナポレオンと縁が深い缶詰の歴史

缶詰の歴史はとても古く、初めて缶詰が作られたのは今から約200年前のことである。最初に考案されたのは瓶詰めであり、缶詰と同じ原理による製造法だ。
19世紀初頭、ナポレオンはたびたび軍を率いて外国遠征に出ていたが、常に兵士たちの食料確保に悩まされていた。そこで総裁政府を通して、食料を長期保存する方法を公募。その時に採用されたのが1804年にフランス人、ニコラ・アペールが考案した、瓶詰めによる食品保存法であった。
瓶の中に調理済みの食品を詰めて、瓶ごと加熱殺菌した後にふたを閉めるというアペールの方法は、ナポレオンにより絶賛されて多額の賞金を与えられたそうだ。当時の主な食品保存法は塩漬けや酢漬けなどであり、長期保存するのは難しかったのである。瓶詰め保存法が考案されたことで食品を美味しく保存でき、しかも軍の食料確保が確実なものとなり、おかげで軍の士気も上がったと伝えられている。
6年後の1810年に、イギリスで瓶に変わりブリキ缶で食品保存する「缶詰」が誕生した。その後アメリカで本格的に缶詰が工場生産されるようになり、1861年の南北戦争の折には軍の食料用に缶詰の需要が増え、一気に缶詰が広まったといわれている。

2. フランス人から教わった日本の缶詰作り

日本では1871年、松田雅典により初めて缶詰が作られている。松田は長崎で語学学校に勤めていたが、そこであるフランス人に出会う。そのフランス人が持ち込んだ牛肉の缶詰は、数ヶ月前に作られたものにもかかわらず美味で腐敗しておらず、松田はすぐに缶詰の素晴らしさに魅了された。彼はフランス人指導のもとに缶詰作りを始め、日本で初めてイワシの油漬け缶詰を完成させた。なぜイワシの油漬けだったかというと、缶の中を油で満たすことで簡単に空気を抜くことができるからだ。
1877年には北海道に北海道開拓使石狩缶詰所が作られ、日本で初めての缶詰工場として生産を始めている。その後各地に缶詰工場が作られていき、缶詰生産大国として現在の日本の基礎ができていったのだ。

3. 缶詰の作り方

缶詰作りはスピードがカギとなる。原料が新鮮なうちに素早く調理・加工されなければいけない。効率よく作業を進めるために、缶詰工場は野菜や肉の生産地、あるいは漁港近くに建てられていることが多いそうだ。今ではすべての加工工程が機械化されて、原料の鮮度が落ちないうちに一気に加工するので、原料の色や風味、食感などが保たれ品質の高い缶詰ができるようになった。
缶詰を作るには、まずは質のよい原料を調達することから始まる。その後原料を洗って汚れを落とし、野菜の皮や種、魚や肉の内臓など余分なものを取り除いて調理される。それが済むと調味料やシラップとともに缶に詰められていく。
缶の中の空気を抜き真空状態にしてふたを閉めたら、いよいよ加熱殺菌工程へと進む。缶ごと加熱されるが、食品により加熱温度や時間が異なるそうだ。酸を多く含む果物はやや低めの温度で短時間殺菌し、魚や肉は高温で長時間殺菌することが必要となる。
殺菌を終えた缶詰は、検査により不良品を取り除いた後、荷詰されて出荷されていく。

結論

缶詰の歴史はとても長く、200年ほど前から存在する食品保存法である。最初は瓶詰めによる食品保存法が考案され、のちにブリキ缶を使用する方法に転用された。日本では1871年に初めてイワシの油漬け缶詰が作られ、その後工場で本格的に生産されるようになり、現在の缶詰生産大国としての基礎が作られていった。缶詰工場は原料の生産・調達地近くに立地し、機械化が進んだこともあり、原料の鮮度が落ちないうちに素早く調理・加工され、質の高い缶詰が作られている。

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