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旬の太刀魚(タチウオ)は美味しい!特徴や産地から栄養素まで紹介

旬の太刀魚(タチウオ)は美味しい!特徴や産地から栄養素まで紹介

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

監修者:管理栄養士 児玉智絢(こだまちひろ)

鉛筆アイコン 2019年5月26日

その名の通り、まるで一振りの太刀(たち)のような、銀色に輝く外見が特徴的な太刀魚。海中で身体を縦にして、「立ち泳ぎ」しながら獲物を待ち伏せすることから「タチウオ」と名付けられたともいわれ、その名の由来については諸説ある。今回は、太刀魚の旬や特徴、おすすめの調理法や栄養価などを紹介しよう。

  

1. 太刀魚(タチウオ)の旬を味わおう!夏から秋が狙い目

あっさりとした上品な味わいと、柔らかな白身が特徴の太刀魚。市場では通年扱われているが、大量に出回る旬は夏から秋にかけてだ。また、旬を過ぎた晩秋から12月にかけてはたっぷりと脂がのっているため、とくに美味だともいわれている。食べる時期によって微妙に味わいが異なるため、一般的な旬だけにとらわれず、自分の好みの味わいになる時期を探してみるのも一興だ。
太刀魚は日本各地の漁港で水揚げされており、平成29年度の国内漁獲量は約6,300t。平成19年度の約18,000tに比べると10年のうちに約1/3にまで落ち込んでしまっている(農林水産省の漁業・養殖業生産統計より)。主に関西から西の地域で人気の高い魚で、さまざまな料理に用いられて愛されてきた。とくに漁獲量日本一を誇る和歌山県の有田市では、鮮度の高さを活かした姿造りやせごし、寿司のほか、焼き物や天ぷら、フライなどの多彩な調理法があり、「たっちょ(太刀魚)料理」と呼ばれて地元で広く親しまれている。

2. 太刀魚(タチウオ)の身の特徴と取り扱いのコツ

スーパーの店頭では切り身に加工されて並ぶことが多いため、太刀魚の全体像を見る機会は意外と少ない。そのため、水揚げされたばかりの太刀魚を見ると、多くの人がその美しさに驚かされるようだ。体長1.5m前後の銀色にきらめく特徴的な身体に、とがった頭部、鋭い歯、そしてギョロリとした大きな目は、古代の恐竜を彷彿とさせる。欧米では、その姿形を刀にたとえて「サーベルフィッシュ」と呼んでいるほか、ひも状になっている尾を髪の毛にたとえた「ヘアテール」という別名もある。
じつは太刀魚には鱗がなく、あの特徴的な銀色は「太刀箔(たちはく)」と呼ばれる薄皮に由来するものだ。皮はグアニンという高分子化合物の結晶成分で構成されており、かつてはこの成分から採取した銀の粉から人工パールが製造されていたり、マニキュアやアイシャドーなど化粧品の材料として使われたりした歴史もある。顔つきこそ獰猛(どうもう)そうな太刀魚だが、皮は触るとすぐにはがれてしまうほど繊細なため、取り扱いには十分に注意したい。
太刀魚の身はとても柔らかく、その食感を好む人も多いのだが、反面それは身崩れしやすい特徴でもある。そのため、焼く時は事前に小麦粉をまぶす、煮付ける時は落としぶたをするなど、身崩れを防ぐ工夫をするといいだろう。また、水揚げ後は鮮度が落ちやすいため、適切に保冷することも大切だ。冷蔵庫での保存なら、2~3日以内に食べるようにしたい。

3. 太刀魚(タチウオ)の産地は亜熱帯の海。春に北上する回遊魚

太刀魚の産地は、亜熱帯や温帯の海の沖合だ。南の温かい海域で冬を越し、春から夏にかけて北上する回遊魚で、旬の期間は日本近海に現れさかんに漁獲される。
産地によっては地名を冠した「ブランド太刀魚」が存在する。前述した和歌山県有田市では、地元の箕島漁港に水揚げされる太刀魚が「紀州 紀ノ太刀(きしゅうきのたち)」の名前でブランド化されている。また、熊本県芦北町の田浦漁港で水揚げされる太刀魚には「田浦銀太刀」のブランド名があり、肉厚で食べごたえのある身質で全国的に知られている。ぜひ産地に足を運び、ご当地太刀魚メニューを味わってみてほしい。

4. 太刀魚(タチウオ)は栄養豊富!ムニエルやソテーがおすすめ

太刀魚は栄養価に優れたヘルシーな魚だ。生の状態で可食部100gに含まれる栄養素を見ると、たんぱく質が16.5gであるのに対し、脂質が20.9gと多く、白身魚のわりには脂肪分が多い。しかしこの脂肪には、血中の中性脂肪を下げたり、高血圧の予防にも効果があるとされる不飽和脂肪酸(αリノレン酸など)が豊富に含まれている。(※1)
太刀魚はフライパンに油やバターなどでソテーするのがおすすめだ。小麦粉をまぶしてムニエルにすると、身崩れを防ぎながらカリッとした香ばしさもプラスできる。また、銀色の皮を残した刺身は「銀皮造り」と呼ばれて食通から愛される一品だ。
いろいろなレシピに挑戦しながら、栄養価が高く上品な味わいを堪能してほしい。

結論

銀色にきらめく姿が美しい太刀魚。一般的な旬は夏から秋にかけてだが、晩秋以降の脂ののった味わいも捨てがたい。柔らかく上品な食感で、ムニエルや塩焼き、刺身など、多彩な調理法がある。栄養価も高く、積極的に食べたい魚といえるだろう。
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(参考文献)

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  • 更新日:

    2019年5月26日

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