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鮭の冷凍保存は下味がカギ!解凍から焼き方まで冷凍のコツを伝授

鮭の冷凍保存は下味がカギ!解凍から焼き方まで冷凍のコツを伝授

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

監修者:管理栄養士 黒沼祐美(くろぬまゆみ)

鉛筆アイコン 2021年7月 6日

手に入れやすく調理のバリエーションも豊富な鮭は、食卓に登場する回数の多い魚といえるだろう。そんな鮭は、上手に保存すると美味しさを保ったまま長く楽しむことができる。今回は鮭の保存をテーマに、保存するときのコツを紹介しよう。

  

1. 食べきれない鮭は冷凍で保存しよう

鮭は普段の食卓に欠かすことのできない食材。子どもから大人までみんなが食べやすい味わいで、和風から洋風、中華風まで幅広くアレンジできるところが、人気の秘密。そんな鮭には、生鮭とそれ以外の塩や味噌などに漬け込んだ味付きタイプが存在する。どちらも日持ちは冷蔵庫で、2~3日。パーシャル室で、1週間程度。食べきれない場合は、早いタイミングで冷凍するのが正解だ。きちんと保存すれば、生の状態に比べて格段に長い間、美味しく食べることができる。

いつまで日持ちする?冷凍した鮭の保存期間

冷凍した鮭は、2週間ほど保存が可能。しかし、これは鮮度のいい鮭を適切な方法で冷凍した場合に限る。買ってきたパックのまま冷凍庫に入れたのでは、美味しく保存することはできないので、その点は注意が必要だ。冷蔵やパーシャル室で保存した場合、期間を超過するとドリップが出て、生臭さを感じるようになり、結果的には腐敗する。とくに夏は、外気温が上がるため、冷蔵庫内の温度変化も激しくなるので、より腐敗しやすくなることも覚えておくと安心だ。ちなみに生鮭も塩鮭や味噌漬けなどの味付け鮭も、保存期間に大きく変化はない。

2. 鮭を上手に冷凍する方法

鮭の保存は、1週間程度であればパーシャル室、それ以上であれば冷凍が効果的だということがわかった。冷蔵保存する場合は、生鮭も塩鮭もパックから出し、ペーパータオルなどで水気をしっかりと拭き取って、ラップで1切れずつ包んでおくと味が落ちにくい。臭い移りが気になるので、ふたの閉まるバットやジッパー付きの袋に入れて保存しよう。冷凍保存する場合は、生鮭と塩鮭で扱いが異なるので、詳しく説明していこう。

生鮭は下味を付けて冷凍する

生鮭は、魚をさばいて、切り身にしたものであり、味は付いていない。和洋折衷、さまざまなメニューにアレンジできるところが最大の魅力ともいえよう。冷凍をする場合は、下味を付けるのがおすすめ。というのも生鮭は、水分量が比較的多く、そのまま冷凍すると霜が付きやすく、解凍時にもドリップが出て、旨みが逃げてしまうのだ。下味を付けると旨みを中に閉じ込めることができ、保存性も高まる。アレンジの幅をキープするなら、塩と鮭で下味を付けるのがおすすめ。
塩を全体にふり、しばらく置いてから、水気をしっかりと拭き取る。さらに酒をふり、数分置いたら、もう一度水分を拭き取る。あとは、ラップでくるみ、ジッパー付きの袋に入れて冷凍庫へ。そのほか、味噌や醤油、オイルやレモンで下味を付けてもいい。この場合は、あらかじめ水気を拭き取った鮭をそのまま調味料を入れたジッパー付きの袋に投入するだけでOK。塩鮭の場合は、周りの水分をしっかりと拭き取り、あとは同じようにラップ、ジッパー付き袋の手順だ。

素早く冷凍するコツ

上手な冷凍のコツは、きちんとした下処理と素早く温度を下げること。ジッパー付きの袋の中からしっかりと空気を抜き、金属製など、伝導率の高いプレートにのせて冷凍すると温度が下がりやすい。冷蔵庫によっては、急速冷凍機能がついているものもあるので、活用するといい。ちなみにラップでぴっちり包んだり、空気をしっかり抜くことは、乾燥や酸化を防ぐ効果もある。

