1. 【八朔】の特徴や由来

八朔は爽やかな香りとほのかな苦味が特徴で、酸味と甘みのバランスもよい。文旦の血統と考えられているが、由来は不明。1860年ごろ、現在の広島県因島のお寺で発見された。
八朔の特徴
ただ甘いだけではなく、酸味や苦みがあるので好みが分かれるところである。果汁は少なめで、果肉は程よいつぶつぶ感で、食べごたえもあるのでサラダなどにも使われる。八朔の皮は香りがよいので、お風呂に浮かべる人もいる。爽やかな気分になりリラックス効果が期待できる。ただし、もともと肌が弱い人や合わないと感じた場合は控えよう。
2. 【八朔】の旬や選び方

八朔の旬は2~4月、冬から春にかけてである。八朔という名前は、当時の住職が「八朔(旧暦の八月の一日)には食べられる」といったことから付けられたとされているが、実際の旬とは大きく異なる。美味しい八朔の選び方は以下の通りである。
葉がしっかりとついているか
鮮度が落ちると葉が取れやすくなる。
皮の色が鮮やかで、ハリがあるか
皮の表面が柔らかく、しわしわなものは新鮮でない証拠である。
爽やかな甘い香りがするか
爽やかな香りの中に甘さを感じられると、果肉も甘い可能性が高い。
手に持った時に重みがあるか
重みのあるものの方が、果汁が多く含まれていることが多い。
保存する時は、直射日光のあたらない、風通しのよい冷暗所を選ぶ。八朔は貯蔵性が高く、2~3週間保存できる。
保存する時は、直射日光のあたらない、風通しのよい冷暗所を選ぶ。八朔は貯蔵性が高く、2~3週間保存できる。
3. 【八朔】の食べ方

八朔は、3~5度が美味しく食べられる温度といわれている。上手な食べ方としては、皮に十字に一周切り込みを入れる。果肉との間に親指をグッと差し込んで皮をむく。じょうのう(袋)も固いので、中の果肉だけを取り出して食べる。酸味や苦味があるので、次のようにアレンジして食べるのもよい。
八朔の砂糖がけ
1.八朔は外皮をむき、じょうのうから果肉を取り出す。
2.砂糖を適量ふりかけて食べる。
八朔やグレープフルーツなど、やや苦味のあるフルーツを食べるときには、砂糖やはちみつをかけると、子どもにも食べやすくなる。
2.砂糖を適量ふりかけて食べる。
八朔やグレープフルーツなど、やや苦味のあるフルーツを食べるときには、砂糖やはちみつをかけると、子どもにも食べやすくなる。
八朔と生ハムのマリネ
1.八朔は皮をむいて、じょうのうから果肉を取り出して一口大にする。玉ねぎは薄くスライスし、しばらく水にさらして辛味をとる。
2.EVオリーブオイル、はちみつ、レモン汁、塩、黒こしょうをよく混ぜてマリネ液を作る。
3.八朔、生ハム、玉ねぎをマリネ液で和える。
しっかりとした果肉の八朔は、マリネにもおすすめ。華やかな色合いが食卓を彩ってくれる。
2.EVオリーブオイル、はちみつ、レモン汁、塩、黒こしょうをよく混ぜてマリネ液を作る。
3.八朔、生ハム、玉ねぎをマリネ液で和える。
しっかりとした果肉の八朔は、マリネにもおすすめ。華やかな色合いが食卓を彩ってくれる。
4. 【八朔】の枝変わり品種

酸味・苦みがあることや、皮が分厚いことで、ほかの食べやすい柑橘類に押され生産量が減少している八朔。しかし一方、その欠点が改良された枝変わり品種として、「紅はっさく」や「早生はっさく」がある。
紅八朔
紅八朔は、皮が普通の八朔よりも赤みがかっていることから名付けられた。はっさくに比べると甘みが強く、酸味や苦味が控えめなので食べやすい。果肉がやわらかく、ジューシーなところも八朔とは違っている。
早生八朔
早生八朔は八朔よりも早い時期に収穫され、皮が薄いのが特徴。八朔というと皮が分厚くむきにくいので敬遠している人も多いが、早生八朔は比較的、皮がむきやすい。皮が薄い分、果肉もびっしり詰まっているので、より食べごたえがある。あまり日持ちはしないので、早めに食べる必要がある。
結論
八朔は、江戸時代から日本人に愛されてきた馴染み深い品種だが、その食べにくさなどから近年では生産量が減少している。しかし、甘いだけではなく、ほのかな酸味や苦味が感じられる八朔のファンは多い。大人の果物として、今後も愛され続けることだろう。
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