1. パウンドケーキとは

パウンドは単位が由来
パウンドケーキは、シンプルなバターケーキの1種。材料の小麦粉、砂糖、卵、バターがそれぞれ1パウンド(=ポンド)ずつであることから、この名がついたといわれている。スクエアの型で焼かれることが多く、具材のバリエーションもさまざま。
フランスのパウンドケーキ
パウンドケーキは、英語圏での呼び名。フランスでは同様のシンプルなバターケーキのことをキャトルカールと呼ぶ。これは、1/4という意味で、小麦粉、砂糖、卵、バターが1/4ずつ使われることからこの名がついた。
リッチな味わい
パウンドケーキは、ベーキングパウダーなどの膨張剤を加えず、砂糖やバターをたっぷりと使って膨らませるケーキだ。そのため味わいもしっかりとしていて、とてもリッチ。
2. シフォンケーキとは

秘密のレシピ
シフォンケーキが誕生したのは、1927年。アメリカで保険のセールスをしていた男性が発明したといわれている。彼は、長らくそのレシピを秘蔵としていたため、なかなか世に出回ることはなかった。その後、1948年にレシピを公表し、広く知れ渡ることになった。
キーワードはサラダ油とメレンゲ
ベーシックなシフォンケーキには、乳製品は入っていない。その代わりに入っているのが、なんとサラダ油。もうひとつ、キーワードになる材料はメレンゲだ。メレンゲは卵白をツノが立つまで泡立てたもの。この2つを使うことで、シフォンケーキ特有のふわふわ感が生まれる。真ん中に穴のあいたシフォン型で焼かれるものがほとんどだ。
口どけなめらか
シフォンケーキの醍醐味といえば、ふんわり軽い食感となめらかな口どけ。口に入れた瞬間、溶けてなくなってしまうほどだ。ホイップクリームをトッピングして提供されることも多い。こちらも、バリエーションは幅広い。
3. スポンジケーキとは

ケーキの土台
ショートケーキ、ロールケーキなどのベースになるスポンジケーキ。その名の通り、スポンジ状に焼き上げることからこの名がついたといわれている。こちらもシフォンケーキ同様、卵の気泡性を用いて膨らませる。材料に使われるのは、基本的には小麦粉と卵と砂糖の3つ。バターが入っているものもあるが、これは保存性を高めるためだといわれている。そのほか口当たりをよくするため牛乳を入れるレシピもある。
卵の泡立て具合がキモ
スポンジケーキは、ふくらまない、硬いなど、失敗が多いケーキの1つ。その仕上がりを左右するのが、卵の泡立て具合。泡立て不足も泡立て過ぎもNGとなかなか難しい。コツを覚えればできるようになるので、懲りずに何度もトライするのが正解。
ほろほろ崩れる口どけ
スポンジケーキの特徴は、何と言ってもそのほろほろと崩れる口どけにある。素材をみてもわかるように味わいもシンプル。ケーキの土台に使われることが多いので、ショートケーキなら丸型、ロールケーキなら天板など、できあがりに合わせて型もさまざま。
4. 3つの違い

油脂素材に違いあり
パウンドケーキには小麦粉、砂糖、卵、バター、シフォンケーキには小麦粉、砂糖、卵、サラダ油、スポンジケーキには小麦粉、
砂糖、卵と素材が微妙に異なる。違いの大きなポイントは、使用している油脂素材が違うことだ。
砂糖、卵と素材が微妙に異なる。違いの大きなポイントは、使用している油脂素材が違うことだ。
味と食感の違い
素材が違えば、もちろん味わいも異なる。パウンドケーキは3つのなかでは、最もどっしりとしていてリッチな味わい。シフォンケーキはふわふわの食感が持ち味で、スポンジケーキはほろほろ崩れる食感が自慢。こんな風に特徴を覚えておくといいだろう。
結論
パウンドケーキとシフォンケーキ、スポンジケーキ。素材と型、味わい、それぞれの違いを覚えておくとケーキ選びがさらに楽しくなりそうだ。