3. 鮭は作り置きして冷凍すると弁当にも便利

鮭は弁当にも欠かせない存在。下味冷凍したものはもちろん、作り置きして冷凍しておけば、さらに便利に使うことができる。

鮭フレーク

塩鮭を焼いて、ほぐせば自家製鮭フレークが完成。水気を拭いた塩鮭に酒をまぶし、ホイルでしっかりと包み、茹でるとしっとりとした食感に仕上げることができる。あとは、皮と骨を取り除き、粗めにほぐせば完成だ。使い捨てのビニール手袋を使うとやりやすい。使いやすい量に分け、ラップで平らになるよう包み、冷凍庫で保存すれば、1ヶ月ほど、美味しく食べることができる。ほぐした鮭は、醤油とみりんと酒で甘辛く味付けするのもおすすめ。そのほか、七味やコチュジャンなど、辛味調味料を混ぜてアレンジしても旨い。

鮭バーグ

生鮭を使ったハンバーグは、冷凍の作り置きにぴったり。皮と骨を取り除いた鮭を包丁で荒く叩き、みじん切りにした玉ねぎを炒め、冷ましておいたものと合わせて、塩胡椒で調味する。酒少々、卵、牛乳に浸したパン粉を加えて混ぜ、小さめサイズに丸めて、フライパンで焼くだけ。冷めたらひとつずつラップに包んで冷凍しよう。

4. 冷凍した鮭の解凍方法

さまざまな下処理をして冷凍した鮭も、解凍方法を間違えると美味しさは半減してしまう。ここからは、正しい解凍方法について学んでいこう。

冷凍の鮭は氷水解凍がおすすめ

余裕がある場合は、氷水に冷凍した鮭を入れて解凍する方法がおすすめだ。鮭はラップを外し、袋に入れ、空気を抜きながら厳重に口をする。ボウルに用意した氷水に入れ、浮いてこないよう、皿やガラスのボウルで重石をするといい。冷凍した鮭は、温度を上げずに、素早く解凍することが重要。この2大原則を守ると解凍中に無駄な水分が出ることがない。結果として、臭みも出にくく、旨みも逃さないのだ。氷水解凍であれば、2大原則を死守できる。量にもよるが1時間程度で解凍可能。暑い夏の場合、氷を途中で適度に足すといい。

冷蔵庫で解凍する

氷水解凍は、1時間後、解凍された鮭を引き上げる必要があるので、放っておくことができない。忙しく、そんな時間がないという人は、冷蔵庫解凍を選択しよう。冷凍した鮭を朝、冷蔵庫に移せば、夕方には解凍完了。手軽で簡単だ。こちらも冷蔵庫の開け閉めによる温度変化はあるものの、比較的安定した低温で解凍することができる。

レンジで解凍する

氷水解凍も冷蔵庫解凍もしている暇がなく、すぐに食べたいというときは、電子レンジの解凍機能を使うという裏ワザが存在する。しかし、どうしても一気に温度が上がってしまうので、ムラができてしまったり、ドリップが出る可能性が高い。最終手段という位置付けにするのが無難だ。

5. 冷凍した鮭のフライパンを使った焼き方

解凍した鮭は、フライパンで蒸し焼きにするのがおすすめ。上手な焼き方をマスターすれば、冷凍鮭以外にも活用することができる。

冷凍の鮭は解凍してから焼こう

鮭のなかでも、生鮭は解凍してから調理するのがおすすめだ。対して、塩鮭は冷凍のまま焼いてOK。生鮭は塩鮭に比べて水分量が多いので、急速に加熱すると水っぽい仕上がりになってしまう。そのため、必ず解凍してから調理したい。

