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改良技術の総結集!未来を担う栗【ぽろたん】の特徴とは

投稿者:ライター 井澤佐知子(いざわさちこ)

監修者:管理栄養士 渡邉里英(わたなべりえ)

2019年8月11日

甘く大きく、皮がポロリとむける夢のような栗「ぽろたん」。ぽろたんは、21世紀に入って生まれた栗である。2006年にぽろたんという愛嬌ある名前を得て、2007年には特許を取得した。今はまだ超高級で高価なぽろたんではあるが、日本の栗の未来を背負うスターである。

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1. 和栗の唯一の欠点を克服したぽろたん

独特の風味、風格ある粒の大きさなど、日本の栗は世界に冠たる存在といっても過言ではない。その和栗の唯一の欠点といわれていたのが、皮のむきにくさであった。ぽろたんは、この汚名さえも返上させる存在となったのである。

20世紀から21世紀のはざまで生まれたぽろたん

栗の生産が日本一の茨城県。茨城の農林水産省果樹試験場において、1991年から試みられてきた皮のむきやすい栗の品種改良が2006年に実を結び、2007年には特許を取得した。秋の美味として人気の栗ではあるが、和栗の皮のむきにくさはそれまでの品種改良でも克服不可能であった。この唯一の欠点により、栗の家庭での消費が敬遠され、さらに加工のコストが上がる理由にもなっていたのである。15年に及ぶ研究の結果が、ぽろたんの誕生であった。

早生の主力「丹沢」と安定の「国見」が親

皮のむきやすい中国やヨーロッパの栗と比肩する栗を、という切なる願いをかなえるために、農林水産省が交配させたのが丹沢や国見など安定性が特徴の品種である。ぽろたんの外観は国見に似て、30gほどもある大粒である。甘味、香りともに申し分なく、実の色も美しい黄色をしている。味覚、視覚、嗅覚すべてに、栗本来の美味を伝えてくれるのである。

2. 画期的な栗ぽろたんを美味しく食べるために

収穫量がまだまだ限られているため高価なぽろたん。その美味を無駄にしないための有効な食べ方をご紹介しよう。

加熱することによってボロリとむける皮

ぽろたんは、中国の栗と同様に加熱することできれいにむける皮が特徴。まずぽろたんを皮ごと半分に切る。よく切れるナイフや包丁を使わないと、滑って手まで切ることになるので注意が必要だ。半分に割ったぽろたんを、オーブントースターに入れて15分ほど加熱すると、簡単に渋皮までポロリとはがれるのである。きれいに渋皮をはがすには、熱いうちにむくのがコツだが、くれぐれも火傷には注意しよう。香ばしさとホクホク感双方を堪能できる焼き栗ができあがる。

ぽろたんは寝かせることで甘くなる

早生栗のぽろたんは、収穫直後よりも1〜2カ月寝かせることで甘さが格段に上がるといわれている。そのため、9月の上旬から中旬にかけて収穫したぽろたんも、秋が深まる10〜11月に美味しく食べることができるというわけだ。頃合いとしても、栗を味わうのによい時期に旨味が増す優等生なのである。

3. 処理が簡単だからレシピのバラエティも増える栗

栗の最大の難点は食べるための処理が面倒な点にあった。皮と実をはがすための手間は、シンプルな蒸し栗にしても手をかける渋皮煮にしても、多忙な現代人を躊躇させるに十分なほど煩瑣であった。しかし、ぽろたんによってその手間はかなり省かれることになった。皮をむく工程が楽になったため、栗を使ったレパートリーを次々に試したくなるのは自明の理である。

農研機構でもぽろたんの売り出しに力を入れているため、正しい皮のむき方とさまざまなレシピをホームページで公開している。グラッセや栗きんとんといった定番以外にも、鶏肉とぽろたんの炒め物などお惣菜として日常的に使ってほしいという願いが垣間見えるようだ。あとは、全国で苗木が育ち栽培が普及し、価格が落ち着くのを待つのみ。

結論

和栗の唯一の欠点を乗り越えた栗として注目を集めるぽろたん。従来の和栗の長所である柔らかさや大きさはそのままに、皮のむきやすさが最大の売りの新品種である。ぽろたんという命名も斬新だが、そこには従来の栗とは一線を画する新品種への期待が込められているかのようだ。
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