1. 基本調味料「さしすせそ」の保存方法

おそらくどの家庭でも常備していることの多い、砂糖・塩・酢・醤油・味噌という基本調味料。それぞれの名称から一文字ずつを取って「さしすせそ」と呼ぶことも多い。まずは、この基本調味料の保存方法から確認しよう。
- 砂糖・塩...密閉容器に入れて、温度変化の少ない冷暗所で常温保存する。急激な温度変化や湿度の高い場所に置いておくと、固まったり湿気たりしてしまう可能性があるからだ。砂糖も塩も基本的に賞味期限はない。
- 酢...穀物酢や米酢などのお酢は、お酢本来の防腐作用が働いているため、常温保存できる。キッチンの流しやコンロの下のスペースに置いても大丈夫だ。ただし、すし酢やポン酢などお酢に混ぜ物をしたタイプのものは、常温だと傷みやすい。冷蔵庫で保存するようにしよう。純粋なお酢の賞味期限は1年程度。もし過ぎてしまった場合には、掃除用などに使うのがおすすめだ。
- 醤油...流しやコンロの下などで常温保存している家庭も多いと思うが、冷蔵保存が基本である。と言うのも、醤油は空気に触れることで酸化し、色や香りなどが悪くなってしまうためだ。商品などに書いてある賞味期限を過ぎても腐敗することは少ない。しかし、風味が楽しめるのは開栓してから1ヵ月程度。小さめのサイズを購入するようにしたい。
- 味噌...醤油と同じく、空気に触れることで酸化して味が変わりやすい。冷蔵保存が基本であり、商品などの封を開けた後にはラップなどで表面を覆うなど空気に触れにくい工夫をすることが大切だ。また、家庭用の冷蔵庫は凍らないので、長期保存したい場合には冷凍保存することもできる。
2. よく使われている調味料の保存方法

基本調味料だけでなく、よく使われている調味料の保存方法も知っておこう。
- マヨネーズ...子ども達が大好きなマヨネーズ。未開封であれば常温の冷暗所で保存する。開封後は、冷蔵保存しよう。マヨネーズは、0℃以下になると油が分離してしまうので、冷蔵庫内で温度が下がりやすい場所は避けるようにするのが無難。温度が下がりすぎないので、野菜室などに保管するのがおすすめだ。
- ケチャップ...冷蔵保存が基本だ。空気に触れると酸化しやすいため、開封後は1ヵ月程度を目安に、早めに使い切るようにしよう。
- めんつゆ...未開封であれば常温の冷暗所で保存し、開封後は冷蔵保存が基本だ。含まれる塩分濃度によっても異なるが、一般的には醤油よりも傷みやすい。開栓した後は、濃縮つゆは1~2週間以内、ストレートつゆは3日以内に使い切るようにしよう。
3. 作り方により保存方法が異なる調味料

みりんと料理酒については、その商品の作り方によって保存方法が異なるので注意が必要だ。商品のラベルをしっかり確認することが大切だ。
- みりん...みりんには主に2つのタイプがある。ひとつは、アルコール度数が14%程度の「本みりん」と呼ばれるものであり、冷暗所で常温保存するのが基本だ。もう一つは、本みりんを加工して食塩や糖類などを加えた「みりん風調味料」と呼ばれるものである。この場合には、「発酵調味料」と書いてあれば冷暗所で常温保存、「甘味調味料」ならば冷蔵保存するようにしよう。
- 料理酒...酒に食塩などを加えた通常の「料理酒」の場合には、冷蔵保存が基本だ。清酒のみで作られた「料理用清酒」であれば、アルコール度数が高いので冷暗所で常温保存できる。
結論
つい何となくのやり方で保存してしまいがちな、調味料。この機会に、自宅にある調味料の保存方法を確認してみるのもいいかもしれない。正しい保存方法を守って、美味しい味を長くキープしよう。