1. 鶏肉は傷みが早い

スーパーへ買い物に行ったとき、鶏肉のパックに赤い汁が溜まっているのを見たことはないだろうか。この赤い汁はドリップと呼ばれ、鶏肉からでた水分に臭味成分などが含まれたものである。
ドリップの有無で鶏肉の鮮度を確かめることができるのだ。
ドリップの有無で鶏肉の鮮度を確かめることができるのだ。
■下に敷いてあるシートを確認
食肉のなかでも鶏肉は、時間が経つと肉から水分がでてきやすい特色がある。白い食品トレイに乗った肉の下には白いシートが敷いてあるが、これは出てきたドリップを吸収するためのものだ。白いシートが赤くなっていたら、ドリップが出ている印のため、シートの色を確認しよう。また、鶏肉はシートで吸収できる範囲以上のドリップが出ることもある。パックに水分が溜まっている鶏肉は時間が経っている証拠なので、購入しないようにしたい。
■鮮度のよい鶏肉の見分け方
鶏肉は、新鮮だと肉が透明感のあるピンク色をしている。表面に張りがあり、鶏皮が付いた肉は、毛穴が盛り上がってもいる。また、手羽先や手羽元は、鮮度がよいと身がふっくらとして厚みがあるのだ。反対に、鶏肉の心臓やレバーなどの内臓以外の肉は、鮮度が落ちると白く濁り、肉の透明感がなくなってしまう。購入時は、ドリップで鮮度を確認するのが分かりやすいが、新鮮な肉質の状態も覚えておくと便利だ。
2. 消費期限内に食べ切る

鶏肉は鮮度が落ちやすいため、理想は買った日に食べ切りたいものだ。しかし、難しい場合もあるため、適切な温度で管理し、消費期限内に食べ切るようにしたい。
■食中毒に注意
鮮度が落ちてドリップの出た鶏肉は、菌が繁殖しやすい状態になる。とくに鶏肉で注意したいのは食中毒菌のカンピロバクターだ。
カンピロバクターは、鳥、ペット、野生動物など多くの動物が保菌していて、乾燥に弱く、通常の加熱調理で死滅する特色を持っている。症状は、腹痛、下痢、嘔吐、発熱、頭痛、倦怠感などだ。感染すると1週間程度で回復することがほとんどだが、抵抗力が弱いと重症化する可能性もある。加熱の不十分な鶏ササミのたたきや刺身などを食べて感染した例があるため、鶏肉は十分に加熱したものを食べたい。
カンピロバクターは、鳥、ペット、野生動物など多くの動物が保菌していて、乾燥に弱く、通常の加熱調理で死滅する特色を持っている。症状は、腹痛、下痢、嘔吐、発熱、頭痛、倦怠感などだ。感染すると1週間程度で回復することがほとんどだが、抵抗力が弱いと重症化する可能性もある。加熱の不十分な鶏ササミのたたきや刺身などを食べて感染した例があるため、鶏肉は十分に加熱したものを食べたい。
■食中毒予防
カンピロバクター食中毒を防ぐには、鶏肉の中心部を75℃以上1分以上加熱しよう。鶏の生肉を扱ったまな板、包丁などは、ほかの食材や調理器具と触れないように洗浄する。また、手に付いたカンピロバクターから感染する例もあるため、生肉を扱うときはビニール手袋などを使うか、手洗いをしっかりと行なう。鶏肉で起こる食中毒は、カンピロバクター以外にも病原性大腸菌などさまざまだ。
食中毒を防ぐには、鮮度が落ちる前に食べて菌を増やさないことと、中心部まで火を通すことを心がけよう。
食中毒を防ぐには、鮮度が落ちる前に食べて菌を増やさないことと、中心部まで火を通すことを心がけよう。
3. 買い物のポイント

鮮度の良い鶏肉を選んでも、購入後の取り扱いが不十分だと鮮度が落ちてしまう。鶏肉を購入するときのポイントを紹介しよう。
■できるだけ最後に買う
鶏肉は冷蔵庫から取り出し常温に置くと、鮮度が落ちやすくなる。買い物のときは、できるだけレジで会計をする直前にカゴへ入れるのがおすすめだ。冷凍食品を購入していたら、鶏肉に触れるように置き、温度が上がらないようにするのもよい。
■保冷バックを利用
気温の高い夏などは、買い物から帰宅するまでに鶏肉の温度が上がり鮮度が落ちてしまうことがある。気温が高いときは、保冷剤を入れた保冷バックで持ち帰ると良いだろう。また、帰宅後はすぐに冷蔵庫へ入れる。
■購入後は早く調理する
鶏肉は鮮度がよいうちに調理したい。購入後は、できるだけその日に調理することを心がけたい。
結論
鶏肉の鮮度は、ドリップ、肉の色、皮の張りなどで見分けることができる。とくにドリップが多い鶏肉は、時間が経っている印だ。
購入後は、鮮度が落ちないように管理し、できるだけ早めに調理しよう。
購入後は、鮮度が落ちないように管理し、できるだけ早めに調理しよう。