目次
- 1. 缶詰の安全な温め方は「湯煎」である
- 2. 缶詰を電子レンジで温めるのは危険!そのワケとは?
- 3. 缶詰を直火にかけて温めるのもダメ?
- 4. 鯖缶やカレー缶で!電子レンジでできる簡単缶詰レシピ5選
- 鍋に、缶詰が浸かる程度まで水を入れて火にかける
- 沸騰したら火を止めて、缶詰をそっと入れる
- 5分ほど待ってから取り出す
- カレールーをざっくり刻む
- 耐熱容器に材料を入れ、軽く混ぜる
- 鯖が破裂するおそれがあるのでフォークで刺すか身をほぐす
- ラップをして電子レンジで5〜6分温める
- 取り出してよく混ぜ合わせれば完成
- 豆腐を好みの大きさに切って耐熱容器に並べる
- 豆腐の上に鯖缶を汁ごと入れ、キムチをのせる
- 鯖が破裂するおそれがあるのでフォークで刺すか身をほぐす
- ラップをして電子レンジで3分ほど温める
- 取り出してごま油をかければ完成
- ※1:火災に注意!電子レンジを安全に使用しましょう!
https://www.tfd.metro.tokyo.lg.jp/lfe/topics/201703/
1. 缶詰の安全な温め方は「湯煎」である

缶詰のまま温めるのであれば、電子レンジではなく「湯煎」が基本である。このやり方をマスターしておけばアウトドアでも役立つはずだ。
缶詰を湯煎する方法
熱伝導率が高い缶詰は、お湯に入れてすぐに缶自体が熱くなる。その熱でじんわり中身を温めるというやり方だ。湯煎なら缶詰全体がお湯に浸かっているので、全面から温めることができる。肉や魚などの缶詰は温めることで脂が溶け、風味や香りがアップする。
缶詰を湯煎する際の注意点
缶詰を入れる前に必ず火を止めること、火のそばを絶対に離れないこと、湯煎直後の缶詰はかなり高温になっているためやけどに気をつけることなどが注意点となる。
2. 缶詰を電子レンジで温めるのは危険!そのワケとは?

たしかに電子レンジを使えば手っ取り早く温められるのかもしれない。だが缶詰の温め方として絶対にNGなのがその電子レンジである。なぜなのか、電子レンジの仕組みも交えながら理由を解説しよう。
電子レンジの仕組みを理解する
電子レンジは、マイクロ波という電磁波で食品を温めている。1秒間に24億5千万回振動するマイクロ波が、食品に含まれる水分子間に摩擦を起こし発熱、つまり温まる。これが電子レンジの仕組みだ。よって水分量が少ないものは温まりにくく、部位・場所によって水分量が違うものは加熱ムラが出る。
缶詰を電子レンジで温めてはいけない理由
金属を電子レンジで加熱すると火花が散る。金属がマイクロ波を浴びて表面の電子が活発に動き、とがった部分から放電して火花が発生するというメカニズムだ。万が一発火した場合、あわてて電子レンジの扉を開けると燃え広がるおそれがある。
ちょっとした油断が大火災に発展してしまうおそれがあるのだ。これが、缶詰を電子レンジで温めてはいけない最大の理由である。もちろん電子レンジが故障する原因にもなる。
【発火した際にあわてて扉を開けてはいけない】
誤って発火させてしまった場合、落ち着いて電子レンジの電源を抜き、扉は絶対に開けないように注意し中の様子を見よう。それでも火が消えないようであれば、消化器などを準備して万が一に備える。もちろん、火災に発展したというときは速やかに119番通報をすることだ。(※1)
缶詰の「中身」だけを電子レンジで上手に温めるコツ
缶詰の中身を電子レンジで温めるなら、中身を電子レンジ対応の容器に移し替えてからにしよう。上手にあたためるには、食品の破裂や加熱ムラを防ぐことが大切だ。ソーセージや魚など皮や膜がある食材、肉などのかたまりは破裂することがある。
これを防ぐには、フォークで穴を開けたり包丁で切れ目を入れたり、小さくほぐしたりしてから温めるとよい。カレーなど水分が多いものは加熱ムラも起こりやすいが、途中で一度混ぜ合わせるとそのムラも少なくなる。
3. 缶詰を直火にかけて温めるのもダメ?

缶詰を直火にかけて温める方法が思い浮かぶ方もいるだろう。だが直火も残念ながらNGだ。
缶詰を直火で温めないほうがよい理由
缶詰を直火で加熱した場合、そのときは美味しく食べられるかもしれない。だが加熱したことで、缶を溶接するスズが溶け出たり、缶の内側のコーティング(樹脂)が溶けたりするおそれがある。それらを口にすれば健康被害を招く危険性がある。もちろんメーカーも非推奨だ。「ほんの数分だから」「周りの人もやっているから」などと思わないようにしよう。
4. 鯖缶やカレー缶で!電子レンジでできる簡単缶詰レシピ5選

人気の高い鯖缶とカレー缶は、温めてご飯に合わせるだけではもったいない。電子レンジを使った簡単なレシピおよび、鯖缶とカレー缶にピッタリな食材を紹介しよう。
鯖缶で作る「鯖トマトカレー」
現在大人気の鯖缶は、みそ味、しょうゆ味、水煮など、味のバリエーションを楽しめる。そんな鯖缶を使った美味しいカレーの作り方を紹介しよう。鯖はトマトやカレーとの相性も抜群だ。
【材料】(3人分)
鯖缶(水煮)1缶、トマト缶(カット)1缶、カレールー2かけ、チューブにんにく、チューブしょうが、ケチャップ、ウスターソース(適量)
【レシピ】
鯖缶で作る「鯖キムチチゲ」
鯖缶を使った、シンプルでヘルシーなキムチチゲのレシピだ。鯖缶の種類はお好みのものを選ぼう。野菜を入れたり、水を追加したりしてもよいだろう。
【材料】(2人分)
鯖缶(お好みで)1缶、豆腐1丁、キムチ、ごま油(適量)
【レシピ】
カレー缶を使った美味しい&簡単レシピ3選
具材も豊富で、味付けもしっかりしているカレー缶は、温めてご飯にかけるだけでも料理が完成するが、ご飯以外にもぴったりな食材があるのだ。
【カレー缶×パン】
カレー缶の中身を電子レンジで1分ほど温める。それをトーストした食パンの上にのせたり、薄めの食パン2枚で挟んでホットサンドにしたりしていただこう。チーズをプラスするのもおすすめだ。
【カレー缶×そうめん】
カレー缶はそうめんのつけ汁にしても美味しい。中身を電子レンジで1分ほど温めたものに、そうめんをつけていただこう。手間はかかるが、そうめんとカレー缶をフライパンで炒めた、そうめんチャンプルーもおすすめだ。
【カレー缶×豆腐】
豆腐をお好みの大きさに切って電子レンジで2〜3分温める。カレー缶の中身を電子レンジで1分ほど温めたら、豆腐の上にかける。冷やした豆腐にそのままカレーをかけた「カレー冷や奴」もおすすめだ。
結論
缶詰の安全な温め方は「湯煎」である。やり方は簡単なので、注意点も含めてこの機会にぜひ覚えておこう。缶詰をそのまま電子レンジで温めるのは絶対にNGなので、くれぐれもご注意いただきたい。直火にかけるのも健康被害を招くリスクがあるため控えよう。缶詰の正しい温め方を知り、ぜひ安全に美味しく味わっていただきたい。
(参考文献)
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