1. 電子レンジでアルミホイルは使える?

電子レンジで加熱調理ができる仕組み
まずは、電子レンジで加熱調理ができる仕組みを考えてみよう。電子レンジは庫内にある「マグネトロン」という真空管から、マイクロ波と呼ばれる電波を発生させている。このマイクロ波が、食品に含まれる水分子を激しく振動させることで熱が発生し、食品が温まるというメカニズムなのだ。
基本的に金属は使用不可
アルミホイルは、アルミニウムという金属を薄いシート状に伸ばしたものだ。金属には電波を反射する性質がある。それと同時に、自由に動ける電子が金属表面にたくさんあり、この電子がマイクロ波の振動によって激しく動き回る。
激しく動きすぎて空中に飛び出した電子が、ほかの物体に飛び移るときに火花やバチッという音を出す。これが放電だ。電気はとくに突起した部分に集まりやすいので、食品を包んでアルミホイルがクシャクシャになったり、端がヒラヒラしていたりすると放電の可能性が高まる。
またアルミホイルがマイクロ波を反射して、マグネトロンに電波が戻ってくると、急激な温度上昇が起きる。この想定外の温度上昇が電子レンジの故障の原因となる場合がある。さらに、アルミホイルが庫内の壁面と接触している場合も、放電が起きて故障の原因になってしまう恐れがある。
激しく動きすぎて空中に飛び出した電子が、ほかの物体に飛び移るときに火花やバチッという音を出す。これが放電だ。電気はとくに突起した部分に集まりやすいので、食品を包んでアルミホイルがクシャクシャになったり、端がヒラヒラしていたりすると放電の可能性が高まる。
またアルミホイルがマイクロ波を反射して、マグネトロンに電波が戻ってくると、急激な温度上昇が起きる。この想定外の温度上昇が電子レンジの故障の原因となる場合がある。さらに、アルミホイルが庫内の壁面と接触している場合も、放電が起きて故障の原因になってしまう恐れがある。
それでも、使えなくもない
アルミホイルを電子レンジで使用すると故障の恐れがある。一方で、「使い方に注意が必要なものの使用することはできる」という情報もある。
実は、茶わん蒸しの調理や日本酒を温める場合に、容器の口にアルミホイルをかぶせるという使い方は「あり」として紹介されている。
後ほど詳細を説明するが、さまざまな条件はあるものの、電子レンジでアルミホイルを使う方法はあるのだ。実際に、一部のメーカーでは使い方ガイドにアルミホイルを使って茶わん蒸しを作る方法やお酒のお燗の仕方を紹介しているし、日本酒メーカーのHPでも、電子レンジで日本酒を温める場合にムラなく加熱するための方法としてアルミホイルを使う方法を紹介している。
もちろん説明書に「アルミホイルの使用は厳禁」と明記している電子レンジメーカーもあるので説明書を必ず確認しよう。
実は、茶わん蒸しの調理や日本酒を温める場合に、容器の口にアルミホイルをかぶせるという使い方は「あり」として紹介されている。
後ほど詳細を説明するが、さまざまな条件はあるものの、電子レンジでアルミホイルを使う方法はあるのだ。実際に、一部のメーカーでは使い方ガイドにアルミホイルを使って茶わん蒸しを作る方法やお酒のお燗の仕方を紹介しているし、日本酒メーカーのHPでも、電子レンジで日本酒を温める場合にムラなく加熱するための方法としてアルミホイルを使う方法を紹介している。
もちろん説明書に「アルミホイルの使用は厳禁」と明記している電子レンジメーカーもあるので説明書を必ず確認しよう。
2. オーブン・トースター機能に切り替えればノープロブレム

オーブン機能やトースター機能の加熱の仕組み
最近の電子レンジには、スイッチの切り替えでオーブン機能やトースター機能に切り替えることができる機種も多い。オーブン機能やトースター機能を使った加熱調理の仕組みは電子レンジとは異なる。オーブンや最新のトースターは、マイクロ波ではなく赤外線を用いる。オーブンやトースターも兼用できる電子レンジには、マイクロ波と赤外線を出す装置が付いており、スイッチでどちらを出すか切り替えることができる。
赤外線もマイクロ波も電磁波の一種だが、食品内の水分の分子を振動させるマイクロ波に対し、ほとんどの物質で吸収される赤外線は食材の表面に近いところで吸収されて熱に変わる。食品の外側から中心に熱が伝わり、表面には焦げ目もできる。これは火で食品を焼くのと似た状態だ。
ちなみに最近話題の「スチームオーブン機能」は、最高300℃以上という高温の加熱水蒸気を利用して加熱調理ができる。蒸すほかに、焼く・揚げるに近い調理が可能だ。
赤外線もマイクロ波も電磁波の一種だが、食品内の水分の分子を振動させるマイクロ波に対し、ほとんどの物質で吸収される赤外線は食材の表面に近いところで吸収されて熱に変わる。食品の外側から中心に熱が伝わり、表面には焦げ目もできる。これは火で食品を焼くのと似た状態だ。
ちなみに最近話題の「スチームオーブン機能」は、最高300℃以上という高温の加熱水蒸気を利用して加熱調理ができる。蒸すほかに、焼く・揚げるに近い調理が可能だ。
だからアルミホイルが効果的
赤外線を利用したオーブン機能やトースターの機能であれば、アルミホイルを使用しても火花が出たり故障したりする心配はない。食品をアルミホイルで包んでオーブンに入れると、表面を焦げ付かせることなく、中心までしっかり熱を通すことができる。
また食材からしみ出るおいしいダシや肉汁なども、アルミホイルでくるんでおけば流れ出てしまうことがない。焼き芋、魚やキノコのホイル焼きといった料理には、アルミホイルを使ったオーブン調理がおすすめだ。
また食材からしみ出るおいしいダシや肉汁なども、アルミホイルでくるんでおけば流れ出てしまうことがない。焼き芋、魚やキノコのホイル焼きといった料理には、アルミホイルを使ったオーブン調理がおすすめだ。
3. アルミホイルをうまく使えばレンチンでゆで卵も!?

