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滋賀県発祥のかぶ【日野菜(ひのな)】の歴史や特徴を解説

投稿者:ライター 田口忠臣(たぐちただおみ)

監修者:管理栄養士 池田絵美(いけだえみ)

2019年8月 8日

日野菜(ひのな)という野菜をご存知だろうか。日野菜は滋賀県を代表する伝統野菜で、特産品の「さくら漬け」の原料となるかぶの一種である。その歴史は室町時代にまで遡り、時の天皇にも献上された由緒ある野菜だ。今回は、日野菜の歴史や特徴、美味しい食べ方について紹介する。

1. 日野菜とは

滋賀県の伝統野菜、日野菜

日野菜は、滋賀県蒲生郡日野町が発祥の地とされるかぶの一種である。この地で古くから栽培、利用されてきた滋賀県の伝統野菜だ。この日野菜を漬けたさくら漬けは滋賀県の特産品となっている。

日野菜の歴史

日野菜の歴史は、室町時代の1470年代にまで遡る。当時この地域の領主であった蒲生貞秀(がもうさだひで)が、居城としていた音羽城付近の爺父渓(現在の日野町鎌掛)の観音堂に参詣した際に、山林で自生していた野生菜を見つけ漬物にしたところ、とても上品な味と色であったため、観音堂の僧に栽培させ京都の公家、飛鳥井雅親(あすかいまさちか)に贈り、時の天皇、後柏原帝にも献上された。

天皇もこの漬物の美味しさに喜び「近江なる ひものの里の さくら漬 これぞ小春の しるしなるらん」と和歌を詠んだことから、この菜を日野菜と、日野菜の漬物をさくら漬けと呼ぶようになったといわれている。

2. 日野菜の特徴

日野菜の外観上の特徴

一般的な丸いかぶのイメージとは違い、日野菜は細い大根のような姿をしている。根の部分の太さは100円硬貨ほどで、長さは25~30㎝。地上に出ている上部が赤紫色をしており、下部は白色である。茎や葉脈は赤紫色をしている。

根の部分が2色に分かれるのは、生育が進むと根の上部が土からせりあがり、日に当たり赤紫に着色するためで、その色合いから「緋の菜」や「あかな」、「えびな」などとも呼ばれている。

栽培される地域と旬の時期

滋賀県日野町周辺が主な産地となっているが、滋賀県から三重県、京都府にかけて広く栽培されている。種を蒔いてから40~50日で収穫できるため、秋まで何度も栽培し収穫することができるが、一番美味しい時期は9月下旬に種を蒔き、11月中旬に収穫するものである。基本的には露地栽培で育てられているが、これは降霜など寒さに当たることによって、葉も赤く染まっていき、独特の風味も増すからである。

3. 日野菜の美味しい食べ方

日野菜の味の特徴と美味しい食べ方

日野菜は肉質がやや硬く、独特の辛みや苦みを持っている。また少しエグミもあるが漬物にした時には、これが特有の美味しさを感じさせる。甘酢漬けや浅漬けで食べるのが一般的であるが、その色合いを活かしてサラダに加えたり、てんぷらや温野菜など加熱しても美味しく食べられる。

日野菜の栄養

根の部分には、消化酵素のアミラーゼを含んでおり、胃もたれや胸やけを解消する働きや整腸効果があるとされる。根の部分より栄養価が高いのが葉の部分だ。βカロテンやビタミンB1、B2、C、カルシウムなどが豊富に含まれている。根だけでなく、ぜひ葉の部分も捨てずに食べるようにしよう。

結論

滋賀県の伝統野菜である日野菜は、特産品のさくら漬け以外にも、サラダやてんぷらでも美味しく食べられる。栽培も比較的簡単であり、収穫までの期間も短いので家庭菜園でも育てることが可能である。ネット通販で種を取り寄せることもできるので、自分で育てた日野菜を味わってみてはいかがだろうか。
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