冷凍した鮭をふっくら焼く方法

解凍した鮭をフライパンで焼いたら、パサパサになってしまったという経験がある人もいるかもしれない。ふっくら仕上げる焼き方は簡単、3ステップ。コツさえ掴めば、とても簡単だ。
  • 皮目を下にして置いてから火をつける
  • 3分ほど中火で加熱し、身が白っぽくなってきたら裏返す
  • ふたをしてさらに3分蒸し焼きにする。
解凍した時点で乾燥が気になった場合や、古いものは、身に酒をふるとジューシーな仕上がりになる。

アルミホイルやクッキングシートを使うのも便利

くっつき防止には、フライパン用のアルミホイルを使うのがおすすめ。「クックパー(R)フライパン用アルミホイル」なら、こびりつきはもちろん、においうつりの心配もない。フッ素樹脂加工のフライパンであれば、そのままのせて焼くこともできる。専用アルミホイルがない場合は、クッキングシートを使うといいだろう。

6. 冷凍した鮭を美味しく食べる方法

冷凍した鮭は、そのまま焼いて食べる以外にもさまざまなアレンジが可能だ。そのバリエーションを見ていこう。

ムニエル

冷凍した生鮭のアレンジとしてもっともおすすめしたいのは、ムニエル。
  • 解凍した生鮭は水分を拭き取り、塩胡椒をふり、小麦粉を薄くはたく
  • バターを熱したフライパンでこんがり両面を焼く
  • レモンとバターを添えて完成
サルサソースやサルサヴェルデ、焦がしバターソースなど、好みのソースをかけても旨い。

南蛮漬け

夏にぴったりなさっぱりと食べられる南蛮漬けも冷凍した生鮭で作ることができるメニューのひとつ。
  • 解凍した生鮭は水分を拭き取り、塩胡椒をふり、片栗粉をまぶす
  • 低めに油を入れたフライパンで、1を揚げ焼きにする
  • 酢と砂糖、出汁、みりん、醤油を合わせた南蛮酢に2と千切りにした人参、玉ねぎ、ピーマンを漬けて完成

7. 鮭を冷凍せずに長持ちさせる方法

鮭を数日以内に食べきる予定があるなら、冷蔵保存がおすすめだ。
まず、生鮭の冷蔵保存でおすすめしたいのが、漬ける方法だ。酒粕や味噌に漬け込むと、保存が効くだけでなく鮭自体の風味がアップするため、生鮭の美味しさを引き出して調理したいときに試してほしい。下ごしらえの方法は、電子レンジで加熱した酒粕と味噌を混ぜ合わせ、好みで酒やみりんを足した漬け込み用調味料を作る。バットに広げた調味料に生鮭を漬け込み、冷蔵保存で2~3日後が食べごろだ。ほかにも、焼いた生鮭をしょうゆと鮭の合わせ漬け汁に漬けて冷蔵保存する方法もある。どちらも生鮭に味を付ける下ごしらえをすることで、冷蔵保存の期間を延ばしつつ美味しさを高める方法である。
塩鮭の冷蔵保存には生鮭のような下ごしらえは必要ないが、鮭に含まれる塩分濃度によって変わってくる。塩鮭には甘口・中辛・辛口のような塩分濃度の違いがあり、塩味が強いものほど長く保存できる。もちろん購入したままの状態で冷蔵保存することもできるが、ひと手間かけるのが美味しく保存するコツだ。パックから取り出した塩鮭をキッチンペーパーで軽く包み、水分を取る。そのあとラップに包んで冷蔵保存しよう。このひと手間が塩鮭の保存状態に関わってくる。

結論

鮭の保存方法に少しでも疑問があるなら、これを機に保存方法を見直してはいかがだろうか。ポイントをおさえて上手に保存することが、鮭の美味しさを保つコツ。日ごろから鮭を使うことの多い人はぜひ参考にしてほしい。
(参考文献)
朝日新聞出版『もっとおいしく、ながーく安心 食品の保存テク』徳江千代子
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  • 公開日:

    2019年5月26日

  • 更新日:

    2021年7月 6日

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