卵とアルミホイルは電子レンジの2大天敵!
アルミホイルと同様に、電子レンジの失敗によく登場するのが「卵」だ。ゆで卵を作ろうと、卵を電子レンジの中に入れてスイッチオン。数秒後に大爆発して庫内が悲惨なことに......、という話を耳にしたことがある方も少なくないだろう。実体験した方もいるかもしれない。
どのメーカーの電子レンジの説明書にも「殻付きの生卵を電子レンジで加熱しないでください」と明記してあるほどだ。マイクロ波は食品中の水分子を激しく動かすことで食品を温める。電子レンジで卵を加熱すると、殻の内側の白身と黄身の部分はお湯でゆでる以上の高温になって水蒸気が発生する。
しかし、卵の殻は元の形状を保っているため、発生した水蒸気は逃げ場がなく、卵内部の圧力がどんどん上昇する。卵内部の圧力が殻の強度の限界を超えると、大爆発を起こすのだ。
電子レンジとは相性の悪い卵とアルミホイルだが、この2つを使って電子レンジでゆで卵を作る裏ワザも存在する。
どのメーカーの電子レンジの説明書にも「殻付きの生卵を電子レンジで加熱しないでください」と明記してあるほどだ。マイクロ波は食品中の水分子を激しく動かすことで食品を温める。電子レンジで卵を加熱すると、殻の内側の白身と黄身の部分はお湯でゆでる以上の高温になって水蒸気が発生する。
しかし、卵の殻は元の形状を保っているため、発生した水蒸気は逃げ場がなく、卵内部の圧力がどんどん上昇する。卵内部の圧力が殻の強度の限界を超えると、大爆発を起こすのだ。
電子レンジとは相性の悪い卵とアルミホイルだが、この2つを使って電子レンジでゆで卵を作る裏ワザも存在する。
成功のポイントは水にあり
アルミホイルでしっかり包んだ卵をマグカップに入れたら、卵のてっぺんまで完全に浸かる量の水を注ぎ、マグカップの口にはラップをかけるのがポイント。アルミホイルが水から出てしまうと、火花が出る原因になるので水をたっぷりアルミホイルが完全に沈むまで入れるのが最大のポイントだ。加熱によって蒸発する水の量も考えておこう。
シワにならないようにかぶせれば、加熱ムラ対策にも使える
日本酒を電子レンジで温めるときは、とっくりの上部の細くなった部分だけが熱くなる「加熱ムラ」を防ぐのにアルミホイルが使える。できるだけシワにならないようにアルミホイルを切り取ったら、円筒状にしてとっくりの上部にかぶせる。
とっくりの形状に沿うようにと握ってグシャグシャにするのはNG。できるだけシワのない筒をかぶせることが重要だ。加熱時間の目安は1合(180ml)とっくりの場合、熱燗なら500Wで約1分、ぬる燗なら約50秒。ちなみに、茶わん蒸しやプリンを作る際には、容器の口をふたのように覆うことで加熱ムラ対策をすることができる。
とっくりの形状に沿うようにと握ってグシャグシャにするのはNG。できるだけシワのない筒をかぶせることが重要だ。加熱時間の目安は1合(180ml)とっくりの場合、熱燗なら500Wで約1分、ぬる燗なら約50秒。ちなみに、茶わん蒸しやプリンを作る際には、容器の口をふたのように覆うことで加熱ムラ対策をすることができる。
結論
電子レンジでアルミホイルを使う調理法は、あくまで裏ワザ。慎重に行っても、故障や事故が起こる可能性はあるので、試す場合は自己責任で挑戦してほしい。もちろん、ほかの調理法が可能であれば、そちらを選択することをおすすめする。
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