1. タナゴの美味しい旬はいつ?

日本にいるタナゴは、亜種(定着した外来種)の2種を含め、18種生息している。東日本と西日本、九州北部までの比較的広い範囲が生息地だ。タナゴの旬は、3~6月の産卵期を終えた秋である。脂がのり始めた美味しい旬のタナゴを求め、秋にはたくさんの人が釣りを楽しむ。
愛好家の中には、日本全国その地域ごとの旬のタナゴを食すために釣り旅行を楽しむ人もいる。それほどにポピュラーな魚だ。
愛好家の中には、日本全国その地域ごとの旬のタナゴを食すために釣り旅行を楽しむ人もいる。それほどにポピュラーな魚だ。
2. タナゴの由来は諸説あり!?

タナゴの名前の由来は諸説ある。最もよく知られているのは、水田に生息しているため「たんぼの子ども」という意味合いから「タナゴ」と呼ばれるようになった説だ。そのほかにも、鯛より小さい魚「鯛の子→たいのこ→タナゴ」または、平らな形状「平魚子→たいらこ→タナゴ」など、数々の由来を持つ不思議な魚だ。
3. タナゴの産地や生息地は?

タナゴの産地は、全国各地にある。絶好のタナゴ釣りスポットとして有名な滋賀県琵琶湖をはじめとする湖や、河川や沼、池など、比較的水深の浅いエリアが主な産地である。タナゴは広い範囲に生息しているが、エリアによって魚種が異なる特徴を持つ。流れのある河川のような場所を好む魚種や、反対に湖や沼のような流れのない場所を好む魚種、さらに用水路のような緩やかな流れのある場所を好む魚種もいる。タナゴは同じ産地でも、河川や湖などそれぞれの場所で違う魚種が釣れる楽しみもある。
しかし残念ながら最近では、タナゴの数が減少の一途をたどっている。土地開発のための河川改修で産卵場所がなくなったり、外来種(ブラックバスやブルーギルなど)による食害、さらに外来種タナゴとの生息域争いが増えたりなど、さまざまな理由でタナゴの減少が進行しているようだ。産地を守るためにも生息地の環境保護も課題である。
しかし残念ながら最近では、タナゴの数が減少の一途をたどっている。土地開発のための河川改修で産卵場所がなくなったり、外来種(ブラックバスやブルーギルなど)による食害、さらに外来種タナゴとの生息域争いが増えたりなど、さまざまな理由でタナゴの減少が進行しているようだ。産地を守るためにも生息地の環境保護も課題である。
4. タナゴの栄養をたっぷり摂取できる調理法

食用として市場やスーパーであまり見かけないタナゴだが、カルシウムが豊富で栄養満点の魚だ。塩焼きや唐揚げ、煮付けなどシンプルな調理法で頭からしっぽまで美味しく食べられるため、一尾すべての栄養を摂取できる。ここで古くから伝わるタナゴの代表的な料理を紹介しよう。
タナゴのスズメ焼き
- 2日ほど水の中にストックして泥を出す下処理をする。
- 腹部から包丁を入れて内臓を取る。大きなタナゴであれば、包丁の背で鱗も取っておこう。
- タナゴを3尾ほど横にして揃え、頭頂部と胸元の2点を串で刺す。
- 串刺しにしたタナゴをコンロや炭火で焼く。途中でタレ(砂糖・みりん・醤油・酒・おろししょうが)を付け、再び焼く。これを2度繰り返し、こんがりと焼き上げる。
- 火を止めて、最後に塩をふって完成。
スズメ焼きは古くからフナに使われた調理法であるが、琵琶湖周辺ではタナゴの調理法としても有名だ。さらに、このタレを利用し煮詰めると佃煮としても味わえる。栄養満点で美味しいタナゴ、ぜひおすすめしたい食材だ。
結論
タナゴの歴史は古く、昔から馴じみ深い魚だ。江戸時代には、高尚な趣味として上流階級の大名や大奥女官らにより「タナゴ釣り」として親しまれていた。いまでも、全国各地に生息地があるため、多くの人に親しまれているポピュラーな魚だ。今回紹介した釣りスポットを参考に、タナゴ釣りを楽しんでみてはいかがだろうか。その際は、ぜひ旬の秋に、1年で1番脂ののった美味しいタナゴを味わってほしい。
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