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電子レンジのアースの取り付け方!届かないときや端子がないときは?

電子レンジのアースの取り付け方!届かないときや端子がないときは?

投稿者:ライター 渡辺恵司(わたなべけいじ)

鉛筆アイコン 2021年8月24日

アース線が付いている電子レンジをお持ちの方は、正しく取り付けできているだろうか?本稿では電子レンジのアース線を取り付ける方法を紹介するとともに、アース線が届かないときや、コンセントに端子がないときなどの対処方法も解説する。電子レンジのアース線の取り付け必要な理由やアース線の役割、取り付けなかった場合のリスクなども解説しているので、あわせて参考にしてほしい。

  

1. 電子レンジのアース線を取り付ける方法

特別な知識がなくても、電子レンジのアース線を取り付けるのは簡単にできる。

1.まずは電子レンジの電源プラグを抜く

作業前に、必ず電子レンジの電源プラグが抜けているか確認しよう。慣れているからと油断すると思わぬ事故を招くおそれがある。目に見えない電気を扱うからこそ、慎重に作業してほしい。それではアース端子の構造別に取り付け方を説明しよう。

2-1.アース端子がふた付きでネジ式の場合の取り付け方法

コンセント側のアース端子がふた付きの場合、まずはそのふたを開く必要がある。開けづらいときはマイナスドライバーを差し込み、テコの原理で開けるとよい。中にネジがついているはずなので、ドライバーで適度に緩めたところでアース線を差し込む。あとはドライバーでネジを締めてふたを閉じるだけだ。最後に軽く引っ張ってみて抜けないか確認しておこう。

2-2.アース端子がつまみ式の場合の取り付け方法

アース端子がつまみを回すタイプだった場合、回して緩めたらアース線の先端をフック状に少し丸めて端子に巻きつける。あとは外れないようにしっかりつまみを締めればOKだ。

2-3.アース端子がワンタッチ式の場合の取り付け方法

アース端子がワンタッチというタイプもある。この場合はカバーを押し上げ、アース線を丸めずにまっすぐな状態で差し込む。その後、カバーを閉めてアース線が抜けなければ完了だ。

アース線の取り外し方は?

引っ越しや電子レンジの買い替えなどでアース線を外さなければならないということもあるだろう。ブレーカーを落とすか電源プラグを抜き、取り付けたときと逆の手順を踏めば簡単に外せる。

2. コンセントにアース端子がなく、電子レンジのアース線を取り付けられないときは?

キッチンに埋設されているコンセントであればアース端子はほぼ付いているはずだが、中には電子レンジにはアース線があるのに、コンセントにアース端子がないケースもある。その場合はどういった対応方法があるのだろうか?

アース工事を依頼する

既存のコンセントをアース端子のあるコンセントに交換する、もしくは新たにアース端子付きのコンセントを設置するという方法がある。コンセントの交換や新設は「D種接地工事」と呼ばれる工事が必要になる。電気工事士の有資格者にしかできない工事のため、電子レンジの販売店や近所の電気店など、有資格者のいるところへ依頼しよう。賃貸物件にお住まいであれば、まずは大家または管理会社などに相談だ。

3. コンセントのアース端子に空きがなく、電子レンジのアース線を取り付けられないときは?

コンセント側にアース端子が1箇所しかなく、すでに冷蔵庫などで使ってしまっているというケースも想定されるが、その場合でも心配は無用だ。

1つのアース端子に複数のアース線を接続してOK

1箇所のアース端子に対し、複数のアース線を接続することができる。つまり電子レンジと冷蔵庫などが同じアース端子に接続されていてもよいというわけだ。とはいえ3本も4本もとなれば安全に接続できないおそれがある。面倒に思わずアース工事を依頼して端子を新設・増設してもらうか、使用する家電を減らすなどしよう。賃貸物件にお住まいなら大家や管理会社に相談しよう。

4. 電子レンジのアース線が短く、コンセントのアース端子まで届かないときは?

