1. 意外と知らない馬肉の歴史とは?

桜肉と呼ばれる理由
馬肉のことを「桜肉」と呼ぶのは知っているだろうか。ちなみに、馬肉を使った鍋のことを「桜鍋」と呼ぶ。このような名称で呼ぶようになった由来には、さまざまな説がある。江戸時代から、一般庶民が馬肉を口にするようになったとされている。この時代は、獣肉を食べることが禁止されていたため、敢えて隠語の桜肉という語句を用いた、という説があるようだ。そのほかには、「馬肉が空気に触れたときに鮮やかな桜色になるから」や「桜が咲く時期は馬肉をもっとも美味しく食べることができるから」などといった説がある。
熊本と馬肉の歴史
日本全国の地域別に比較すると、熊本県での馬肉の生産量や消費量が際立って多いようだ。これは、熊本藩初代藩主である加藤清正が関係しているといわれている。加藤清正一行は、朝鮮出兵の際に食糧難に陥り空腹に耐えかねた末に軍馬を食べたのだが、あまりの美味しさに驚いた。そして、本土に戻った後も好んで馬肉を食べ続けていたところ、徐々にそれが県内に広まっていったとされている。
2. 知って得する!馬刺しの正しい冷蔵保存方法

保存期間
家庭で馬刺しを食べる際の購入方法は、ネット通販を利用することが多いであろう。そういった多くの場合、加工したら急速冷凍をして、各届け先には真空パックの状態で届くことがほとんどのようだ。馬肉の部位によって保存期間が異なるため、各購入先での説明書き等に従って、その期限内に食べきるようにしよう。一般的に家庭の冷蔵庫は、扉の開閉によって庫内の温度が上昇しやすくなる。そのため、チルド室や扉近くではない外気に触れにくい場所に保存するとよい。とくに馬刺しにする場合は、新鮮な馬肉ほど美味しく味わえる。そのため、1度解凍したものやスーパーで購入した馬刺しは、当日中に食べきろう。
食べきれないものは加熱調理
馬刺しは生肉としていただくため、早めに食べきることがポイントだ。だから、食べきれないときや翌日まで保存するという場合は、ラップできっちりと空気に触れないように包み、冷蔵庫のチルド室に入れて保存しよう。また、安全面から考えて、馬刺しが余った場合は加熱調理をすることが基本となることを覚えておこう。
3. 知って得する!馬刺しの正しい冷凍保存方法

保存期間
家庭用の冷凍庫は、業務用のものとは違い冷凍温度がそこまで低くないので、長期保存をするのではなく、なるべく早めに食べることをおすすめする。購入先や馬肉の部位にもよるが、一般的な保存期限は1カ月~3カ月くらいが多いようだ。だが、きちんと購入先に準じて期限を守ってほしい。
馬刺しの再冷凍は禁止
馬刺しは食中毒予防のために、必ず「-20℃で48時間以上」もしくは、それに準じた冷凍処理を施している。馬刺しは非常にデリケートな生鮮食品なので、一度解凍したものを再冷凍するのは避けるべきである。
4. 馬刺しの解凍方法とおすすめのアレンジ法

氷水解凍
馬刺しを美味しく食べるための解凍方法だが、「いかにドリップを出さないか」ということが重要だ。真空パックで未開封状態のままの馬刺しをボウルに入れて、上から氷をたっぷりと入れる。そこに馬刺しがかぶる量の水を注いで、冷蔵庫に入れるだけだ。目安だが、馬刺し200gの場合60分~90分ほどで解凍できるだろう。表面がやわらかくなった半解凍の状態でボウルから取り出すのがポイントである。完全に解凍してしまうと、切り分けにくくなってしまうので注意をしよう。
つぎに、馬肉を使ったアレンジ料理について紹介する。
つぎに、馬肉を使ったアレンジ料理について紹介する。
馬刺しのガーリック焼き
馬刺しは淡白な味のため、味つけをしっかりしたスタミナ料理に向いている。フライパンに油を熱し、ニラやもやしを炒めて塩こしょうで味つけしたら、いったんこれをフライパンから取り出しておく。そのまま同じフライパンで馬刺しを炒めたら、先に炒めておいた野菜を戻し入れる。ここに、おろしにんにくや醤油、みりんを加えて味を調える。皿に盛りったら、お好みでにんにくチップをふりかけて完成だ。ここで大事なのは、馬肉は火を通しすぎると固くなるので加熱しすぎないように注意しよう。
馬刺しの混ぜごはん
ごはんでありながらメイン料理も兼ねた時短料理だ。馬肉と野菜の旨みが凝縮した、スタミナ料理としておすすめである。馬刺しはひと口大にし、パプリカと生姜は千切りに、ごぼうはささがきにしておく。鍋に水や醤油、砂糖、酒、顆粒だしを入れて沸騰させる。ここに馬刺しや生姜、ごぼうを加えて汁気がなくなるまで煮詰める。火を止めてすぐに、パプリカと炊きあがったごはんを加えたら混ぜ合わせて完成だ。お好みで、彩りにもなる小ネギもしくは万能ねぎを散らす。
結論
正しい保存方法や解凍方法さえ守れば、家庭でも新鮮な馬刺しを味わうことができる。ただし、部位によって食感や旨みが違うので、数種類を食べ比べながら楽しむのもおすすめだ。馬刺しを食べる際はとくに、きちんと消毒したまな板や包丁を使おう。また、後片づけの際も洗浄だけでなく消毒をすることを忘れずに行い、衛生面には気をつけてほしい。馬刺しが余ったら、ぜひアレンジ料理も試して存分に楽しんでほしい。