一方、コンセント側にはアース端子があるものの、距離があってそこまで届かない、アース線自体が短くて接続できないという場合もある。そのときは、長いアース線に付け替えて対応しよう。

長いアース線に付け替える

アース線は、ホームセンターや電気店などで手軽に手に入る。同じ規格のアース線を購入するため、先に電子レンジに元から付いていたアース線を取り外し、持参して店員に見せるとよいだろう。ドライバーなどで簡単に外せるが、やはり電源プラグを抜いてから作業にあたってほしい。また、長さもどれくらい足りないのか測っておくことを忘れないようにしよう。

アース線の「継ぎ足し」はおすすめしない

ネット上には、延長用のアース線を購入して元から電子レンジに付いていたアース線とつなげる「継ぎ足し」といった方法も紹介されているが、相手は目に見えない電気であることを忘れないでほしい。正しい知識と確実に安全な接続ができなければ、いざというときに正常に機能せず感電のリスクも生じることから、継ぎ足しを推奨していないメーカーも多い(※1)。アース線が届かないときは「継ぎ足し」や「延長」ではなく「1本の長いアース線に付け替える」ことをおすすめする。

5. そもそも電子レンジにアース線は必要?アースの役割とは?

電子レンジや冷蔵庫といった家電にはアース線が付いていることが多いが、そもそもアースの取り付けが必要な理由は何なのだろうか?基本的なところを確認していこう。

アースの役割と、電子レンジにアース線が必要な理由

たとえば電子レンジの故障や劣化などで漏電が発生した場合、感電や火災などのリスクが生じる。だが、そのときアース線が正しく取り付けられていれば、アース線を伝ってアース端子から地面へと電気が流れてくれるため、感電や火災のリスクを大幅に低減できる。逆にアース線が正しく取り付けられていなければ、漏電などにより感電したり火災が発生したりするリスクが高くなってしまう。電子レンジのアース線が必要であるもっとも大きな理由はここにあるといってよいだろう。

なお、アース線にはほかにもさまざまな役割がある。たとえば電子レンジ本体に生じている静電気を逃がす役割、電子レンジが発する電磁波による妨害からほかの電化製品を守る役割、そして避雷などだ。普段、電子レンジのアース線など意識することは少ないだろう。だが私たちの身を守るために大切な役割を果してくれているのだ。

6. アース線の基礎知識!取り付けてはいけない場所もある?

アース線は法律で取り付けなければならない場所、取り付けてはいけない場所などが決められている。以下にまとめたので念のため確認しておこう。

アース線を取り付けなければならない場所

  • 飲食店の厨房
  • 酒および醤油などの貯蔵庫
  • コンクリート床
  • 土間や地下室
  • 生鮮食料品の作業場 など
このような湿気が多い、結露が起こりやすい、水が飛び散りやすいといった場所は、法律でアース工事(取り付け)が義務付けられている。通常、一般のご家庭では電子レンジはキッチンに設置するが、これらと比べて小規模とはいえ水を使う場所に近い。お使いの電子レンジにアース線が付いているのであれば、やはり取り付けるべきだろう。

アース線を取り付けてはいけない場所

  • ガス管
  • 水道管
  • 電話のアース端子
  • 避雷針 など
逆に、このような場所はアース工事が禁止されている。ガス管に取り付けてしまうとガス漏れや引火、爆発などのおそれがあり大変危険だ。また水道管は樹脂製が多いため安全に機能しない。そのほか、電話のアース端子や避雷針などは落雷があったときに危険であるといった理由から禁止されている。一般的にこうした場所に電子レンジを置いたりアース線を取り付けたりすることはないはずだが、頭の片隅に入れておこう。

7. アース線を取り付けせずに電子レンジを使うとどうなる?

仮にアース線を取り付けしなくても、電子レンジは問題なく使用できる。そのためアース線の効果を実感することはほとんどないだろう。だが電化製品はいずれ劣化する。長年使い続けていれば故障や漏電による感電、または火災などのリスクが大きくなる。そうしたトラブルが生じた際、アース線の有無が大きな意味を持つことになるだろう。

8. アース線の取り付け方は簡単!電子レンジを安全に使用しよう

アース線は普段ほとんど意識することのないパーツだが、いざというときに重要な役目を果たしてくれる。電子レンジに限らず、家電のアース線の取り付け方は難しいものではないため、電子レンジや冷蔵庫などを安全に使用するためにも、アース線が付いているものは端子に取り付けしておこう。

結論

電子レンジを安全に使用するためにも、アース線は端子に正しくつなごう。コンセント側にアース端子がない、アース線が端子に届かないという場合はアース工事を依頼したり、長いアース線に付け替えたりして対応しよう。感電や火災などを招いてからでは取り返しがつかない。未接続の方はさっそく、今日にでも取り付けておこう。

(参考文献)

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  • 公開日:

    2019年2月17日

  • 更新日:

    2021年8月24日

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